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低身長の基準と受診の目安読む時間 約6分

低身長の基準は?何cmから「低身長」になる?

公開日:2026年10月3日 更新日:2026年10月3日

低身長は、同じ性別・同じ年齢の子どもの平均と比べて「−2SD以下」の身長が一般的な目安です。「何cm以下」という1つの数字はなく、−2SDにあたる身長は年齢と性別で変わります。身長の位置だけでなく、これまでの伸び方も合わせて小児科で確認してもらいましょう。

低身長の基準はどう決められている?

日本内分泌学会は、低身長を「同じ性別・同じ年齢の平均身長より2標準偏差(2SD)以上低い身長」と説明しています。日本の子どもの場合、日本人の男の子・女の子それぞれの成長曲線を使って評価します。

日本小児内分泌学会によると、成長曲線で−2.0SDから+2.0SDの間に、子どもの約95%が入ります。−2.0SD以下の身長の子どもは、100人のうち2〜3人くらいの割合です。横浜市立大学附属市民総合医療センターも、同じ性別・同じ年齢の子ども100人を背の順に並べたとき、前から2人目までが低身長にあたる、とたとえています。

つまり「低身長」は、病気の名前ではありません。集団の中で身長がどの位置にあるかを示す言葉です。この基準にあてはまるかどうかは、受診や詳しい評価を考えるきっかけの一つになります。

「−2SD」という言葉は、健診の結果や医療機関の説明でもよく使われます。言葉の意味を知っておくと、成長曲線を見たときや医師の説明を聞いたときに、今の状態をつかみやすくなります。

出典 [1] [2] [3]

「SD」とは何のこと?

SD(標準偏差)は、同じ年齢・性別の子どもの身長がどのくらいばらついているかを表す尺度です。平均から何cm低いかを直接表すものではありません。

身長のばらつきは年齢によって違います。そのため、−2SDにあたる身長と平均との差も年齢ごとに変わります。「平均より10cm低いから低身長」のように、cmの差だけで判断することはできません。

成長曲線の用紙には、平均の線と、±1SD、±2SDなどの線が描かれています。測った身長がどの線の近くにあるかで、おおよその位置が分かります。正確なSDの値を出すには、測定した日の年齢(月齢まで)が必要です。

成長曲線の用紙は、性別ごと、対象年齢ごとに分かれています。男の子用と女の子用を取り違えたり、乳幼児用と学童用を混同したりすると、位置を正しく読めません。お手元の用紙が誰向けのものかを、最初に確かめておきましょう。

出典 [2] [1]

何cm以下だと−2SDにあたる?年齢ごとの目安は?

小児慢性特定疾病情報センターは、成長ホルモン治療の基準に使う表として「標準身長の−2.0SD値」を公開しています。下の表は、その表から各年齢の誕生日ちょうど(0か月)の値を抜き出したものです。

元の表は、同じ年齢の中でも1か月ごとに値が分かれています。誕生日から月日がたつほど基準の身長も高くなるため、お子さんの身長と比べるときは、測定日の年齢を月単位で合わせる必要があります。

表を見ると、11〜12歳ごろは女の子の値が男の子より高くなっています。女の子のほうが思春期が早く始まり、身長が大きく伸びる時期が早めに来るためと考えられます。

表の値は、ある年齢でちょうど−2SDにあたる身長を示したものです。この値をわずかに上回る・下回るといった小さな差だけで、受診の必要性が大きく変わるわけではありません。気になる場合は、値の近くにいるかどうかに関わらず相談してかまいません。

年齢(0か月)男子の−2.0SD値女子の−2.0SD値
3歳86.4cm85.5cm
4歳92.5cm91.9cm
5歳98.1cm97.7cm
6歳103.8cm103.4cm
7歳109.5cm108.8cm
8歳114.7cm113.9cm
9歳119.7cm118.8cm
10歳124.5cm123.9cm
11歳128.9cm130.2cm
12歳133.9cm137.0cm
13歳140.7cm142.3cm
14歳148.6cm145.3cm
15歳154.7cm146.5cm

出典 [4] [5]

−2SDより高ければ、心配しなくてよい?

