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身長のことでからかわれたら:子どもへの声かけと学校への相談

公開日:2026年10月5日 更新日:2026年10月5日

身長のことをからかわれて子どもが嫌な思いをしているなら、「よくある冗談」で片づけなくてよい問題です。いじめ防止対策推進法では、からかいも、された子どもが心や体の苦痛を感じていれば「いじめ」にあたります。まず子どもの話を聞いて安心させ、あったことを書き留めたうえで、担任の先生など学校に相談しましょう。学校には、組織として事実を確かめて対応する決まりがあります。

身長のからかいも「いじめ」にあたる?

いじめ防止対策推進法は、「いじめ」を、同じ学校に通っているなど一定の関係にある子どもが行う、心理的または物理的な影響を与える行為(インターネットを通じたものを含む)で、された子どもが心身の苦痛を感じているもの、と定めています。言った側に悪気があったかどうかではなく、された子どもがつらいと感じているかどうかが基準です。

文部科学省の「いじめの防止等のための基本的な方針」は、いじめの具体的な形の最初に、「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」を挙げています。けんかやふざけ合いに見えても、見えないところで被害が起きていることがあるため、子どもの感じている被害に目を向けて判断するとしています。

同じ方針は、軽い言葉で傷つけてしまったがすぐに謝り、関係を取り戻せたような場合には、学校が「いじめ」という言葉を使わずに指導するなど、柔軟に対応することもできるとしています。ただしその場合も、学校の中のいじめ対策の組織で情報を共有することが必要とされています。

出典 [1] [2]

背の低い子は、からかわれやすい?

英国で、小学校入学時に背が低かった14歳前後の子ども92人と、同じ年齢・性別の子ども117人を比べた研究(BMJ誌、2000年)では、調査の時点でいじめを受けていると答えた割合が、背の低い子どもで23%、比べた子どもで4%でした。

ただし研究者は、背の低い子どもが遊びの中での乱暴なやりとりを、いじめと受け止めやすかった可能性などにも触れています。背の低い子どもが必ずからかわれるわけではありませんが、身長は目に見えやすい特徴なので、言葉の標的になることがあると知っておくと、子どもの小さな変化に気づきやすくなります。

出典 [3]

子どもが打ち明けてくれたら、どう声をかける?

まずは、話してくれたことを受け止めます。厚生労働省は、悩んでいる人の話を聞くときは、アドバイスより先に気持ちに共感することを勧めています。あわてて原因を問いつめたり、「どうして言い返さなかったの」と責めたりすると、子どもは次から話しにくくなります。

たとえば次のような言葉が考えられます。気持ちの受け止め方は「背が低いことを気にする子どもへの声かけは?」のコラムでもくわしく紹介しています。

出典 [4]

学校に相談する前に、何をまとめておく?

学校に伝えるときは、子どもから聞いたことを、できるだけそのまま書き留めておくと話が伝わりやすくなります。子どもを問いただして聞き出す必要はありません。分かる範囲でかまいません。

学校には、だれにどう相談する?

まずは担任の先生に、連絡帳や電話で「子どものことで相談したい」と伝え、落ち着いて話せる時間をとってもらいましょう。担任の先生に話しにくい場合は、学年の先生、養護教諭、スクールカウンセラー、教頭・校長先生などに相談してもかまいません。

いじめ防止対策推進法は、保護者が子どもからいじめの相談を受け、いじめがあると思われるときは、学校に知らせるなどの対応をとると定めています。学校は、知らせを受けたら速やかに事実を確かめ、その結果を教育委員会などの学校の設置者に報告します。また学校には、複数の教職員などでつくる、いじめ対策のための組織を置くことが決められています。

学校ごとに「学校いじめ防止基本方針」が定められています。文部科学省の方針は、学校のホームページに載せるなどして、保護者が内容を確かめられるようにすることを求めています。相談の前に、学校の方針で相談の窓口がどう書かれているかを見ておくのもよいでしょう。

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相談したあと、学校はどう対応する?

