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体力テストの結果が気になる小柄な子:体格の差の考え方と、家での声かけ

公開日:2026年10月5日 更新日:2026年10月5日

体力テストの結果は、同じ学年でも生まれ月や体の成長の進み方で差が出やすく、小柄な子が低めに出ることは珍しくありません。結果は友だちと比べず、去年の本人と比べて、できるようになったことを認めましょう。疲れやすさが続くなど体の様子が気になるときや、身長の伸びが気になるときは、小児科で相談してください。

学校の体力テストは、何を測っている?

スポーツ庁の新体力テスト実施要項(6歳〜11歳対象)では、握力、上体起こし、長座体前屈、反復横とび、20mシャトルラン、50m走、立ち幅とび、ソフトボール投げの8項目を測ります。それぞれの記録を項目別得点表で点数にし、その合計から総合評価を出すしくみです。

スポーツ庁が毎年行っている全国調査は、小学5年生と中学2年生全員が対象で、各項目を10点満点に換算し、80点満点の合計点でA〜Eの評価をつけています。総合評価は、その子の体力のおおよその傾向を見るためのものです。

出典 [1] [2]

同じ学年でも、生まれ月で結果に差が出る?

日本の学校では4月生まれと翌年3月生まれが同じ学年になるため、学年の中で約1年の年齢差があります。日本体育測定評価学会の雑誌に載った研究(2026年)は、小中学生の新体力テストの記録、延べ40,635件を誕生月ごとに分析しました。その結果、項目や学年によっては、3月生まれと4月生まれで標準となる値に差が見られました。

たとえば中学1年生の男子の20mシャトルランでは、標準の値が3月生まれで61.4回、4月生まれで71.5回と、10.1回の差がありました。研究者は、学年ごとの平均で評価すると、早生まれの子は実際より低く評価されるおそれがあり、そのことが運動への自信をなくすことにつながりかねないと指摘しています。早生まれと体格の関係は「早生まれの子は背が低い?」のコラムでも説明しています。

出典 [3] [4]

小柄なことも、結果に関係する?

先の研究は、これまでの研究から、4〜6月生まれの子は体格が大きく、体力テストの成績が良い傾向があると紹介しています。また、男子は小学校高学年から中学生にかけて、女子は小学4〜6年生のころに、思春期の体の変化による体力の伸びが、結果の差に関わっている可能性があるとしています。

思春期の始まる時期には個人差があるため、思春期がまだの小柄な子は、すでに体が大きくなり始めた友だちと比べると、結果が低めに出やすいと考えられます。体格の差は本人の努力だけでは埋めにくいものです。結果が低かったことを、やる気や運動神経の問題だと決めつけないようにしましょう。

出典 [3]

体格のほかに、結果に関わることは?

スポーツ庁の令和7年度の全国調査では、1週間の運動時間が長い子ほど体力合計点が高い傾向があり、「運動は好き」と答えた子は、そうでない子より体力合計点が高いという結果でした。運動、食事、休養、睡眠に気を付けた生活を送れている子ほど体力合計点が高いことも示されています。

同じ調査では、体育の授業を楽しくないと感じている子は、「できなかったことができるようになったら」「自分に合ったペースで行うことができたら」授業が楽しくなると答えた割合が高いとされています。小柄な子にとっても、点数より「できた」という経験を重ねることが、運動を好きでいるための助けになると考えられます。

出典 [2]

結果を見て落ちこんでいるとき、どう声をかける?

厚生労働省のこころの健康に関するサイトは、子どもの話を聞くときは、まず気持ちを受け止めることを勧めています。「もっとがんばらないと」と励ますより先に、「くやしかったね」と言葉にしてから、次のような声かけをしてみましょう。

出典 [5]

家では、どんなことができる?

