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低身長の基準と受診の目安読む時間 約6分

大人の身長の「ふつうの範囲」はどのくらい?男女別の分布

公開日:2026年10月4日 更新日:2026年10月4日

令和6年国民健康・栄養調査では、20歳代の平均身長は男性171.4cm(標準偏差5.5cm)、女性158.0cm(標準偏差5.0cm)でした。平均から上下2標準偏差の範囲に約95%の人が入るとすると、男性はおよそ160〜182cm、女性はおよそ148〜168cmが計算上の「よくある範囲」です。この範囲は統計上の目安で、範囲の外にいることがそのまま病気を意味するわけではありません。

大人の身長の平均とばらつきは、どのくらい?

厚生労働省の令和6年国民健康・栄養調査では、20歳代の平均身長は男性171.4cm、女性158.0cmでした。ばらつきの大きさを表す標準偏差は、男性5.5cm、女性5.0cmです。20歳以上全体では、男性168.4cm(標準偏差5.2cm)、女性154.9cm(同5.1cm)でした。

子どもの成長曲線の基準になっている2000年の標準値では、17歳6か月の平均身長は男子170.8cm(標準偏差5.8cm)、女子158.1cm(同5.3cm)です。大人の身長に近い年齢の値として、目安になります。

年代別の平均身長そのものは「日本人の平均身長は?」のコラムにまとめています。ここでは、平均のまわりにどのくらいの幅で人が分布しているかを見ていきます。

出典 [1] [2] [3]

「ふつうの範囲」は、どうやって決める?

身長は、平均を中心に左右対称の山の形(正規分布)に近い分布をすることが知られています。この形では、平均から上下1標準偏差の間に約68%、上下2標準偏差の間に約95%の人が入ります。子どもの成長曲線でも、−2.0SDから+2.0SDの間を基準範囲としています。

下の表は、上の平均と標準偏差から計算した範囲です。調査の数字をもとにした計算上の目安で、調査報告書に書かれた範囲ではありません。

もとにした値約68%が入る範囲(±1標準偏差)約95%が入る範囲(±2標準偏差)
20歳代の男性(令和6年調査)165.9〜176.9cm160.4〜182.4cm
20歳代の女性(令和6年調査)153.0〜163.0cm148.0〜168.0cm
17歳6か月の男子(2000年の標準値)165.0〜176.6cm159.2〜182.4cm
17歳6か月の女子(2000年の標準値)152.8〜163.4cm147.5〜168.7cm

出典 [4] [5] [2] [3]

何cm以上・以下の人は、どのくらいいる?

同じように正規分布とみなして、20歳代の平均と標準偏差から計算すると、男性では180cm以上の人は約6%、175cm以上は約26%、165cm未満は約12%です。女性では165cm以上が約8%、160cm以上が約35%、150cm未満が約5%になります。

令和6年の調査で20歳代の身長を測った人は、男性360人、女性468人です。とくに分布の端のほうの割合は、正規分布とみなす計算の仮定によって変わります。おおよその感覚をつかむための数字として受け止めてください。

数字を見ると、平均から5cmほど高い・低い大人はめずらしくないことが分かります。背の高さには、もともとこれだけの幅があるということです。

出典 [2]

世代によって、ふつうの範囲は変わる?

同じ令和6年の調査で、70歳以上の平均身長は男性164.2cm、女性150.5cmで、20歳代より7cmほど低くなっています。生まれた時代の違いが大きく関わっていると考えられています。

日本小児内分泌学会と日本成長学会の合同標準値委員会は、大人の身長が世代ごとに伸びる変化は、男女とも1990年代前半に終わったと考えてよいとしています。そのため、いま成長期にある子どもが大人になったときの分布は、今の20〜40歳代に近いと考えられます。

祖父母や親の世代と比べるときは、生まれた時代によって平均そのものが違うことも知っておきましょう。

出典 [2] [6]

男女の差は、どのくらい?

20歳代の平均で比べると、男女の差は約13cmです。両親の身長から子どもの大人の身長の目安を出す計算式で、男の子は両親の平均に6.5cmを足し、女の子は6.5cmを引く(父と母の身長の和に13を足すか引いて2で割る)のは、この男女差を反映しています。

同じ研究では、この目安に男の子で上下9cm、女の子で上下8cmほどの幅をもたせて考えるとしています。同じ両親から生まれたきょうだいでも、大人の身長にはこれだけの幅が出うるということです。計算のしかたは「両親の身長から子どもの最終身長を予測する計算式は?」のコラムで説明しています。

出典 [2] [7]

子どものうちは、ばらつきの大きさが年齢で変わる?

