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親自身が背が低くてつらかった:自分の経験を子どもに重ねないための考え方
公開日:2026年10月5日 更新日:2026年10月5日
自分が背の低さでつらい思いをした保護者ほど、子どもの身長を見て当時の気持ちがよみがえるのは自然なことです。ただ、子どもが同じように感じているとは限りません。まずは自分の気持ちと子どもの気持ちを分けて考え、子どもの話をそのまま聞くこと、そして必要なときは伸び方を記録で確かめることが、親子どちらの安心にもつながります。
昔のつらさを思い出すのは、おかしいこと?
背の順でいつも一番前だった、からかわれた、部活で悔しい思いをした。そんな記憶がある方は、子どもの身長が気になったとき、自分のことのように胸が痛むかもしれません。それは子どもを大切に思っているからこそ起きる反応です。
厚生労働省のこころの健康に関するサイトは、子どもの健康が心配なときは、つい自分の健康がおろそかになりがちだとして、子どもを支えるためにも自分の健康を大切にするよう呼びかけています。昔のつらさを思い出したときは、まず「自分はそう感じているんだ」と気づくことから始めましょう。
出典 [1]
親の経験と、子どもの今は同じ?
日本小児内分泌学会は、子どもにはそれぞれの個性があり、身長や発育も違うと説明しています。ゆっくり伸びる子もいれば、早く伸びてその後はあまり伸びない子もいます。親子で体質が似ていても、伸び方の流れまで同じとは限りません。
気持ちの面でも同じです。親が子どものころにつらかったことを、子どもも同じようにつらく感じるとは限りません。周りの友だちや先生、本人の性格や得意なことによって、背の低さの受け止め方は一人ひとり違います。
出典 [2]
経験を重ねてしまうと、どんなことが起きやすい?
厚生労働省のサイトは、子どもと話すときは子どもの気持ちに共感して受け止め、親としての意見や思いを押しつけないことを勧めています。また、先入観をもって聞いたり、聞く前から結論を決めこんだりすることは避けたいこととしています。自分の経験が強いと、知らないうちに次のようなことが起きやすくなります。
- 「からかわれていない?」と何度も聞き、子どもが身長を意識するきっかけになる
- 子どもが平気そうにしていても「本当はつらいはず」と決めつける
- 自分ができなかったことを取り返そうと、本人が望まないことまで勧める
- 子どもの前で「私に似てしまって」と言い、子どもが自分の体を否定的に受け止める
子どもの気持ちを、そのまま聞くには?
厚生労働省のサイトは、話を聞くときのコツとして、子どもが話した内容を時々くりかえす、「つらいのね」など感情を表す言葉を伝え返す、「はい」「いいえ」で終わらない聞き方をする、といった方法を挙げています。
身長について聞くときも、「背のことで困っていない?」と決めた形で聞くより、「最近、学校で楽しいことは何?」「いやだったことはある?」と広く聞くほうが、子ども自身の言葉が出てきやすくなります。身長の話が出たら、親の経験を話す前に、まず「そう感じているんだね」と受け止めましょう。
身長以外のところに、目を向けるには?
親が背の低さでつらい思いをしていると、子どもの身長ばかりに目がいきやすくなります。けれども子どもには、得意なこと、好きなこと、友だちとの関係など、身長とは関係のないたくさんの面があります。
毎日の会話の中で、「今日はどんなことが楽しかった?」「それ、上手にできたね」と、本人ががんばったことや好きなことに目を向ける声かけを増やしてみましょう。自信を支える関わり方は「背が低いことと子どもの自信」のコラムで紹介しています。親自身が、背の低さと関係なく楽しんでいることを見せるのも、子どもにとって大きな支えになります。
「自分に似て小さい」が気になるときは?
