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身長制限で遊具やアトラクションに乗れない子:がっかりしたときの声かけと出かける前の工夫

公開日:2026年10月5日 更新日:2026年10月5日

遊園地などの乗り物の身長制限は、子どもの体に座席やベルト、安全バーなどが合うかを考えた安全のためのきまりで、がんばりや性格とは関係ありません。乗れなかったときは、まず「乗りたかったね」と気持ちを受け止めましょう。出かける前に施設の利用条件を確かめ、乗れるものを中心に予定を立てておくと、当日のがっかりを減らせます。

乗り物の身長制限は、何のためにある?

遊園地のコースターなどの遊戯施設は、建築基準法の「工作物」の一つとして、設置するときの審査や、設置したあとの定期的な検査が義務づけられています。総務省の調査報告書に収められた国の作成手引きでは、施設の持ち主などが、利用者が守るべきことや利用者の制限に関することを示した注意看板を作り、乗り場のまわりの見やすい場所に掲示することとされています。身長制限は、こうした安全のきまりの一つです。

乗り物の座席には、シートベルト、肩から体を押さえるハーネス、安全バーなど、さまざまな形の体を支える装置が付いています。国の調査でも、座席と体を支える装置の形や性能が、乗る人の安全に関わるものとして調べられてきました。体が小さいと、装置と体のあいだにすき間ができやすくなるため、乗り物ごとに乗れる身長が決められていると考えられます。

つまり、身長制限は「この乗り物は、この大きさの体を支えるように作られている」という目安です。乗れなかったことは、その子が劣っているという意味ではありません。

出典 [1] [2]

小柄な子は、同じ年の友だちより乗れないことが多い?

同じ年齢でも、身長には大きな幅があります。文部科学省の令和7年度学校保健統計では、10歳の男の子の平均身長は139.5cm、標準偏差は6.37cmでした。標準偏差が6cm台ということは、同じ学年の中でも、背の高い子と低い子でかなりの差があるのがふつうだということです。

身長制限は年齢ではなく身長で決まるため、小柄な子は、同じ年の友だちや年下のきょうだいが乗れる乗り物に乗れないことがあります。本人にとっては、乗れないことそのものより、「自分だけ乗れなかった」「年下に負けた」という思いのほうがつらいこともあります。友だちと出かける予定がある日は、とくに気持ちに目を向けてあげましょう。

出典 [3]

乗れなくてがっかりしたとき、どう声をかける?

厚生労働省のこころの健康に関するサイトは、子どもの話を聞くときは、すぐに助言をするより、まず「そうなんだ」と受け止めることを勧めています。説教をしたり、子どもの言うことを否定したりすることは避けたいこととされています。「仕方ないでしょ」「泣かないの」とすぐに切り替えさせるより、くやしい気持ちに少しつきあってから、次の楽しみに目を向けるほうが、子どもは落ち着きやすくなります。次のような言葉が手がかりになります。

出典 [4] [5]

出かける前に、どんな工夫ができる?

消費者庁は、遊戯施設を利用するときは、施設のウェブサイトなどで安全対策を前もって調べ、施設の対象年齢や注意事項をよく確かめてから、ルールを守って遊ぶよう呼びかけています。身長制限のある施設では、次のような準備をしておくと、当日のがっかりを減らせます。

出典 [6]

厚底の靴やつま先立ちで、基準に届かせてもよい?

身長の基準に少し足りないとき、厚底の靴をはかせたり、つま先立ちをさせたりしたくなるかもしれません。しかし、見かけの身長が基準に届いても、座席に座ったときの体の大きさは変わりません。体を支える装置が合わないまま乗ることになり、安全のためのきまりの意味がなくなってしまいます。

消費者庁も、施設のルールを守って遊ぶことを勧めています。乗り場では係の人の案内に従い、基準に届かなかったときは「今日は安全のためにやめておこう」と伝えましょう。親がきまりを守る姿を見せることは、子どもにとって「体に合ったものを選ぶ」ことを学ぶ機会にもなります。

出典 [6] [1]

公園の遊具の「対象年齢」は、どう見ればよい?

