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低身長の原因と成長ホルモンのしくみ読む時間 約6分

病気が原因の低身長に気づくサインは?

公開日:2026年10月3日 更新日:2026年10月3日

病気が原因の低身長で最も大切なサインは、伸びるスピードがだんだん落ちてくることです。そのほかに、疲れやすさや寒がり、太ってきたのに身長が伸びない、見え方の異常、のどが渇いて尿が多い、といった体のサインが手がかりになることがあります。気になるサインがあれば、ご家庭で判断せず小児科に相談してください。

いちばん大切なサインは何ですか?

横浜市立大学附属市民総合医療センターは、低身長の多くは体質的にゆっくり成長しているだけだとしたうえで、成長のスピードがだんだん落ちてくる低身長では、成長ホルモンの異常などの病気が隠れていることがあると説明しています。

東京慈恵会医科大学の小児科は、身長が−2.0SD、とくに−2.5SDを下回るような低身長の場合や、身長の伸びが悪くなっている場合は、早めに受診するよう勧めています。

伸びるスピードの変化は、1回の測定では分かりません。母子手帳や学校の記録を並べて成長曲線にすると、線から下にずれていく変化に気づきやすくなります。伸び方の見方は「身長が伸びない子の特徴は?」の記事で詳しく説明しています。この記事では、身長以外のサインを中心に説明します。

小児慢性特定疾病情報センターの診断の手引きでも、1年あたりの伸びが2年以上続けて標準の−1.5SD以下であることを、成長ホルモン分泌不全性低身長症の主な症状のひとつとしています。

成長曲線の書き方や見方は「成長曲線の見方」の記事で説明しています。

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甲状腺の病気では、どんなサインがありますか?

甲状腺ホルモンが不足すると、身長の伸びが低下することがあります。小児慢性特定疾病情報センターの診断の手引きでは、後天性の甲状腺機能低下症の症状として、無気力、疲れやすさ、まぶたのむくみ、寒がり、体重の増加、動作が遅い、眠気、記憶力の低下、便秘、声がれなどが挙げられています。

甲状腺の病気のひとつである萎縮性甲状腺炎について、同センターは、成長が止まることや、病気に伴う肥満が特徴で、成長曲線から発症の時期を推定できると説明しています。学校の健診などで、伸びの低下や肥満、脂質の異常を指摘されて受診することが多いとされています。

こうした症状は、ほかの原因でも起こるものです。「最近疲れやすい」「成績が下がった」といった変化と、身長の伸びの低下が重なるときは、小児科で相談してください。

甲状腺の病気は、血液検査で甲状腺ホルモンなどの値を測って調べます。

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太ってきたのに身長が伸びないときは?

日本小児内分泌学会は、食べすぎや運動不足による単純性の肥満では、身長もよく伸びていると説明しています。

一方で、病気が隠れている症候性の肥満では、身長の伸びが悪くなるのが特徴とされています。原因となる病気の例には、クッシング症候群や甲状腺機能低下症などがあります。

体重が増えているのに身長の伸びが小さくなってきたときは、成長曲線と体重の記録をあわせて医師に見てもらいましょう。体重だけを見て食事を減らす前に、相談することが大切です。

身長の記録と一緒に体重も記録しておくと、身長と体重の変化の関係が分かりやすくなります。

体重を減らすことが必要かどうかも、身長の伸び方とあわせて医師が判断します。

出典 [8]

頭の中の病気を疑うサインは?

成長ホルモンを出す脳の下垂体の近くにできる腫瘍が、低身長の原因になることがあります。小児慢性特定疾病情報センターは、頭蓋咽頭腫について、見え方の障害や、尿崩症・成長障害などのホルモンの障害で見つかると説明しています。小児では10歳前後に起こりやすいとされています。

尿崩症は、尿の量を調節するホルモンが不足して、尿が多くなり、のどがとても渇く状態です。視野が狭くなる、物にぶつかりやすくなるといった見え方の変化にも注意が必要です。

強い頭痛、何度も吐く、けいれん、意識がおかしいといった症状があるときは、すぐに119番や救急医療機関に連絡してください。

頭の中の病気が原因の場合は、その病気の治療が優先されます。身長の伸びの低下が、病気に気づくきっかけになることもあるため、記録を続けることには意味があります。

出典 [9]

女の子で気をつけたいサインは?

