ノビケア トップ > コラム > まず知っておきたいこと

まず知っておきたいこと読む時間 約6分

身長のことで学校に行きたがらないとき:子どもの話の聞き方と、学校・相談先へのつなぎ方

公開日:2026年10月5日 更新日:2026年10月5日

身長のことで学校に行きたがらないときは、無理に理由を聞き出したり、すぐに登校させようとしたりせず、まず「行きたくないほどつらいんだね」と気持ちを受け止めましょう。そのうえで、担任の先生や養護教諭、スクールカウンセラーに早めに相談し、学校の外の相談先も使いながら、家族だけで抱えないことが大切です。腹痛や頭痛、朝起きられないなどの体の不調があるときは、小児科も受診しましょう。

学校に行きたがらない子は、少なくない?

文部科学省の令和6年度の調査では、小・中学校の不登校の児童生徒は353,970人(小学校137,704人、中学校216,266人)で、児童生徒1,000人あたり38.6人でした。学校に行きづらさを感じる子は、決して珍しくありません。

同じ調査で学校が把握した事実としては、「学校生活に対してやる気が出ない等の相談があった」が30.1%、「生活リズムの不調に関する相談があった」が25.0%、「不安・抑うつの相談があった」が24.3%、「いじめ被害を除く友人関係をめぐる問題の情報や相談があった」が13.2%などでした。一人に複数があてはまることもあり、理由は一つとは限らないことが分かります。

法律では、不登校の児童生徒を、相当の期間学校を欠席し、学校での集団生活に関する心理的な負担などのために、学校に通うことが難しい状況にある子としています。「怠けている」と決めつけないことが、支える側の出発点です。

出典 [1] [2]

身長のことが、行きづらさのきっかけになることはある?

背の低さをからかわれた、身体測定や体育の時間がつらい、背の順で並ぶのが嫌だ、友だちとの体格の差が気になる、といったことが重なって、学校に行きたくない気持ちにつながることがあります。子ども自身も理由をうまく言葉にできず、「なんとなく行きたくない」「おなかが痛い」としか言えないこともあります。

身長のことは、行きづらさの理由の一部にすぎない場合もあります。一つの理由に決めつけず、学校での様子を少しずつ聞いていきましょう。からかいへの対応は「身長のことでからかわれたら」、身体測定の日の関わり方は「学校の身体測定の日がつらい子」のコラムで説明しています。

子どもの話は、どう聞けばよい?

厚生労働省のこころの健康に関するサイトは、話を聞くときは、アドバイスより先に「それは大変だったね、つらかったね」と受け止めることを勧めています。声かけの例として「学校に行きたくないほど、つらいんだね」「最近、元気がないように見えて、心配なの」などが挙げられています。一方で、無理に話をさせる、説教する、「いったいどうしてなんだ?」と原因を追及する、といったことは避けたいこととされています。

出典 [3] [4]

休ませてもよい?

教育機会確保法は、国や地方公共団体が、一人ひとりの不登校の児童生徒の休養の必要性をふまえて、学校以外の場での学習活動などを支えることを定めています。心や体が疲れているときに、休む時間が必要な場合があることは、法律でも考え方として示されています。

文部科学省は、学校の中に、不登校の兆しがある子などが自分に合ったペースで学習や生活ができる場所(校内教育支援センター)を設けることが望まれるとしています。休むか登校するかの二つだけでなく、別室で過ごす、時間を短くするなど、間の選び方がないかも学校と相談してみましょう。休むと決めた場合も、学校との連絡は続けておきましょう。

出典 [2] [5]

学校には、どうつなげばよい?

まずは担任の先生に相談しましょう。養護教諭やスクールカウンセラーも、学校の中で専門的な相談にのってくれる立場です。令和6年度の調査では、不登校の児童生徒のうち61.7%が、学校の中や外の機関で専門的な相談や指導を受けていました。相談するときは、次のようなことを伝えると、学校も対応を考えやすくなります。

出典 [1]

からかいやいじめが関わっているときは?