身長が−2SDより上にあっても、それだけで安心とは言えません。東京慈恵会医科大学小児科は、−2.0SD、とくに−2.5SDを下回る低身長に加えて、身長の伸びが悪くなっている場合にも、早めの受診を勧めています。

横浜市立大学附属市民総合医療センターは、成長のスピードがだんだん落ちてくる低身長には、成長ホルモンの異常などの病気がひそんでいることがあると説明しています。ある時点の身長の位置と、そこまでの伸び方の両方を見ることが大切です。

伸び方の評価には、1年あたりの伸び(成長速度)の基準表も使われます。小児慢性特定疾病情報センターの「成長速度基準表(標準身長の−1.5SD値)」では、たとえば男の子の8歳0か月で4.1cm、女の子の8歳0か月で4.2cmです。この表をお子さんにどうあてはめるかは、医師が測定記録を見ながら判断します。

たとえば、以前は平均に近い位置にいた子が、数年かけて少しずつ下の線に近づいている場合は、今の身長が基準範囲にあっても伸びの変化として確認する価値があります。反対に、ずっと低めの位置で同じように伸びている場合も、位置が低ければ一度相談しておくと安心です。

出典 [6] [3] [7]

−2SD以下なら、病気があるということ?

−2SD以下だからといって、病気があるとは限りません。東京慈恵会医科大学小児科は、身長が低い原因の多くは、両親も背が低いといった遺伝や体質によるものだと説明しています。

一方で、成長ホルモンや甲状腺ホルモンの不足、小さく生まれたこと(SGA)、染色体や骨の病気、心臓・肝臓・腎臓などの病気が原因のこともあると、日本小児内分泌学会は整理しています。どれにあたるかは、診察や検査をしないと分かりません。

治療が必要かどうかも、身長の数字だけでは決まりません。原因や年齢、これまでの伸び方を見て、医師が判断します。ご家庭で「うちは体質だから大丈夫」「病気かもしれない」と決めつけず、気になる時点で相談してください。

受診したからといって、すぐに検査や治療が始まるわけではありません。まずは記録と診察から経過を確かめ、必要に応じて検査や今後の見守り方を話し合います。

出典 [6] [2]

わが子が基準にあてはまるか、どう確かめる?

まず、母子健康手帳や学校・園の身体測定の記録を集め、測った日付と身長を並べます。その点を成長曲線に書き入れると、今の位置とこれまでの伸び方が見えてきます。成長曲線の見方は、日本小児内分泌学会の「低身長」のページでも案内されています。

記録の数字を写すときは、測定日を省略しないことが大切です。年齢だけを書くと、同じ「8歳」でも誕生日直後と11か月後とで基準が違うため、位置を正しく読めなくなります。

家庭で測る場合は、毎回同じ時間帯に、靴下を脱いで、かかとを壁につけて測るなど、条件をそろえると比べやすくなります。1回の測定だけで判断せず、複数の記録の流れを見ることが大切です。

記録を見て気になる点があれば、かかりつけの小児科に相談しましょう。学校の健診で受診を勧められた場合は、その案内も持参してください。身長の伸び方が気になる場合は、ノビケアの医師による無料相談(ビデオ通話、0円)で、お手元の記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEから受け付けています。

出典 [2] [8]

低身長の基準についてよくある質問

Q. 身長が−2SDちょうどくらいです。すぐ受診したほうがいいですか?

A. −2SD前後の場合も、一度小児科で相談してよい目安です。とくに、これまでより伸び方が悪くなっているときは、早めの受診が勧められています。急ぐ必要があるかどうかは、記録を見たうえで医師が判断します。

Q. インターネットの身長チェックで「低身長ではない」と出ました。安心してよいですか?

A. チェックの結果は、その時点の身長の位置を示すだけです。伸び方の変化や体の状態は分かりません。伸びが鈍ってきた、健診で指摘されたなど、気になることがあれば相談してください。

Q. 両親も小柄です。それでも相談したほうがいいですか?

A. 家族の体格に似て小柄な子は多いですが、ほかの原因が重なっていることもあります。身長が−2SD以下の場合や、伸び方が落ちている場合は、家族の身長を伝えたうえで医師に確認してもらいましょう。

出典 [6] [3]

まとめ

低身長の一般的な目安は、同じ性別・年齢の平均から−2SD以下の身長で、何cmにあたるかは年齢と性別で変わります。身長の位置に加えて伸び方の変化も大切なので、記録をそろえて小児科で相談してください。

出典 [1] [6]

お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。

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この記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。

参考にした資料

  1. 日本内分泌学会「成長ホルモン分泌不全性低身長症」
  2. 日本小児内分泌学会「低身長」
  3. 横浜市立大学附属 市民総合医療センター「低身長」
  4. 小児慢性特定疾病情報センター「標準身長の−2.0SD値」(PDF)
  5. 小児慢性特定疾病情報センター「成長ホルモン治療について」
  6. 東京慈恵会医科大学 小児科学講座「低身長」
  7. 小児慢性特定疾病情報センター「成長速度基準表(標準身長の−1.5SD値)」(PDF)
  8. ノビケア「お問い合わせ」