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低身長の原因と成長ホルモンのしくみ読む時間 約6分
「様子を見ましょう」と言われたら、次に何を確認する?
公開日:2026年10月3日 更新日:2026年10月3日
「様子を見ましょう」は、何もしないという意味ではなく、伸び方の変化を時間をかけて確かめるという意味です。次の受診の時期、記録のつけ方、どんな変化があれば早めに受診するかを、その場で医師に確認しておきましょう。
「様子を見ましょう」は、どんな意味ですか?
日本内分泌学会は、一般の子どもの2〜3%が低身長と判断されるものの、そのうち90%以上には治療が必要な病気は見つからないと説明しています。多くの低身長は、体質や家族の体格によるものです。
一方、横浜市立大学附属市民総合医療センターは、成長のスピードがだんだん落ちてくる低身長では、病気が隠れていることがあると説明しています。伸びるスピードは、ある程度の期間をあけて身長を測らないと分かりません。
そのため「様子を見ましょう」は、伸びるスピードを確かめるための大切な期間だと考えられます。経過を見ること自体が、診察の一部です。
経過を見る期間には、身長の推移や思春期の進み方など、1回の診察では分からない情報を集める意味があります。この方針は診察の時点での判断で、その後の伸び方によって変わることもあります。
低身長の基準の考え方は「低身長の基準は?」の記事で説明しています。
その場で確認しておきたいことは?
経過を見る方針になったときは、次のことを医師に確認しておくと、あとで迷わずにすみます。聞きそびれた場合は、次の受診のときに聞いてもかまいません。
とくに、「どんな変化があったら、予定より早く受診したほうがよいか」は、家庭で見守るときの目安になります。メモに残しておきましょう。
聞いた内容は、記録と一緒に保管しておきましょう。ほかの家族が付き添うときにも、方針を共有しやすくなります。
医師の説明で分からない言葉があったときは、その場で聞き返してかまいません。
- 次に受診する時期(何か月後か)
- 家庭で何を、どのくらいの間隔で記録すればよいか
- 検査をした理由、またはしなかった理由
- どんな変化があれば、予定より早く受診したほうがよいか
- 必要になったときに、どこを紹介してもらえるか
- 検査を受ける場合の費用や、保険が使えるかどうか
家庭では、何をどう記録すればよいですか?
記録の基本は、測った日付と身長を一緒に残すことです。日本小児内分泌学会は、成長曲線を印刷して、その上に成長の記録をつけてみることを勧めています。
家庭で測るときは、同じ時間帯に、靴下を脱いで、同じ場所で測ると、測り方による違いを小さくできます。学校の身体測定の結果も、日付と一緒に残しておきましょう。
身長と一緒に、体重、体調の変化、思春期の変化(胸のふくらみ、声変わりなど)に気づいた時期も書いておくと、次の受診で役立ちます。記録のそろえ方は「低身長の受診前に用意する記録と質問」の記事も参考にしてください。
家庭での測定値は、医療機関や学校の値と少しずれることがあります。どこで測った値かを分けて記録し、同じ日に体重も測っておくと、医師が判断しやすくなります。
記録は紙でもスマートフォンでもかまいません。続けやすい方法を選びましょう。
出典 [3]
次の受診では、何を見てもらいますか?
次の受診では、前回からの身長の伸びを確認し、1年あたりにすると何cmになるかを見ます。成長曲線のどの位置にいるか、線に沿って伸びているか、下にずれてきていないかも確かめます。
成長ホルモン分泌不全性低身長症の診断の手引きでは、身長が−2.0SD以下であること、または身長が正常範囲でも1年あたりの伸びが2年以上続けて標準の−1.5SD以下であることを、主な症状としています。伸びのスピードを何年か続けて見ることには、こうした意味があります。
経過によっては、血液検査や骨年齢の検査など、次の段階の検査を考えることもあります。検査の種類は「低身長ではどんな検査をする?」の記事で説明しています。
次の受診には、前回からの記録と、気になったことのメモを持っていきましょう。伸びが小さくなったと感じた時期や、体調の変化は、診察で伝えたい情報です。伸び方に問題がなければ、次の受診までの間隔が長くなることもあります。
成長曲線上の位置を、両親の身長から予想される範囲と比べて見ることもあります。
出典 [4]
予定より早く受診したほうがよいのは、どんなときですか?
