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骨年齢は「年齢どおり」と言われたら:その意味と、これからの伸びの見通し

公開日:2026年10月5日 更新日:2026年10月5日

骨年齢が「年齢どおり」とは、骨の成熟が実際の年齢とほぼ同じ段階にあるという意味です。身長が伸びる残りの期間も、同じ年齢の子とおおむね同じと考えられます。背が低い子で骨年齢が年齢どおりの場合、あとからまとめて追いつくことは期待しにくく、今の伸び方の線に沿って育つことが多いとされます。ただし、それだけで病気の有無や大人の身長が決まるわけではないので、1年の伸びを続けて確かめていきます。

「年齢どおり」とは、どういう意味?

骨年齢は、手のエックス線写真から骨の成熟の程度を読み取り、「何歳くらいの骨か」で表したものです。実際の年齢(暦年齢)より若ければ骨の成熟がゆっくり、進んでいれば早いことを表します。「年齢どおり」は、そのどちらでもなく、同じ年齢の子の標準に近い段階だということです。

骨年齢には、もともと個人差があります。日本小児内分泌学会の英文誌に載った総説(2015年)は、TW2法のRUS法で調べた骨年齢のばらつき(標準偏差)が、男女とも5歳ごろから、女子は14歳、男子は16歳ごろまで、およそ1年だったと紹介しています。そのため、実際の年齢と数か月ずれている程度なら、ふつうは「年齢どおり」の範囲として受け止められます。どのくらいの差から「遅れている」「進んでいる」と言うかは、判定の方法や医師によって異なります。

骨年齢は判定の方法や読む人によって少し変わることがあります。病院ごとに違う数字を言われたときの考え方は「骨年齢が病院によって違って言われたのはなぜ?読み方の差と、結果の受け止め方」のコラムで説明しています。

出典 [1]

背が低いのに骨年齢が年齢どおりのときは、何が考えられる?

米国家庭医学会誌の総説(2015年)は、家族性低身長や特発性低身長(原因が見つからない低身長)の子では、骨年齢は暦年齢とほぼ同じだとしています。一方、思春期が遅く始まる体質の子や、ホルモンの病気がある子では、骨年齢が暦年齢より遅れるとしています。下の表は、総説の説明をもとに傾向をまとめたものです。

つまり、背が低いのに骨年齢が年齢どおりのときは、「骨の成熟がゆっくりなぶん、あとから長く伸びる」タイプとは違う見方になります。ただし、表は一般的な傾向です。どれに当てはまるかは、伸びの速さや診察、血液検査などとあわせて医師が判断します。家族性低身長については「家族性低身長とは?両親が小柄な子の伸び方と、相談したほうがよい場合」のコラムで説明しています。

低身長のタイプ(総説の分類)骨年齢の傾向
家族性低身長暦年齢とほぼ同じ
特発性低身長暦年齢とほぼ同じ
体質性の成長・思春期の遅れ暦年齢より遅れる
ホルモンの病気(成長ホルモンや甲状腺ホルモンの不足など)暦年齢より遅れ、しだいに差が広がることがある

出典 [2]

これからの伸びは、どう見通す?

身長が伸びるのは、骨の端にある骨端線が閉じるまでです。日本小児内分泌学会は、骨端線の閉鎖は、日本人小児のTW2法(RUS法)の骨年齢で男子16.0歳、女子14.6歳を超えた場合に相当するとしています。骨年齢が年齢どおりなら、そこに達するまでの残りの時間も、同じ年齢の子とおおむね同じと考えられます。

思春期の伸びの時期も、骨年齢とつながっています。先の総説(2015年)によると、日本人の子どもでは、思春期の伸びが山を迎えるのは骨年齢でおよそ男子13歳、女子11歳、初経は骨年齢でおよそ12歳のころとされています。骨年齢が年齢どおりなら、思春期の伸びも、平均的な時期に来ることが見込まれます。もちろん個人差があり、思春期の始まり方によって見通しは変わります。

背が低い子では、骨年齢が遅れている場合のように「伸びる期間が長く残っている」とは言いにくいため、成長曲線の上では、今の位置に近い線に沿って伸びていくことが多いと考えられます。

出典 [3] [1]

骨年齢から、大人の身長は分かる?

骨年齢を使って大人の身長を見込む方法はいくつかありますが、幅があります。先の総説は、よく使われるベイリー・ピノー法やTW mark II法は、背の低い子では大人の身長を高めに見積もりやすいとしています。数字は一つの目安として受け止めましょう。予測の当たり方は「最終身長の予測はどのくらい当たる?予測方法ごとの幅と受け止め方」のコラムで説明しています。

両親の身長からの目安も、あわせて使われます。日本の子ども向けの方法では、両親の身長から出した目安に、男の子で上下9cm、女の子で上下8cmの幅があるとされています。骨年齢が年齢どおりで、伸びがこの範囲に向かっているなら、家族の体質に沿った伸び方と考える材料の一つになります。計算のしかたは計算ツールのページで確かめられます。

出典 [1] [4]

年齢どおりなら、もう心配はいらない?