いじめ防止対策推進法は、いじめを、ほかの子からの心理的または物理的な影響を与える行為で、された子が心や体の苦痛を感じているもの、と定めています。身長のことでからかわれ、本人がつらいと感じている場合も含まれます。

同じ法律では、いじめによって子どもが相当の期間学校を欠席することを余儀なくされている疑いがあるときは「重大事態」として、学校などが調査を行うこととされています。からかいが行きづらさの理由になっているときは、そのことをはっきり学校に伝えましょう。

出典 [6]

学校の外には、どんな相談先がある?

文部科学省は、教育支援センターについて、不登校の子の学びの場としてだけでなく、家から出られない子への訪問による支援や、保護者への相談支援の働きを強めるよう求めています。お住まいの地域の教育委員会に問い合わせると、案内してもらえます。

出典 [5] [7] [8] [9] [10]

体の不調があるときや、伸び方が気になるときは?

腹痛や頭痛、朝起きられない、立ちくらみがするといった不調が続くときは、かかりつけの小児科を受診しましょう。日本小児心身医学会は、立ちくらみや朝起きられないなどの症状が出る起立性調節障害が、不登校の約3〜4割に併存するとしています。症状は午前中に強く、午後には軽くなる傾向があるため、怠けていると誤解されやすいことにも注意が必要です。

「消えてしまいたい」と口にする、自分を傷つけるといった様子があるときは、すぐに専門家に相談してください。命に関わる危険が差し迫っているときは、迷わず119番に連絡してください。

身長の伸び方そのものが気になるときは、学校の記録などを集めて相談しておくと、本人の不安を和らげる手がかりになることがあります。ノビケアの医師による無料相談(ビデオ通話)でも、お手元の記録を見ながらご相談いただけます。1回目は保護者の方だけでもかまいません。お薬の処方を検討する2回目には、お子さまにも参加していただきます。予約は公式LINEから受け付けています。

出典 [11] [12]

身長のことで学校に行きたがらないときについてよくある質問

Q. 本人が「先生には言わないで」と言います。

A. 本人の気持ちを大切にしつつ、「あなたを守るために、先生にだけは相談したい」と理由を伝えて話し合いましょう。どこまで伝えるかを本人と一緒に決めると、安心しやすくなります。

Q. 休ませると、ずっと行けなくなりそうで心配です。

A. 休む期間も、学校と連絡を取り合い、別室や短い時間の登校など、間の選び方を一緒に考えましょう。家族だけで決めず、学校や相談先と話し合うことが大切です。

Q. 背を伸ばせば、学校に行けるようになりますか?

A. 行きづらさの理由は一つとは限らず、身長だけで解決するとは言えません。まずは本人の話を聞き、学校や相談先と一緒に、つらい場面を減らす工夫を考えましょう。

出典 [1]

まとめ

身長のことで学校に行きたがらないときは、理由を問いつめず、まず気持ちを受け止めましょう。担任の先生や養護教諭、スクールカウンセラー、学校の外の相談先に早めにつなぎ、家族だけで抱えないことが大切です。体の不調が続くときは、小児科も受診してください。

出典 [3] [5]

お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。

公式LINEで無料相談を予約する

この記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。

参考にした資料

  1. 文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要(不登校抜粋版)」(PDF、資料2)
  2. e-Gov法令検索「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」(第2条 定義、第3条 基本理念、第13条 学校以外の場における学習活動等を行う不登校児童生徒に対する支援)
  3. 厚生労働省 こころもメンテしよう「話を聞くときのポイント」
  4. 厚生労働省 こころもメンテしよう「避けたいこと」
  5. 文部科学省「令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果及びこれを踏まえた対応の充実について(通知)」(令和7年10月29日)
  6. e-Gov法令検索「いじめ防止対策推進法」(第2条 定義、第9条 保護者の責務等、第13条 学校いじめ防止基本方針、第22条 組織、第23条 いじめに対する措置、第28条 重大事態)
  7. 文部科学省「24時間相談できる窓口」(24時間子供SOSダイヤル)
  8. 文部科学省「子供(こども)のSOSの相談窓口(そうだんまどぐち)」
  9. こども家庭庁「『親子のための相談LINE』について」
  10. 厚生労働省「まもろうよ こころ」(電話・SNSの相談窓口の案内)
  11. 日本小児心身医学会「起立性調節障害(Orthostatic Dysregulation)」
  12. ノビケア「お問い合わせ」