結果を上げるために、家で特定の種目ばかり練習させる必要はありません。公園での鬼ごっこやボール遊び、なわとびなど、本人が楽しめる遊びで体を動かす時間を少しずつ増やすほうが、運動を好きな気持ちを保ちやすくなります。体を動かすことで身長が伸びると約束できるわけではありませんが、運動、食事、睡眠を整えることは、体力にとって大切な土台です。

家族で記録を見るときは、総合評価のA〜Eよりも、種目ごとの去年からの変化に目を向けましょう。きょうだいや友だちの結果と並べて比べることは避けたほうがよいでしょう。体育や運動会で背の低さが気になるときの関わり方は「体育や運動会で背の低さが気になる子」のコラムで紹介しています。

出典 [2]

学校の先生には、何を相談できる?

新体力テスト実施要項は、テストを行うときは子どもの健康状態を十分に把握し、医師から運動を禁止または制限されている子や、当日に発熱やだるさなどの体の異常を訴える子には行わないとしています。体調に心配がある場合や、治療中で運動に制限がある場合は、前もって担任の先生に伝えておきましょう。

結果の返し方で本人がつらい思いをしているときは、ほかの子に結果が知られにくいようにしてもらえないかなど、具体的に相談してみましょう。本人がどの場面をつらいと感じているのか、先生に話してもよいかを、先に本人に確かめておくと安心です。

出典 [1]

体や身長のことで、相談したほうがよいときは?

以前よりすぐに疲れるようになった、体がだるそうな日が続く、食欲が落ちた、といった様子があるときは、体力テストの結果とは別に、かかりつけの小児科に相談しましょう。厚生労働省は、こうした「いつもと違う」様子が長く続くときは、こころのSOSのこともあるとして、早めに専門家に相談するよう勧めています。

日本小児内分泌学会は、身長が低い原因の多くは遺伝や体質だとしながら、甲状腺の病気など治療できる病気が見つかることもあるとしています。疲れやすさと身長の伸びの悪さが重なっているときは、早めに受診しましょう。ノビケアの医師による無料相談(ビデオ通話)でも、お手元の記録を見ながらご相談いただけます。1回目は保護者の方だけでもかまいません。お薬の処方を検討する2回目には、お子さまにも参加していただきます。予約は公式LINEから受け付けています。

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体力テストと小柄な子についてよくある質問

Q. 総合評価がEでした。運動を習わせたほうがよいですか?

A. 習いごとは、本人がやってみたいと思えるものを選ぶことが大切です。点数を上げるためだけに始めると、運動が嫌いになることもあります。まずは本人の気持ちを聞いてみましょう。

Q. 体力テストの結果で、身長がこれから伸びるかどうか分かりますか?

A. 体力テストは身長の伸びを予測するためのものではありません。身長の見通しは、成長曲線で伸び方を見て考えます。

Q. 本人が体力テストの日を休みたがります。

A. 何がつらいのかを聞き、測る場面や結果の扱いで工夫してもらえることがないか、担任の先生に相談してみましょう。

出典 [1]

まとめ

体力テストの結果は、生まれ月や体の成長の進み方で差が出やすく、小柄な子が低めに出ることは珍しくありません。友だちではなく去年の本人と比べ、できたことを認めて、運動を好きな気持ちを大切にしましょう。疲れやすさが続くときや身長の伸びが気になるときは、小児科で相談してください。

出典 [3] [2]

お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。

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この記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。

参考にした資料

  1. スポーツ庁「新体力テスト実施要項(6歳~11歳対象)」(PDF。テスト項目、項目別得点表と総合評価、実施上の一般的注意)
  2. スポーツ庁「令和7年度 全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果について(概要)」(PDF、令和7年12月。小学5年生・中学2年生の悉皆調査)
  3. 福家瑠都ほか「小中学生における誕生月ごとの新体力テスト標準値」(体育測定評価研究、日本体育測定評価学会、J-STAGE早期公開2026年4月、PDF。小中学生の延べ40,635件の記録を分析)
  4. 小宮秀明・黒川修行「児童生徒の誕生月の違いによる体格差の横断的研究」(学校保健研究 57巻3号、2015年、J-STAGE)
  5. 厚生労働省 こころもメンテしよう「話を聞くときのポイント」
  6. 厚生労働省 こころもメンテしよう「こころのSOSサインに気づく」
  7. 日本小児内分泌学会「低身長」
  8. ノビケア「お問い合わせ」