ノビケア トップ > コラム > 低身長の基準と受診の目安
低身長の基準と受診の目安読む時間 約6分
家で身長を測るなら何か月ごと?測り方とつけ方
公開日:2026年10月5日 更新日:2026年10月5日
家で身長を測る間隔に、決まりはありません。毎月測ってもかまいませんが、1か月の伸びは測り方のずれに隠れやすいため、伸びの評価は半年から1年の間隔で行います。何か月ごとに測るかより、測る日を決めて、同じやり方で測り、日付と一緒に書き残すことのほうが大切です。
家で測る間隔に、決まりはある?
家庭で何か月ごとに測るべきかを示した学会や公的機関の決まりは、見当たりません。公的に決まっているのは、学校や健診で測る時期です。学校保健安全法施行規則では、学校の健康診断は毎学年6月30日までに行うことになっており、身長と体重は毎年測る項目です。
一方で、伸びの速さを確かめるには、ある程度の間隔が必要です。米国家庭医学会誌の総説は、子どもは波をもって伸びるため、少なくとも3〜6か月、できれば6〜12か月あけた2回の測定が必要だとしています。
つまり、家で測る回数は自由に決めてよく、伸びを見るときは半年から1年の間隔で比べる、と考えると分かりやすくなります。続けやすい間隔の例としては、月に1回や、季節ごと(3か月に1回)などがあります。
年齢によって、考え方は違う?
年齢によって、公的に測ってもらえる機会と、家で測るときの難しさが違います。こども家庭庁によると、1歳6か月児健診と3歳児健診は、法律で市町村が行うことになっている健診です。1か月児健診、3〜6か月児健診、9〜11か月児健診、5歳児健診も、国が実施を支援しています。
国立保健医療科学院の実践ガイドは、2歳未満は横になって、2歳以降は立って測るよう示しています。赤ちゃんの身長を家で正しく測るのは難しいため、健診や医療機関の値を母子健康手帳で確かめるのが基本です。
| 年齢 | 公的に測る主な機会 | 家で測るときの考え方 |
|---|---|---|
| 0〜1歳ごろ | 1か月児健診、3〜6か月児健診、9〜11か月児健診など | 寝かせて測るため家では難しい。健診の値を母子健康手帳で確認する |
| 1〜6歳ごろ | 1歳6か月児健診、3歳児健診、5歳児健診、園の身体測定 | 立って測れるようになったら、園の記録とあわせて数か月ごとに |
| 小学生 | 学校の健康診断(毎学年6月30日まで)。学期ごとに測る学校もある | 学校の値を中心に、家では続けやすい間隔で |
| 中学生・高校生 | 学校の健康診断 | 思春期で伸びが大きく変わる時期。本人の気持ちに配慮して |
毎月測ると、何に気をつける?
毎月測ると、測る習慣が身につき、記録が途切れにくくなります。一方で、1か月の伸びはとても小さい数字です。たとえば1年に5cm伸びる子なら、1か月あたりにすると約0.4cmです。
英国の学校で子どもを調べた研究(Archives of Disease in Childhood誌、1997年)では、専門の測定者が身長計で測っても、くり返し測ったときのばらつきは約0.3cmありました。家ではもう少しずれが大きくなることも考えられるため、1か月ごとの差は、伸びよりも測り方の違いを表していることがあります。
そのため、毎月の値から「今月は伸びなかった」「1年あたりにすると少ない」と計算するのはやめておきましょう。月ごとの値は、記録をつなぐための点と考え、評価は半年から1年の単位で行います。
出典 [5]
家での測り方の手順は?
家で測るときは、学校の健康診断の決まりにそろえると、学校の値と比べやすくなります。学校保健安全法施行規則と文部科学省の通知をもとにした手順は、次のとおりです。
身長計がない家庭では、壁にメジャーを貼る方法もあります。その場合は、ときどき床からの高さを確かめ直しましょう。かたい本や三角定規を頭に当てるときは、壁と直角になるようにします。誤差を小さくするこつは「身長の測定誤差」のコラムでも紹介しています。
- かたく平らな床で、毎回同じ場所に立つ
- 靴下を脱ぎ、両かかとをつける
- 背中・おしり・かかとを壁や身長計の柱につける
- 腕は体の横に下ろし、頭はまっすぐ正面に向ける(目と耳を結ぶ線が水平)
- 頭に当てる板を軽く数回当て、2〜3回同じ値になったら読み取る
- 0.1cm単位(小数第1位)まで書く
記録は、どうつける?
記録は、紙のノートでも、スマートフォンでもかまいません。大切なのは、1回の測定を1行にして、次の項目を毎回そろえて書くことです。
年齢は、生年月日から「何歳何か月」まで数えておくと、成長曲線に点を置くときに迷いません。家の値、学校の値、医療機関の値は、場所の欄で分けておきましょう。アプリを使うときの注意は「身長の記録をアプリや表計算でつけるときの注意」のコラムで説明しています。
- 測った日(年・月・日)
- そのときの年齢(何歳何か月)
- 身長(小数第1位まで)と体重
- 測った場所と時間帯(家・夕食前、学校、医療機関など)
- 測った人と道具
- メモ(体調、思春期の変化に気づいた時期など)
1年の伸びは、どう出す?