ターナー症候群は、2本あるX染色体の1本がなかったり、一部が欠けていたりする病気です。小児慢性特定疾病情報センターは、低身長はほとんどの人にみられ、生まれたときは正常の下限くらいで、小児期に成長曲線から次第に離れていく特徴があると説明しています。

このほかに、首の横の皮膚のひだ(翼状頸)、手足のむくみ(リンパ浮腫)、肘が外に反る(外反肘)などの特徴がみられることがあります。卵巣の働きが弱いため、思春期の変化が来ない、月経が来ないことで気づかれることもあります。

同センターは、低身長のある女性は全員が染色体検査の対象になるとしています。目立つ特徴がなくても、低身長が気になる女の子は、一度小児科で相談してください。

ターナー症候群では、低身長に対して成長ホルモン治療が認められています。思春期の年齢では、女性ホルモンの薬で二次性徴をうながす治療も行われます。

ターナー症候群かどうかは、血液を使った染色体検査で確かめます。

出典 [4] [10]

体全体の様子で、気をつけたいことは?

兵庫医科大学病院は、1歳6か月児健診で体重の増え方が悪い、低身長と指摘された場合や、3歳児健診や学校の健診で低身長を指摘された場合を、病気を疑うきっかけとして挙げています。

日本小児内分泌学会は、心臓・肝臓・腎臓などの臓器の病気も、低身長の原因になると説明しています。日本内分泌学会は、栄養も骨の長さに関わる主な要因に挙げています。食欲がない、下痢が続く、体重が減るなど、体調の変化が続くときは相談してください。

思春期の変化が年齢に比べて早すぎる場合にも、注意が必要です。日本小児内分泌学会は、思春期の変化は女の子で10歳ごろ、男の子で12歳ごろから出てくるとし、思春期早発症ではそれより2〜3年以上早く現れると説明しています。一時的に伸びたあと、早く止まることがあります。

生まれたときに小さかった子では、その後も身長が追いつかないSGA性低身長症のこともあります。母子手帳で、生まれたときの身長と体重も確認しておきましょう。

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サインに気づいたら、どうすればよいですか?

まずは、かかりつけの小児科に相談してください。母子手帳や学校の健康手帳など、身長と体重の記録を持っていくと、伸び方の変化を確かめやすくなります。気になる症状がいつから続いているかも、メモにしておきましょう。

医療機関では、成長曲線の確認、血液検査、手のエックス線による骨年齢、必要に応じて分泌刺激試験や頭部MRI、染色体検査などを行います。どの検査を受けるかは、医師が症状や経過をもとに決めます。

ここで挙げたサインがあっても、病気とは限りません。反対に、サインがはっきりしないまま病気が見つかることもあります。ご家庭で決めつけず、記録をもとに医師と確認していくことが大切です。

受診のときは、気になる症状がいつから続いているか、家族に同じような病気の人がいるか、生まれたときの身長と体重なども伝えると、判断の手がかりになります。

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病気が原因の低身長のサインについてよくある質問

Q. 小柄でも元気なら、病気の心配はありませんか?

A. 元気そうに見えても、伸びるスピードが落ちている場合は相談をおすすめします。甲状腺の病気などは、症状がゆっくり進むため気づきにくいことがあります。

Q. 学校の健診で何も言われなければ、大丈夫ですか?

A. 健診では、その時点の身長は分かっても、伸び方の変化までは見落とされることがあります。記録を並べて、伸び方を確かめてみてください。

Q. どの診療科に相談すればよいですか?

A. まずは小児科に相談してください。必要に応じて、小児の内分泌を専門とする医師や、ほかの診療科に紹介されます。

まとめ

病気が原因の低身長では、伸びるスピードの低下に加えて、甲状腺の症状、太ってきたのに伸びない、見え方の変化、のどの渇きと多い尿などのサインがみられることがあります。気になるときは小児科で相談しましょう。ノビケアの医師による無料相談でも記録を見ながらお話をうかがい、対面での検査が必要な場合は医療機関をご紹介しています。

出典 [14] [15]

お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。

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この記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。

参考にした資料

  1. 横浜市立大学附属 市民総合医療センター「低身長」
  2. 東京慈恵会医科大学 小児科学講座「低身長」
  3. 小児慢性特定疾病情報センター「成長ホルモン(GH)分泌不全性低身長症(脳の器質的原因によるものを除く。) 診断の手引き」
  4. 日本小児内分泌学会「低身長」
  5. 小児慢性特定疾病情報センター「21及び22に掲げるもののほか、後天性甲状腺機能低下症 診断の手引き」
  6. 小児慢性特定疾病情報センター「萎縮性甲状腺炎 概要」
  7. 兵庫医科大学病院「低身長症(みんなの医療ガイド)」
  8. 日本小児内分泌学会「肥満」
  9. 小児慢性特定疾病情報センター「頭蓋咽頭腫 概要」
  10. 小児慢性特定疾病情報センター「ターナー(Turner)症候群 概要」
  11. 日本内分泌学会「成長ホルモン分泌不全性低身長症」
  12. 日本小児内分泌学会「思春期早発症」
  13. 日本大学医学部附属板橋病院「低身長症」
  14. ノビケア「成長ホルモン治療について」(費用・副作用・適応外使用)
  15. ノビケア「お問い合わせ」