変わります。2000年の標準値で身長の標準偏差を見ると、男子は8歳6か月で5.5cm、11歳6か月で7.1cm、13歳6か月で7.7cmと大きくなり、17歳6か月では5.8cmに戻ります。女子も11歳6か月で6.7cmと大きく、17歳6か月では5.3cmです。

思春期のころにばらつきが大きくなるのは、伸び始める時期に個人差があり、早く伸びる子とまだ伸びていない子が同じ年齢に混ざるためです。思春期が終わるころには、多くの子が伸び終わり、ばらつきは大人に近い大きさに落ち着きます。

そのため、中学生のころに平均との差が大きく見えても、その差がそのまま大人まで続くとは限りません。思春期の時期と身長の関係は「早熟と晩熟の違いは?」のコラムで説明しています。

出典 [3]

子どものころの位置と、大人の身長は関係ある?

成長曲線で同じ線に沿って伸びている子は、大人になってもそれに近い位置に落ち着くことが多いと考えられています。ただし、思春期が始まる時期には個人差があり、早く始まった子は一時的に高く、遅い子は一時的に低く見えます。子どものころの1回の位置から大人の身長を決めつけることはできません。

大人の身長の予測には、どの方法でも幅があります。予測の考え方は「最終身長の予測はどのくらい当たる?」のコラムで説明しています。

出典 [4]

範囲の外にいたら、病気ということ?

そうとは限りません。子どもでは、−2.0SD以下を低身長の目安にしますが、日本小児内分泌学会は、背が低い原因の多くは両親も背が低いなどの体質によるものだと説明しています。日本内分泌学会も、低身長と判断される子どもの90%以上には、治療が必要な病気は見つからないとしています。

一方、子どものうちに伸び方が落ちてきた場合は、病気が隠れていないか確かめることが大切です。成長期の子どもについて気になることがあれば、記録を持って小児科で相談しましょう。

身長の伸び方が気になる場合は、ノビケアの医師による無料相談(ビデオ通話)で、お手元の記録を見ながらご相談いただけます。1回目は保護者の方だけでもかまいません。

出典 [4] [8] [9]

大人の身長の分布についてよくある質問

Q. 男性で165cmは低いほうですか?

A. 20歳代の平均と標準偏差から計算すると、165cm未満の男性は約12%で、平均から約1.2標準偏差低い位置です。よくある範囲の中に入ります。

Q. 女性で170cmはどのくらいめずらしいですか?

A. 同じ計算では、20歳代の女性で170cm以上は1%未満です。統計上は少ない位置ですが、それだけで病気というわけではありません。

Q. 国によって、ふつうの範囲は違いますか?

A. 平均身長は国によって違います。国による差については「日本人の平均身長は?」のコラムで紹介しています。

出典 [2]

まとめ

20歳代の平均と標準偏差から計算すると、約95%の大人は、男性でおよそ160〜182cm、女性でおよそ148〜168cmの範囲に入ります。これは統計上の目安で、範囲の外にいることがそのまま病気を意味するわけではありません。子どもの身長は、大人の範囲との比較より、成長曲線に沿った伸び方で見ていきましょう。

出典 [2]

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この記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。

参考にした資料

  1. 厚生労働省「令和6年「国民健康・栄養調査」の結果」(令和7年12月2日)
  2. 政府統計の総合窓口(e-Stat)「令和6年国民健康・栄養調査 第14表 身長・体重の平均値及び標準偏差」(Excel、2026年9月11日公開)
  3. 日本成長学会・日本小児内分泌学会合同標準値委員会「附表1 平均身長・平均体重/標準偏差 2000年」(男女別・月齢別、PDF)
  4. 日本小児内分泌学会「低身長」
  5. 日本小児内分泌学会「新しい成長曲線について」
  6. 日本小児内分泌学会・日本成長学会合同標準値委員会「日本人小児の体格の評価に関する基本的な考え方」(日本成長学会ウェブサイト掲載)
  7. 日本小児内分泌学会 Clinical Pediatric Endocrinology「Target Height and Target Range for Japanese Children: Revisited」(Ogata T ほか, 2007)
  8. 日本内分泌学会「成長ホルモン分泌不全性低身長症」
  9. ノビケア「お問い合わせ」