国土交通省の指針は、公園の遊具は子どもの体の寸法や発育発達の段階によって配慮すべきことが違うとして、利用者をおおむね3歳から12歳を基準とし、小学校に入る前の幼児は保護者が付き添うことを前提としています。遊具やその周りには、利用対象年齢を示す表示があることもあります。

同じ指針には、6〜12歳向けと表示された登る遊具で、付き添いのない4歳の子が落ちて骨折した例が載っています。対象年齢は目安ですが、年齢に合っていても手や足が届きにくいなど、体に合わないと感じるときは無理をさせないようにしましょう。小柄な子が年下向けの遊具を楽しんでいても、からかわずに見守りましょう。

出典 [7]

落ちこみが続くときや、伸び方が気になるときは?

乗れなかったことをきっかけに、身長のことを気にする言葉が増えることがあります。厚生労働省は、寝つきが悪い、食欲が落ちた、腹痛や頭痛を訴える、学校に行きたがらないといった「いつもと違う」様子が長く続くときは、早めに専門家に相談するよう勧めています。まずは、かかりつけの小児科に相談しましょう。身長を気にする子への日ごろの声かけは「背が低いことを気にする子どもへの声かけは?」、自信を支える関わり方は「背が低いことと子どもの自信」のコラムで紹介しています。

日本小児内分泌学会によると、子どもの身長が低い原因の多くは、遺伝や体質によるものです。ただ、病気が見つかることもあるため、伸び方が気になるときは、母子健康手帳や学校の記録を集めて相談しておくと安心です。ノビケアの医師による無料相談(ビデオ通話)でも、お手元の記録を見ながらご相談いただけます。1回目は保護者の方だけでもかまいません。お薬の処方を検討する2回目には、お子さまにも参加していただきます。予約は公式LINEから受け付けています。

出典 [8] [9] [10]

身長制限で乗れない子についてよくある質問

Q. 下の子は乗れるのに、上の子だけ乗れません。下の子も我慢させたほうがよいですか?

A. 家族の考え方によりますが、どちらかが我慢するだけにならないよう、上の子が乗れるものも同じくらい予定に入れておくとよいでしょう。上の子には、くやしい気持ちを受け止めたうえで、身長は年齢ではなく一人ひとりの伸び方で決まることを伝えましょう。

Q. 家で測ったら基準に届いていたのに、当日は乗れませんでした。

A. 身長は1日のうちでも少し変わり、測り方によっても差が出ます。基準ぎりぎりのときは、乗れない場合もあると前もって伝えておきましょう。家での測り方は「家で身長を測るなら何か月ごと?」のコラムで説明しています。

Q. 身長制限に届かないのは、背が低すぎるからでしょうか。

A. 身長制限は乗り物の安全のための目安で、病気かどうかを判断する基準ではありません。伸び方が気になるときは、成長曲線に記録をつけて小児科で相談しましょう。

出典 [9]

まとめ

乗り物の身長制限は、体に座席や安全装置が合うかを考えた安全のためのきまりで、乗れないことはその子が劣っているという意味ではありません。がっかりしたときは気持ちを受け止め、出かける前に利用条件を確かめて、乗れるものを中心に計画しましょう。落ちこみが続くときや伸び方が気になるときは、早めに相談してください。

出典 [1] [6]

お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。

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この記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。

参考にした資料

  1. 総務省行政評価局「遊戯施設の安全確保対策に関する緊急実態調査結果報告書」(PDF、平成19年10月。運行管理規程の作成手引きにある利用者の制限の掲示を含む)
  2. 国土交通省 建築基準整備促進事業「調査番号P4:遊戯施設の客席の安全性に関する調査」(2013年度、PDF。座席と拘束装置の種類と性能の整理)
  3. 文部科学省「令和7年度学校保健統計(学校保健統計調査の結果)について公表します」(PDF、令和8年2月13日)
  4. 厚生労働省 こころもメンテしよう「話を聞くときのポイント」
  5. 厚生労働省 こころもメンテしよう「避けたいこと」
  6. 消費者庁 News Release「行楽シーズン到来! 安全にレジャーを楽しみましょう」(PDF、令和5年4月27日。遊戯施設の事故例と、対象年齢・注意事項を確かめるなどの助言)
  7. 国土交通省「都市公園における遊具の安全確保に関する指針(改訂第3版)」(PDF、令和6年6月。対象とする利用者の年齢、保護者の同伴、利用対象年齢の表示)
  8. 厚生労働省 こころもメンテしよう「こころのSOSサインに気づく」
  9. 日本小児内分泌学会「低身長」
  10. ノビケア「お問い合わせ」