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友だちに「注射してるの?」と聞かれたら:子どもが自分で説明できる言い方の例

公開日:2026年10月5日 更新日:2026年10月5日

友だちに注射のことを聞かれたとき、話すかどうか、どこまで話すかは、子ども本人が決めてよいことです。前もって家で「短い説明」と「話したくないときの答え方」を一緒に考えておくと、急に聞かれても落ち着いて答えやすくなります。うつる病気ではないこと、体に必要なものを足していることなど、短い言葉で伝えられる言い方を用意しておきましょう。

友だちに聞かれるのは、どんなとき?

毎日打つタイプの注射は夜に家で打つことが多いため、学校で注射を見られることはあまりありません。それでも、泊まりがけの行事や友だちの家へのお泊まり、注射のあとの小さなあざ、受診のための早退などから、「何してるの?」と聞かれることがあります。家族の会話を聞いたきょうだいの友だちから、話が伝わることもあります。

子どもにとっては、聞かれること自体がどきっとする体験です。イタリアで毎日の成長ホルモン治療を1年以上続けていた子ども70人を調べた研究(Frontiers in Endocrinology誌、2025年)では、22.9%が、治療のことで友だちに対して気まずさを感じていると答えました。治療にともなうストレスがあったのは41.4%で、友だちへの気まずさは、ストレスともっとも強く結びついていた要因でした。前もって答え方を考えておくことには、こうした気持ちの負担を軽くする意味もあります。

出典 [1] [2]

話すかどうかは、だれが決める?

日本小児科学会の「医療における子ども憲章」は、子どもに向けて、あなたの体や病気のことはあなたの大切な情報であり、あなたのものだ、と伝えています。友だちに話すかどうかも、本人が決めてよいことです。保護者は「言いなさい」「隠しなさい」と決めるより、本人がどうしたいかを聞いて、その考えを支える役に回りましょう。

「仲のよい○○ちゃんには話してもいい」「クラスのみんなには言いたくない」のように、相手によって変えてもかまいません。話したあとで後悔することもあるので、「一度話したら、その友だちがほかの子に話すこともあるよ」ということも、年齢に合わせて伝えておくとよいでしょう。

出典 [3]

短く説明するなら、どんな言い方がある?

成長ホルモンは、もともとだれの体の中でも作られているホルモンです。小児慢性特定疾病情報センターは、成長ホルモンは年齢とともに減りながらも一生出ていると説明しています。この「体の中にもともとあるもの」という点は、友だちに説明するときの助けになります。

ただし、治療の理由は子どもによって違います。ホルモンが足りないと診断された子もいれば、別の理由で治療している子もいます。主治医から聞いた説明に合わせて、本人が言いやすい言葉を選びましょう。次は、年齢ごとの例です。

出典 [4]

話したくないときは、どう答える?

話したくないときに、うそをつく必要はありません。ただ、まったく答えないと、相手がかえって気にしてしまうこともあります。短く答えて話題を変える言い方を、いくつか持っておくと安心です。

よく聞かれることには、どう返す?

友だちからの質問は、悪気のない好奇心からのものがほとんどです。よくある質問と、返し方の例をまとめました。本人が言いやすい言葉に変えて使ってください。

家で練習しておくには?

国立成育医療研究センターのチャイルド・ライフ・サービス室は、検査や注射の前に、人形を使ったごっこ遊びで流れを体験しておく方法を紹介しています。同じように、家で保護者が友だち役になって質問し、子どもが答える練習をしておくと、本番で言葉が出やすくなります。

練習のあとは、「その言い方、分かりやすいね」と、本人が選んだ言葉を認めましょう。保護者の考える「正しい説明」を覚えさせるより、本人が自分の言葉で言えることを大切にします。治療を始めたばかりのころと、慣れてきたころでは、言いたいことが変わることもあるので、ときどき見直してください。

きょうだいがいる場合は、きょうだいにも「友だちに聞かれたら、どう答えてほしいか」を本人から伝えておくと、家族の中で説明がそろいます。きょうだいへの伝え方は「治療をしていないきょうだいにどう説明する?」のコラムで説明しています。

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からかわれたり、言いふらされたりしたら?