骨年齢は、成長を考える情報の一つです。年齢どおりだったことだけで、病気がないと決まるわけではありません。小児慢性特定疾病情報センターの成長ホルモン分泌不全性低身長症の診断の手引きでも、「骨年齢が暦年齢の80%以下」は参考になる所見の一つとされていて、診断は身長や伸びの速さ、分泌刺激試験などを組み合わせて行われます。

大切なのは、これからの1年の伸びです。米国家庭医学会誌の総説は、5歳から思春期までの1年の伸びの目安を5〜6cmとしています(米国の資料にもとづく目安で、個人差があります)。次のような変化があるときは、骨年齢が年齢どおりだったとしても、早めに相談しましょう。

出典 [5] [2]

治療を考えるなら、骨年齢はどう関わる?

日本小児内分泌学会は、骨端線が閉じかけた状態(日本人のTW2法による骨年齢で男子15歳、女子14歳以上)では、成長ホルモン治療はほとんど効果がないとしています。骨年齢が年齢どおりの場合、中学生くらいになると残りの時間が限られてくるため、治療を考えるかどうかを含めて早めに相談したほうがよいでしょう。くわしくは「中学生から成長ホルモン治療は間に合う?骨年齢で考える目安」のコラムで説明しています。

同学会は、承認された病気以外の低身長に成長ホルモンを使うと、効果が得られないことが多く、有害なことが起こる可能性もあるとしています。原因が見つからない低身長への使用は適応外使用で、保険は使えず自由診療になります。まずは保険診療や医療費助成の対象になる病気がないかを、医師と確かめることが先です。

出典 [3] [6]

骨年齢の結果を持って、相談できる?

ノビケアはオンライン診療のため、骨年齢のエックス線検査は行っていません。ほかの医療機関で骨年齢を調べた結果や成長の記録がお手元にあれば、医師による無料相談(ビデオ通話)で、記録を見ながらご相談いただけます。1回目は保護者の方だけでもかまいません。お薬の処方を検討する2回目には、お子さまにも参加していただきます。検査が必要な場合は、対面の医療機関をご紹介します。予約は公式LINEから受け付けています。

出典 [7]

骨年齢が年齢どおりと言われたときのよくある質問

Q. 骨年齢が年齢どおりで、身長も平均くらいです。何か気をつけることはありますか?

A. 骨の成熟も身長も年齢相応ということなので、ふだんどおり過ごしてかまいません。学校の身体測定などの記録を続け、伸びが落ちてきたと感じたら相談しましょう。

Q. 骨年齢をもう一度調べることはありますか?

A. 伸び方や思春期の進み方によって、時間をあけて調べ直すことがあります。間隔は子どもの年齢や状態によって違うため、主治医に確かめてください。

Q. 「年齢どおりだから、遅れて伸びることはない」ということですか?

A. 骨年齢が遅れている子に比べると、あとから長く伸びる余地は大きくないと考えられます。ただ、思春期の始まる時期には個人差があり、伸び方は変わることもあります。1回の結果で決めつけず、記録を続けて見ていきましょう。

出典 [2] [1]

まとめ

骨年齢が「年齢どおり」とは、骨の成熟が実際の年齢とほぼ同じで、伸びる残りの期間も同じ年齢の子とおおむね同じという意味です。背が低い場合は、あとから追いつくタイプとは違う見方になり、家族性や特発性の低身長でよく見られる結果です。病気の有無や大人の身長は骨年齢だけでは決まらないため、1年の伸びを記録しながら、気になる変化があれば相談しましょう。

出典 [2] [3]

お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。

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この記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。

参考にした資料

  1. Clinical Pediatric Endocrinology「Bone age: assessment methods and clinical applications」(Satoh M、日本小児内分泌学会英文誌、2015年、PMC全文)
  2. American Family Physician「Evaluation of Short and Tall Stature in Children」(米国家庭医学会誌の総説、2015年)
  3. 日本小児内分泌学会「成長ホルモンとは」
  4. 日本小児内分泌学会 Clinical Pediatric Endocrinology「Target Height and Target Range for Japanese Children: Revisited」(Ogata T ほか, 2007)
  5. 小児慢性特定疾病情報センター「成長ホルモン(GH)分泌不全性低身長症(脳の器質的原因によるものを除く。) 診断の手引き」
  6. ノビケア「成長ホルモン治療について」(費用・副作用・適応外使用)
  7. ノビケア「お問い合わせ」