東京慈恵会医科大学の小児科は、−2.5SDを下回るような低身長や、身長の伸びが悪くなっている場合は早めの受診を勧めています。家庭の記録で伸びが明らかに小さくなったと感じたら、予定を待たずに相談してください。
思春期の変化が年齢に比べて早い場合も相談の目安です。日本小児内分泌学会は、思春期の変化は女の子で10歳ごろ、男の子で12歳ごろから出てくると説明しています。これより大きく早いときは、早めに受診しましょう。
疲れやすい、寒がる、太ってきたのに伸びない、見え方がおかしい、のどが渇いて尿が多いといった体の変化があるときも、早めに相談してください。強い頭痛、何度も吐く、けいれんなどがあるときは、119番や救急医療機関に連絡してください。
予定より早く受診するか迷ったときは、受診している医療機関に電話で相談してもかまいません。
家族が「なんとなく気になる」と感じた変化も、大切な情報です。はっきりした理由がなくても、気になることがあれば医師に伝えてかまいません。
経過を見ているあいだに、時期を逃すことはありませんか?
身長が伸びる期間には限りがあります。日本小児内分泌学会は、骨端線が閉じたあとは成長ホルモン治療の効果がなく、二次性徴が進んで1年の伸びが2cm以下になった場合にも、ほとんど効果がみられないと説明しています。
また、成長ホルモン分泌不全性低身長症について、小児慢性特定疾病情報センターは、比較的早い時期から治療を始めることが望ましいとしています。病気が見つかった場合に備えて、経過を見る期間の区切りを医師と決めておくと安心です。
思春期が近づいている年齢の場合は、「思春期に入ったら、どう判断するか」もあわせて確認しておきましょう。
思春期が始まると、その後の伸びの見通しが変わることもあります。胸のふくらみや声変わりなどの変化に気づいたら、次の受診で伝えてください。経過を見る期間が長くなるほど、残っている伸びる期間は短くなっていくことも覚えておきましょう。
別の医療機関でも相談したいときは?
説明に納得できないときや、専門の医師の意見も聞きたいときは、別の医療機関で相談することもできます。日本小児内分泌学会は、学会に所属する内分泌代謝科(小児科)の専門医の一覧を、地域の専門医を探す参考として公開しています。
別の医療機関に行くときは、これまでの身長の記録や検査の結果を持参すると、同じ検査をくり返さずにすむことがあります。紹介状が必要かどうかは、受診先に確認してください。
今の主治医に、別の医療機関でも相談したいと伝えることは失礼にはあたりません。経過を知っている医師からの情報があると、相談先でも判断しやすくなります。
相談先を変える場合も、検査の結果などの資料は、コピーを手元に残しておきましょう。
相談先を探すときは、小児の内分泌を診ている医療機関かどうかも参考になります。かかりつけの小児科に紹介を頼むこともできます。
出典 [9]
「様子を見ましょう」と言われたときによくある質問
Q. 様子を見るあいだに、家でできることはありますか?
A. 測定日と身長の記録を続けることが、いちばん役に立ちます。食事や睡眠など、毎日の生活を整えることも、体の健康の土台として大切です。
Q. どのくらいの期間、様子を見るものですか?
A. お子さんの年齢や身長の位置、伸び方によって違います。次の受診の時期とあわせて、どのくらいの期間で判断するかを医師に聞いておきましょう。
Q. 様子を見ている間に、治療を始めたほうがよいと言われることはありますか?
A. あります。伸びるスピードが落ちてきた場合や、検査で原因が見つかった場合は、治療を含めて相談することになります。
まとめ
「様子を見ましょう」は、伸び方を確かめる大切な期間です。次の受診の時期と、早めに受診する目安を確認し、日付つきの記録を続けましょう。経過について相談したい場合は、ノビケアの医師による無料相談でも、これまでの記録を見ながらお話をうかがえます。
出典 [10]
お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。
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