1年の伸びは、「今回の身長−およそ1年前の身長」で出します。ちょうど1年でない場合は、「伸びた長さ÷あいだの月数×12」で1年あたりに直します。たとえば9か月で3.6cm伸びた場合は、3.6÷9×12で、1年あたり4.8cmです。
計算には、できるだけ同じ場所、同じ時間帯で測った値を使いましょう。毎年同じ時期に同じ方法で測る学校の値は、1年の伸びを出すのに向いています。日本小児内分泌学会の記入用の成長曲線に点を打つと、数字だけでなく線の形でも伸び方を確かめられます。
出典 [7]
測る日を忘れないためには?
間隔を決めても、忙しい時期には測るのを忘れがちです。毎月1日、誕生月と半年後、学期の始まりなど、家族が思い出しやすい日を測る日にしておくと続けやすくなります。
学校の健康診断の結果が届いたら、その日に家でも測っておく方法もあります。同じころの学校の値と家の値を並べておくと、家の測り方がどのくらいずれやすいかの手がかりになります。差が大きいときは、立ち方や板の当て方を見直してみましょう。
何か月か測れなかった時期があっても、気にしなくてかまいません。記録が空いたことをメモに書いておき、次からまた同じやり方で続けましょう。
家の値と学校の値がずれたら?
家の値と学校の値が1cm前後違うことは、よくあります。測った時間帯、身長計、立ち方、測った人が違うためです。どちらかを消したり書き直したりせず、そのまま残しておきましょう。
伸び方を見るときは、毎年同じ方法で測る学校の値や医療機関の値を中心にし、家の値はそのあいだを埋めるものとして使います。家の値どうしで比べる場合も、同じ条件で測った値を選びましょう。
家の記録で、相談したほうがよいのは?
家の記録を成長曲線に描いたときに、線が基準線を下向きに横切ってきた場合は、記録を持って小児科で相談しましょう。日本小児内分泌学会も、成長曲線を描いて、気になる伸び方であれば早めに小児科の医師に相談するよう勧めています。
同じ条件で何回か測り直しても、半年以上ほとんど伸びていないように見える場合や、1年の伸びが年齢に比べて小さく思える場合も、相談のきっかけになります。1年の伸びの目安は「1年で4cmしか伸びないのは少ない?」のコラムで説明しています。
出典 [8]
家で身長を測ることについてよくある質問
Q. 朝と夜、どちらに測ればよいですか?
A. どちらでもかまいませんが、毎回同じ時間帯にそろえてください。起きてすぐは高めに出やすいため、夕食前など、生活の中で決めやすい時間がおすすめです。
Q. 子どもが測られるのを嫌がります。
A. 無理に測る必要はありません。学校の値があれば、1年の伸びは確かめられます。きょうだいや友達と比べる言い方は避けましょう。
Q. 家で測った値は、受診のときに役に立ちますか?
A. 学校や医療機関の値のあいだを埋める記録として役立ちます。家で測った値と分かるように書いて持って行きましょう。
まとめ
家で身長を測る間隔は自由に決めてよく、伸びの評価は半年から1年の間隔で行います。学校の決まりにそろえた測り方で、日付・年齢・場所と一緒に記録し、成長曲線に描いて線の形を見ましょう。
ノビケアでは、医師による無料相談(ビデオ通話)で、お手元の記録を見ながらご相談いただけます。1回目は保護者の方だけでもかまいません。お薬の処方を検討する2回目には、お子さまにも参加していただきます。
出典 [9]
お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。
公式LINEで無料相談を予約するこの記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。
参考にした資料
- e-Gov法令検索「学校保健安全法施行規則」(第5条)
- American Family Physician「Evaluation of Short and Tall Stature in Children」(米国家庭医学会誌の総説、2015年)
- こども家庭庁「乳幼児健診に関する取組み」(1歳6か月児・3歳児健診と、1か月児・5歳児健診の支援)
- 国立保健医療科学院掲載「乳幼児身体発育曲線の活用・実践ガイド」(令和3年3月、厚生労働行政推進調査事業、PDF)
- Archives of Disease in Childhood「Diurnal variation in stature: is stretching the answer?」(Voss LD、Bailey BJ、1997年、英国の学校の子ども53人、PubMed)
- 文部科学省「児童、生徒、学生、幼児及び職員の健康診断の方法及び技術的基準の補足的事項及び健康診断票の様式例の取扱いについて」(PDF、平成27年9月11日)
- 日本小児内分泌学会「成長評価用チャート・体格指数計算ファイル ダウンロードサイト」
- 日本小児内分泌学会「低身長」
- ノビケア「お問い合わせ」