注射のことでからかわれた、話した内容をほかの子に言いふらされた、と子どもが打ち明けてくれたら、まず話してくれたことを受け止め、子どもが悪いわけではないと伝えましょう。厚生労働省の家族向けの資料は、話を聞くときは、アドバイスより先に気持ちに共感することを勧めています。

そのうえで、本人の希望を確かめながら担任の先生に相談してください。学校への相談のしかたは「身長のことでからかわれたら」のコラムで説明しています。子ども自身が相談できる窓口として、文部科学省は、夜間や休日も含めていつでも電話で相談できる「24時間子供SOSダイヤル」(0120-0-78310)を案内しています。

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お泊まりや宿泊行事のときは?

友だちの家へのお泊まりや宿泊行事では、注射やお薬の保管が人の目にふれやすくなります。注射を続けるのか、その日は休むのかは、自己判断せず、前もって主治医と決めておきましょう。打つ場所や時間を先生や相手の保護者と相談しておくと、本人が友だちの前で注射をしなくてすむこともあります。宿泊行事でのお薬の扱いは「成長ホルモン治療中の学校生活は?」のコラムで説明しています。

治療中の生活で迷うことがあれば、治療を受けている医療機関に相談してください。ノビケアで治療を受けている方も、予定が分かった時点でご連絡いただければ、注射の日程についてご相談いただけます。治療を考え始めた段階の方は、医師による無料相談(ビデオ通話)をご利用ください。1回目は保護者の方だけでもかまいません。お薬の処方を検討する2回目には、お子さまにも参加していただきます。予約は公式LINEから受け付けています。

出典 [8]

友だちへの説明についてよくある質問

Q. 先生からクラスに説明してもらったほうがよいですか?

A. 本人が望む場合の方法の一つです。望まないのに説明されると、かえって目立ってつらく感じる子もいます。先生に伝えるときの考え方は「治療していることを担任の先生に伝える?」のコラムで説明しています。

Q. 子どもが「だれにも言わないで」と言います。

A. 本人の希望として大切にしましょう。そのうえで、宿泊行事など大人が知っておく必要がある場面では、理由を説明して、だれに伝えるかを本人と相談してください。

Q. 友だちの保護者に聞かれました。

A. 保護者どうしでも、どこまで話すかは家族で決めてかまいません。子どもに話していない内容は、子どもの友だちに伝わる可能性も考えて答えましょう。

出典 [3]

まとめ

友だちに注射のことを話すかどうかは、本人が決めてよいことです。短い説明と、話したくないときの答え方を家で一緒に考え、練習しておきましょう。からかいなどがあったときは、まず気持ちを受け止め、本人の希望を確かめながら先生に相談してください。

出典 [3] [2]

お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。

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この記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。

参考にした資料

  1. 日本内分泌学会「成長ホルモン分泌不全性低身長症」
  2. Frontiers in Endocrinology「Discomfort towards peers causes therapy-related stress in children and adolescents on daily rhGH therapy」(Corica D ほか、2025年、イタリアで毎日型の治療を受けていた70人、PMC)
  3. 日本小児科学会「医療における子ども憲章」(2022年3月、PDF)
  4. 小児慢性特定疾病情報センター「成長ホルモン(GH)分泌不全性低身長症(脳の器質的原因によるものを除く。)」
  5. 国立成育医療研究センター チャイルドライフサービス室「お子さんが注射を受けることになったとき」
  6. 厚生労働省 こころもメンテしよう「話を聞くときのポイント」
  7. 文部科学省「24時間相談できる窓口」(24時間子供SOSダイヤル)
  8. ノビケア「お問い合わせ」