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かかりつけ小児科と小児内分泌の専門医:どちらに何を相談する?

公開日:2026年10月4日 更新日:2026年10月4日

身長が気になったときは、まずかかりつけの小児科で伸び方を見てもらい、詳しい検査や治療の判断が必要なときに小児内分泌の専門医へつなぐ、という順番が一般的です。どちらが上ということではなく、ふだんの経過を見る役割と、ホルモンの病気を詳しく調べる役割の違いです。両方にかかる場合は、記録と検査結果を家族の手元でまとめておくと、話がつながりやすくなります。

かかりつけの小児科と、小児内分泌の専門医は何が違う?

日本小児科学会は、小児科が成人するまでの子どもを診ると説明しています。かかりつけの小児科は、ふだんの病気や健診、予防接種などを通して、その子の体調や家族の様子を長く知っている医師です。身長については、成長曲線で伸び方を確かめ、体の診察などから、詳しい検査が必要か、経過を見てよいかを考える入り口の役割を担います。

小児内分泌は、成長ホルモン、甲状腺ホルモン、性ホルモンなど、ホルモンの働きに関わる子どもの病気を専門に診る分野です。日本小児内分泌学会は、学会に所属する内分泌代謝科(小児科)の専門医の一覧と、成長障害の診療を行っている施設の一覧を公開しています。

役割の分け方は地域や医療機関によって違い、かかりつけの小児科に小児内分泌を専門とする医師がいることもあります。下の表は、よくある分担の目安です。

相談したいことかかりつけの小児科小児内分泌の専門外来
身長の位置と伸び方成長曲線で経過を見て、測り直す時期を決める紹介状や記録をもとに改めて評価する
病気が隠れていないか体の診察や、必要に応じた血液検査などで最初の確認をするホルモンの詳しい検査、骨年齢、画像検査などで原因を調べる
経過を見る期間健診や受診のたびに測り、変化に気づく検査が終わったあと、かかりつけに経過観察を戻すこともある
治療が必要になったとき紹介や、学校生活・体調の相談診断、治療方針の決定、治療中の確認

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かかりつけの小児科に相談するとよいのは、どんなとき?

身長のことを初めて相談するとき、学校や園の健診で成長について通知を受けたとき、乳幼児健診で小さめと言われたときは、まずかかりつけの小児科が相談しやすい窓口です。ふだんの体調や持病、飲んでいる薬を知っている医師なら、身長だけでなく体全体の様子とあわせて考えてもらえます。

厚生労働省は、まず地域の医療機関を受診し、必要に応じて紹介を受けて専門の医療機関にかかることが大切だとしています。大学病院などに紹介状を持たずに初めて受診すると、ふだんの自己負担とは別に特別の料金がかかることがあるため、最初はかかりつけで相談し、必要なら紹介してもらう流れが現実的です。紹介状の頼み方は「低身長で専門の病院に紹介してもらうには」のコラムで説明しています。

出典 [4]

小児内分泌の専門医につないだほうがよいのは、どんなとき?

東京慈恵会医科大学の小児科は、身長が−2.0SD、とくに−2.5SDを下回るような低身長や、身長の伸びが悪くなっている場合は、早めの受診を勧めています。また、成長ホルモン分泌不全性低身長症の診断の手引きでは、身長が正常範囲であっても、1年の伸びが2年以上続けて標準の−1.5SD以下であることが、主な症状の一つとされています。今の身長の高さだけでなく、伸びる速さも専門的な評価のきっかけになります。

アメリカの家庭医向けの総説(American Family Physician誌、2015年)は、小児内分泌の専門医に紹介する目安として、次のようなものを挙げています。日本での紹介の目安は医療機関によって違うため、参考として受け止め、気になる点はかかりつけの医師に相談してください。

出典 [5] [6] [7]

専門外来では、どんな検査をする?

東京慈恵会医科大学の小児科は、低身長の詳しい検査として、血液検査、成長ホルモン分泌刺激試験、手や背骨・骨盤のエックス線、頭部MRI、染色体検査などを、外来や入院で行うと説明しています。全員がすべての検査を受けるわけではなく、それまでの記録と診察から必要なものを選びます。

成長ホルモン分泌不全性低身長症の診断の手引きには、薬を使って成長ホルモンの出方を調べる分泌刺激試験の結果が含まれています。この検査は時間をかけて何度か採血するため、専門の医療機関で行われることが多い検査です。流れは「成長ホルモン分泌不全症と診断されるまでの流れ」のコラムで説明しています。

出典 [5] [6]

保険の成長ホルモン治療や医療費助成の手続きは、どちらで行う?

