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原因が見つからない低身長(特発性低身長)とは?
公開日:2026年10月3日 更新日:2026年10月3日
特発性低身長とは、身長が標準より大きく低いものの、検査をしてもホルモンの病気や染色体の異常などの原因が見つからない状態です。低身長の中で最も多く、家族に背の低い人がいる家族性低身長も含まれます。多くは経過を見ていきます。
特発性低身長とは、どんな状態ですか?
低身長は、同じ性別・同じ年齢の子どもの平均と比べて、身長が-2.0SD以下の状態を指します。100人のうち2〜3人くらいが当てはまる低さです。
低身長の原因には、成長ホルモンの不足、甲状腺の病気、染色体の病気、小さく生まれたこと、骨の病気、心臓・肝臓・腎臓などの病気、栄養や睡眠などの環境があります。こうした原因を調べても見つからない場合を、特発性低身長といいます。「特発性」は「原因がはっきりしない」という意味です。
日本大学医学部附属板橋病院の解説では、低身長の中で最も多いのが、家族性低身長を含めた特発性低身長とされています。
SDは「標準偏差」のことで、平均からどのくらい離れているかを表す目安です。横浜市立大学附属市民総合医療センターの説明では、同じ性別・年齢の子ども100人を背の順に並べたとき、前から2人目までが低身長に当たるとされています。
家族性低身長や体質性の低身長とは、どう違いますか?
家族性低身長は、両親など家族の身長が低めで、子どもも同じように低めに育つ状態です。板橋病院の解説では、両親のどちらかの身長が-1.5SD未満のとき、子どもも小さくなることが多いとされています。
体質性の低身長は、成長や思春期がゆっくり進むタイプです。子どものうちは低めでも、思春期が遅く来る分、伸びる期間が長く続くことがあります。横浜市立大学附属市民総合医療センターの解説でも、多くの低身長は体質的にゆっくり成長しているもので、家族の身長の傾向が似ていることが多いと書かれています。
どちらも病気ではなく、成長の個性の範囲と考えられています。ただし、家族も低いからといって、ほかの原因がないとは言い切れません。判断には医師の診察が必要です。
家族の身長は、子どもの身長の見通しを考えるうえで大切な手がかりです。受診のときは、両親の身長も伝えられるようにしておきましょう。
特発性低身長と分かるまでに、どんな検査をしますか?
特発性低身長は、ほかの原因がないことを確かめて、はじめて考えられる状態です。そのため、医療機関では成長曲線で伸び方を確認し、必要に応じて血液検査、手のエックス線による骨年齢の検査、成長ホルモン分泌刺激試験、頭部MRI、染色体の検査などを行います。
東京慈恵会医科大学の解説では、低身長の多くは遺伝や体質によるもので治療が要らない一方、一部に内分泌の病気が隠れていることがあるとしています。身長が大きく低い場合や、伸びが悪くなっている場合には、詳しく調べる必要があります。
慈恵医大の解説では、身長が-2.0SD、とくに-2.5SDを下回るような場合や、身長の伸びが悪くなっている場合に、医学的な対応が必要とされています。こうした場合は、小児科で相談し、必要に応じて詳しい検査を受けてください。
特発性低身長と言われたら、どうすればよいですか?
原因となる病気が見つからない場合、多くは定期的に身長を測って、伸び方を見守ります。1年あたりの伸びが保たれ、成長曲線の線に沿って伸びていれば、経過を見ていくことが一般的です。
一方で、成長曲線の線から下に外れていく、1年あたりの伸びが小さくなる、といった変化があれば、改めて調べることがあります。最初の検査で原因が見つからなくても、記録を続けることが大切です。
食事、睡眠、運動などの生活習慣は、体の成長の土台になります。ただし、生活習慣だけで身長が大きく変わると約束することはできません。
経過を見る間は、学校の健康診断などで身長を測るたびに、成長曲線に書き込んでおくと便利です。年に数回、同じ条件で測った記録があると、伸び方の変化に早く気づけます。
とくに、思春期の始まりが遅いタイプでは、周りの子どもが思春期に入って大きく伸びる時期に、差が一時的に広がって見えることがあります。こうした時期の変化も、成長曲線で確かめると落ち着いて判断しやすくなります。
特発性低身長に成長ホルモン治療はできますか?