いじめが確かめられた場合、法律では、学校が複数の教職員で、心理や福祉の専門家の協力を得ながら、いじめを受けた子どもと保護者を支え、いじめた子どもへの指導やその保護者への助言を続けることになっています。保護者どうしの争いが起きないよう、学校が情報を共有するための対応をとることも定められています。

文部科学省の方針は、謝罪だけで「解消した」とはしないとしています。いじめの行為が少なくとも3か月を目安に止んでいること、そして子どもが苦痛を感じていないことを、本人や保護者との面談などで確かめることが、解消の条件とされています。解消したあとも再び起こることがあるため、学校が様子を見守るとしています。

いじめで子どもの心や体に重大な被害が出た疑いがある場合や、長く学校を休まざるをえない疑いがある場合は「重大事態」として、学校や教育委員会が調査を行い、子どもと保護者に必要な情報を伝えることになっています。

出典 [1] [2]

学校以外にも、相談できるところはある?

子ども本人が相談できる窓口として、文部科学省の「24時間子供SOSダイヤル」(0120-0-78310)があり、いじめや学校への不安、友人関係の悩みなどを24時間受け付けています。法務省の「こどもの人権110番」(0120-007-110)は、平日の朝8時30分から夕方5時15分まで、法務局の職員や人権擁護委員が相談に応じ、相談は無料で秘密は守られるとされています。

からかいのあとに、眠れない、腹痛や頭痛が続くなど体の不調が出ているときは、かかりつけの小児科にも相談してください。命に関わる危険が差し迫っているときは、迷わず119番に連絡してください。

出典 [5] [6]

からかわれないように、身長を伸ばしたほうがよい?

からかいは、からかう側の行為の問題です。身長を変えることで解決をめざすのではなく、子どもが安心して過ごせるように、学校と一緒に環境を整えることが先です。からかいをきっかけに治療を急ぐ必要はありません。

一方で、伸び方そのものに心配があるなら、それは別に確かめておく価値があります。日本小児内分泌学会は、成長曲線で伸び方が落ちてきている場合などは早めに小児科に相談するよう勧めています。ノビケアの医師による無料相談(ビデオ通話)でも、お手元の記録を見ながらご相談いただけます。1回目は保護者の方だけでもかまいません。お薬の処方を検討する2回目には、お子さまにも参加していただきます。予約は公式LINEから受け付けています。

出典 [7] [8]

身長のからかいについてよくある質問

Q. 子どもに「先生には言わないで」と言われました。

A. まず、言わないでほしい理由を聞いてみましょう。仕返しがこわい、大ごとにしたくないなど、理由が分かれば、伝え方や伝える相手を一緒に決められます。ただし、子どもの安全に関わるときは、理由を説明したうえで学校に伝える必要があります。

Q. 相手の家に直接連絡してもよいですか?

A. 保護者どうしで直接話すと、思わぬ行き違いが起きることがあります。法律でも、学校が保護者どうしの争いが起きないよう情報を共有する対応をとることになっているので、まずは学校を通して相談しましょう。

Q. 学校に相談しても、状況が変わらないときは?

A. 学校の担当の先生に、その後の様子を伝えて改めて話し合いましょう。それでも難しいときは、市区町村の教育委員会の相談窓口や、こどもの人権110番などに相談する方法もあります。

出典 [1] [6]

まとめ

身長のからかいも、子どもがつらいと感じていれば、法律上のいじめにあたります。まず子どもの気持ちを受け止め、あったことを書き留めて、担任の先生など学校に相談しましょう。学校以外の相談窓口もあります。身長の伸び方の心配は、からかいの問題とは分けて確かめてください。

出典 [1] [2]

お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。

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この記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。

参考にした資料

  1. e-Gov法令検索「いじめ防止対策推進法」(第2条 定義、第9条 保護者の責務等、第13条 学校いじめ防止基本方針、第22条 組織、第23条 いじめに対する措置、第28条 重大事態)
  2. 文部科学省「いじめの防止等のための基本的な方針」(平成25年10月11日文部科学大臣決定、最終改定平成29年3月14日、PDF)
  3. BMJ「Bullying in school: are short pupils at risk? Questionnaire study in a cohort」(2000年、英国ウェセックス成長研究、PubMed)
  4. 厚生労働省 こころもメンテしよう「話を聞くときのポイント」
  5. 文部科学省「24時間相談できる窓口」(24時間子供SOSダイヤル)
  6. 法務省「いじめなどの電話相談窓口【こどもの人権110番】」
  7. 日本小児内分泌学会「低身長」
  8. ノビケア「お問い合わせ」