日本小児内分泌学会によると、子どもの身長が低い原因の多くは、両親も背が低いなどの遺伝や体質によるものです。ただし、家族が小柄だからといって、病気がないと決めつけることもできません。伸び方が気になるときは、記録を集めて小児科で相談しましょう。
両親の身長からの目安はサイトの計算ツールで確かめられますが、目安には幅があります。遺伝の考え方は「親が低いと子どもも低い?できること」、自分を責める気持ちが強いときは「「親の自分に似て背が低い」と責めてしまうとき」のコラムでくわしく紹介しています。
自分の気持ちは、どう整理する?
厚生労働省のサイトは、子どもの不調は誰のせいでもなく、自分を責めたり家族で責めあったりすると子どものストレスがさらに増えることがあるとして、家族で支えあうことの大切さを伝えています。昔のつらさがよみがえったときは、次のような方法を試してみてください。
- 当時のことと、今の子どもの様子を、紙に分けて書き出してみる
- パートナーや信頼できる人に、自分の経験として話してみる
- 子どもの身長の話をする前に、自分の気持ちが落ち着いているか確かめる
- 市区町村のこども家庭センターや、こども家庭庁の「親子のための相談LINE」に相談する
伸び方を確かめておくと、気持ちは楽になる?
「自分と同じになるのでは」という不安は、伸び方を記録で確かめることで、具体的な話に変えられます。母子健康手帳や学校の健康診断の記録を集めて成長曲線にのせ、気になるときはかかりつけの小児科で相談しましょう。
ノビケアの医師による無料相談(ビデオ通話)でも、お手元の記録を見ながらご相談いただけます。1回目は保護者の方だけでもかまいません。お薬の処方を検討する2回目には、お子さまにも参加していただきます。予約は公式LINEから受け付けています。
親自身が背が低くてつらかったときによくある質問
Q. 子どもに同じ思いをさせたくなくて、治療を考えてしまいます。
A. 治療を考えるかどうかは、まず伸び方の記録と医師の診察で、今の状態を確かめてからにしましょう。そのうえで、本人の気持ちも聞きながら家族で話し合うことが大切です。
Q. 子どもは身長を気にしていないようです。話題にしないほうがよいですか?
A. 本人が気にしていないなら、無理に話題にする必要はありません。記録は親が静かにつけておき、子どもが話したくなったときに聞ける雰囲気を作っておきましょう。
Q. 昔のことを思い出すと、今でも気持ちが沈みます。
A. つらい気持ちが続いたり、眠れないなどの状態が続いたりするときは、ご自身のための相談先を使ってください。厚生労働省の「まもろうよ こころ」では、電話やSNSの相談窓口を探せます。
出典 [12]
まとめ
親自身のつらい経験を思い出すのは自然なことですが、子どもが同じように感じているとは限りません。自分の気持ちと子どもの気持ちを分け、子どもの話をそのまま聞きましょう。伸び方が気になるときは、記録をもとに相談することで、不安を具体的な話に変えられます。
お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。
公式LINEで無料相談を予約するこの記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。
参考にした資料
- 厚生労働省 こころもメンテしよう「ご家族の皆さんへ」
- 日本小児内分泌学会「低身長」
- 厚生労働省 こころもメンテしよう「家族で子どもと向きあうポイント」(話を聴く姿勢、親としての意見や思いを押しつけない)
- 厚生労働省 こころもメンテしよう「避けたいこと」
- 厚生労働省 こころもメンテしよう「話を聞くときのポイント」
- e-Gov法令検索「こども基本法」(令和4年法律第77号、第3条 基本理念)
- 日本小児内分泌学会 Clinical Pediatric Endocrinology「Target Height and Target Range for Japanese Children: Revisited」(Ogata T ほか, 2007)
- 厚生労働省 こころもメンテしよう「自分や家族を責めない」(自分のケアも大切)
- こども家庭庁「こども家庭センター」
- こども家庭庁「『親子のための相談LINE』について」
- ノビケア「お問い合わせ」
- 厚生労働省「まもろうよ こころ」(電話・SNSの相談窓口の案内)