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まず知っておきたいこと読む時間 約6分

治療をしないと決めたあと:迷いが残るときの気持ちの整理と、経過を見るときにしておくこと

公開日:2026年10月5日 更新日:2026年10月5日

治療をしないと決めたあとに迷いが残るのは、よく考えて決めたからこそ起きることです。決めた理由を書き残し、どんな変化があればもう一度考えるかを主治医と決めておくと、迷いを「見張り」に変えられます。治療をしない場合も、身長の記録と定期的な確認は続けましょう。

決めたあとに迷うのは、おかしいこと?

治療をする・しないの判断には、伸び方の見通し、毎日の注射の負担、費用、子ども本人の気持ちなど、たくさんのことが関わります。どれを大切にするかは家庭によって違うため、決めたあとに「別の道もあったのでは」と考えるのは自然なことです。

国立がん研究センターのがん情報サービスは、同じ治療法であっても、その人の状況によって治療方針が異なることがあり、自分の状況や希望を伝えることが、適した方法を一緒に選ぶことにつながると説明しています。がんについてのページですが、家庭の事情や希望をふまえて選んだ結論は、それ自体に意味があるという点は身長の治療でも同じです。

出典 [1]

決めた理由は、どう残しておく?

時間がたつと、なぜその結論にしたのかを忘れて、迷いだけが残ることがあります。決めたときの考えを短く書いておくと、あとで迷ったときに見返せます。

もう一度考えるきっかけは、どう決める?

日本小児内分泌学会は、身長が伸びる時期とそうでない時期があり、男の子では声変わり、女の子では月経が始まると、その後の伸びはわずかになると説明しています。また、成長ホルモンは骨の成長板に働きますが、思春期の後半に成長板が完成すると(骨端線が閉じると)、成長ホルモンが働いても骨は長い方向には伸びなくなります。

そのため、「様子を見る」と決めた場合でも、もう一度考えられる時期には限りがあります。どのくらい伸びが落ちたら、あるいは思春期のどんな変化があったら再び相談するかを、主治医と具体的に決めておきましょう。

出典 [2] [3]

経過を見るあいだ、家では何をしておく?

治療をしない場合も、身長の記録は続けましょう。同じ条件で定期的に測り、成長曲線に点を打っておくと、伸び方の変化に早く気づけます。日本小児内分泌学会は成長曲線のチャートを公開しており、印刷して記録をつけることができます。

測り方や間隔は「家で身長を測るなら何か月ごと?」、次の受診までに準備しておくことは「「様子を見ましょう」と言われてから、次の受診までに家でしておくこと」のコラムでくわしく紹介しています。身長だけでなく、体重、思春期の変化、体調の変化もあわせてメモしておくと、受診のときに役立ちます。

出典 [4] [2]

受診や相談は、もうしなくてよい?

治療をしないことと、医師に診てもらわないことは別のことです。原因となる病気がないか、伸び方に変わりがないかを確かめるため、主治医から次の受診の時期を示されている場合は、その予定を守りましょう。

予定より早く相談したほうがよいのは、伸びが目立って落ちたとき、頭痛や吐き気、ひどいだるさなど体調の変化が続くとき、思春期の変化が年齢に比べて早すぎる・遅すぎると感じるときなどです。強い頭痛や何度も吐くといった急な症状があるときは、迷わず救急を受診してください。

出典 [2] [5]

祖父母や周りの人に、どう説明する?

治療をしないと決めたあと、祖父母や知り合いから「治療しないの?」と聞かれ、気持ちが揺れることもあります。家族で決めたことは、くわしく説明しなくてもかまいません。

答え方を一つ決めておくと、そのたびに迷わずにすみます。たとえば、次のような言い方があります。

子どもには、どう伝える?

こども基本法は、子どもが年齢や発達に応じて、自分に関係することに意見を言う機会が確保され、その意見が尊重されることを基本理念としています。治療をしないと決めた理由は、子どもの年齢に合わせて伝え、本人の受け止めも聞いておきましょう。

中高生であれば、「気持ちが変わったら、いつでも言っていいよ」と伝えておくと、本人が自分の体のことを考えるきっかけになります。本人と一緒に決める方法は「中高生の子と治療を決めるには」のコラムで紹介しています。

出典 [6]

迷いや自分を責める気持ちが続くときは?

厚生労働省のこころの健康に関するサイトは、子どもの不調は誰のせいでもなく、自分を責めたり家族で責めあったりすると子どものストレスが増えることがあるとして、家族で支えあうことの大切さを伝えています。夫婦で意見が分かれたまま決めた場合も、どちらが正しかったかではなく、これからどう見守るかを話し合いましょう。

迷いが強いときは、主治医に「決めたあとも迷っています」と正直に伝えて大丈夫です。決める前に考えたことは「成長ホルモン治療を受けるか迷ったら」、治療をしない場合の一般的な経過は「成長ホルモン治療をしなかったらどうなる?」のコラムで紹介しています。

出典 [7]

別の医師の意見も聞いてみたくなったら?

主治医の説明を聞いたうえで、別の医師の意見も聞いてみたいと思うのは自然なことです。今の主治医の判断を否定するものではなく、納得して見守るための方法の一つです。進め方は「低身長の診断や治療でセカンドオピニオンを受けるには?」のコラムで紹介しています。

ノビケアの医師による無料相談(ビデオ通話)でも、お手元の記録を見ながらご相談いただけます。1回目は保護者の方だけでもかまいません。お薬の処方を検討する2回目には、お子さまにも参加していただきます。予約は公式LINEから受け付けています。

出典 [8]

治療をしないと決めたあとによくある質問

Q. 一度「しない」と決めたら、あとから治療を考えることはできませんか?

A. 状況が変われば、もう一度考えることはできます。ただし、骨端線が閉じると成長ホルモンで背を伸ばすことはできないため、考え直せる時期には限りがあります。気になる変化があれば、早めに主治医に相談しましょう。

Q. 子どもの友だちが治療を始めたと聞いて、心が揺れています。

A. 治療が向いているかどうかは、一人ひとりの診断や伸び方によって違います。ほかの子の話で迷ったときは、決めた理由のメモを見返し、気になることがあれば主治医に聞いてみてください。

Q. 経過を見るあいだに、家でできることはありますか?

A. 規則正しい睡眠、バランスのよい食事、体を動かす習慣など、ふだんの生活を整えることは成長期の体にとって大切です。ただし、これらで身長が伸びることを約束するものではありません。

出典 [3] [2]

まとめ

治療をしないと決めたあとに迷いが残るのは自然なことです。決めた理由を書き残し、もう一度考えるきっかけを主治医と決めておきましょう。記録と定期的な確認を続ければ、迷いは「見守り」の形に変えられます。

出典 [2]

お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。

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この記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。

参考にした資料

  1. 国立がん研究センター がん情報サービス「医療者と話し合うときのヒント」
  2. 日本小児内分泌学会「低身長」
  3. 日本小児内分泌学会「成長ホルモンとは」
  4. 日本小児内分泌学会「成長評価用チャート・体格指数計算ファイル ダウンロードサイト」
  5. 日本小児内分泌学会「思春期早発症」
  6. e-Gov法令検索「こども基本法」(令和4年法律第77号、第3条 基本理念)
  7. 厚生労働省 こころもメンテしよう「自分や家族を責めない」(自分のケアも大切)
  8. ノビケア「お問い合わせ」