国内では、原因となる病気が見つからない低身長は、成長ホルモン製剤の承認された効能・効果に含まれていません。そのため、使う場合は適応外使用となり、保険は使えず自由診療になります。
米国では、特発性低身長に対して成長ホルモン製剤が承認されています。ただし、国や対象の条件が違えば、同じ結果がそのまま当てはまるわけではありません。効果には個人差があり、最終的な身長を約束できる治療ではありません。
治療を考えるかどうかは、お子さんの伸び方、骨年齢、思春期の進み方、注射を続ける負担、副作用、費用などを合わせて、医師と相談して決めます。
治療を検討する場合も、まず保険診療の対象になる病気がないかを確かめることが前提です。たとえば成長ホルモン分泌不全性低身長症やSGA性低身長症と診断されれば、保険診療で治療を受けられます。
治療をしない場合でも、記録を続けて経過を見ることには意味があります。成長ホルモン治療は骨端線が閉じる前にしか行えないため、考える場合は早めに相談しておくと、選べることが多くなります。
子どもの気持ちには、どう向き合えばよいですか?
身長のことを気にしている子どももいれば、あまり気にしていない子どももいます。保護者の心配が先に立つと、子どもが「背が低いことは悪いこと」と受け止めてしまうこともあります。
受診や治療を考えるときは、子どもの年齢に合わせて、何のために病院に行くのかを話し、子ども自身の気持ちも聞いてみましょう。
身長について子どもから聞かれたときは、からかわれた経験がないか、困っていることがないかも、さりげなく聞いてみましょう。学校生活で困りごとがある場合は、担任の先生や養護教諭に相談することも一つの方法です。
どんなときに、もう一度相談したほうがよいですか?
特発性低身長と言われたあとも、次のような変化があれば、改めて医師に相談してください。最初の検査では分からなかった原因が、あとから見つかることもあります。
受診するときは、これまでの身長の記録をまとめて持っていくと、伸び方の変化を確かめやすくなります。
- 成長曲線の線から、下に外れていく
- 1年あたりの伸びが、以前より小さくなっている
- -2.5SDを下回るような低身長になっている
- 疲れやすい、寒がり、頭痛など、身長以外の気になる症状がある
- 周りに比べて、思春期の始まりがとても早い、またはとても遅い
学会の見解と、ノビケアで治療を選ぶ場合は?
日本小児内分泌学会は、低身長の子どものうち成長ホルモンが適切に使えるのは約5%で、残りの95%ほどは健康保険の適応にならず、よい治療効果が期待できないと説明しています。
ノビケアでは、原因となる病気が見つからない低身長への成長ホルモン治療を、国内で承認された使い方の範囲外(適応外使用)の自由診療として行っています。治療を始める前に、医師がこの学会の見解も含めて、期待できる効果とその限界、副作用、費用をご説明し、保護者の方に納得して選んでいただきます。治療を受けずに経過を見ることも、大切な選択肢です。
特発性低身長についてよくある質問
Q. 特発性低身長は病気ですか?
A. 原因となる病気が見つからない状態を指す名前です。家族性や体質性の低身長のように、成長の個性の範囲と考えられるものも含まれます。病名がついても、すぐに治療が必要という意味ではありません。
Q. 特発性低身長でも、いずれ追いつきますか?
A. 思春期が遅く来るタイプでは、あとから伸びることがあります。一方、大人になっても低めのままのこともあり、見通しは一人ひとり違います。
Q. 一度検査で問題がなければ、もう受診しなくてよいですか?
A. 伸び方が変わることもあるため、身長の記録は続けましょう。成長曲線から外れていくなどの変化があれば、もう一度相談してください。
出典 [2]
まとめ
特発性低身長は、検査をしても原因が見つからない低身長で、多くは記録を続けて経過を見ます。治療を考える場合も、まず保険診療の対象となる病気がないかを確かめることが大切です。身長の伸び方が気になる場合は、ノビケアの医師による無料相談で、成長の記録を見ながらご相談いただけます。
出典 [8]
ノビケアの成長ホルモン治療について(自由診療)
ノビケアの成長ホルモン治療は自由診療で、健康保険や医療費助成は使えません。原因となる病気が見つからない低身長への使用は、国内で承認された効能・効果に含まれていない適応外使用です。重い副作用が起きた場合でも、国の医薬品副作用被害救済制度は原則として利用できません。
費用(税込)は、医師による無料相談が0円、医師が必要と判断した場合の郵送検査(指先の血液と尿)が20,000円(送料込み)です。お薬は1本あたり、治療を始める月が40,000円、2か月目以降が60,000円、6か月分一括プランでは50,000円です(注射器・注射針と冷蔵便の送料を含みます)。1か月に使う本数は体重によって変わり、2〜5本が目安です。
注射はご自宅で毎日1回行い、治療は年単位になることが多く、続けるかどうかを定期的に判断します。主な副作用は、注射したところの痛み・赤み・腫れ、関節の痛み、むくみ、頭痛などで、まれに頭の中の圧が高くなる、股関節の骨がずれる、側弯が進む、血糖値が上がる、甲状腺の働きが変わる、といったことがあります。詳しくは「成長ホルモン治療について」のページをご覧ください。ご質問はお問い合わせページから受け付けています。
お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。
公式LINEで無料相談を予約するこの記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。