保険診療の成長ホルモン治療は、国が承認した病気と診断され、基準を満たす場合に行われます。診断のための検査が専門外来で行われることが多いため、治療を始めるかどうかの判断も、専門外来で行われることが多くなります。

小児慢性特定疾病の医療費助成は、指定医療機関で行われた保険診療が対象で、申請に必要な医療意見書は、都道府県などから指定を受けた小児慢性特定疾病指定医だけが書けることになっています。どこで書いてもらえるかは、受診している医療機関に確かめましょう。

なお、成長科学協会による成長ホルモン治療の適応判定は、2024年4月時点では、軟骨無形成症と軟骨低形成症を除いて原則として終了しています。手続きの流れは病気によって違うため、主治医に確認してください。

出典 [8] [9]

両方にかかるとき、情報をどうつなぐ?

厚生労働省は、専門的な医療を受けたあと、状態が落ち着いたら地域の医療機関に戻ることが大切だとしています。身長の相談でも、専門外来での検査が終わったあと、ふだんの経過はかかりつけで見ていく、という分担になることがあります。どちらの医師にも同じ情報が届くよう、家族の手元で記録をまとめておくと安心です。

厚生労働省の「診療情報の提供等に関する指針」は、患者や法定代理人が診療記録の開示を求めた場合、医療機関は原則として応じることとしています。検査結果の写しをもらって保管しておくと、次の受診や別の医療機関での相談に役立ちます。

出典 [4] [10]

かかりつけ小児科と専門医の相談についてよくある質問

Q. かかりつけで「様子を見ましょう」と言われましたが、専門の医師にも診てもらいたいです。

A. その気持ちを伝えて、紹介を頼んでかまいません。すぐの紹介は必要ないと判断された場合は、どうなったら紹介を考えるかを聞いておきましょう。考え方は「「様子を見ましょう」と言われたら」のコラムでも説明しています。

Q. 近くに小児内分泌の専門医がいません。

A. 学会が公開している専門医や施設の一覧を参考に、かかりつけの医師と相談しましょう。最初の詳しい検査だけを専門の医療機関で受け、その後の経過はかかりつけで見る、という分担になることもあります。

Q. 専門外来に行ったら、かかりつけにはもう行かなくてよいですか?

A. かぜや予防接種など、ふだんの診療はかかりつけで続けることが多いでしょう。身長の経過をどちらで見るかは、専門外来の医師に確認してください。

まとめ

かかりつけの小児科は伸び方を見守る入り口、小児内分泌の専門医はホルモンの病気を詳しく調べて治療を判断する役割、と考えると分かりやすくなります。伸びる速さが落ちている、基準よりかなり低いといったときは、専門外来への紹介を相談しましょう。どこに相談するか迷う段階では、ノビケアの医師による無料相談(ビデオ通話)でも、お手元の記録を見ながらお話をうかがい、検査が必要な場合や保険診療の対象になりうる場合は対面の医療機関をご紹介しています。

出典 [11]

お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。

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この記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。

参考にした資料

  1. 日本小児科学会「小児科医は子ども達が成人するまで見守ります」
  2. 日本小児内分泌学会「当学会に所属している、内分泌代謝科(小児科)専門医」
  3. 日本小児内分泌学会「当学会評議員が成長障害の診療を行っている施設」(PDF)
  4. 厚生労働省「紹介状なしで受診する場合等の「特別の料金」の見直し(患者のみなさまへ、令和4年10月1日から)」(PDF)
  5. 東京慈恵会医科大学 小児科学講座「低身長」
  6. 小児慢性特定疾病情報センター「成長ホルモン(GH)分泌不全性低身長症(脳の器質的原因によるものを除く。) 診断の手引き」
  7. American Family Physician「Evaluation of Short and Tall Stature in Children」(米国家庭医学会誌の総説、2015年)
  8. 小児慢性特定疾病情報センター「手続きの流れ」
  9. 成長科学協会「治療適応判定(成長ホルモン適正使用推進事業)」(2024年10月1日改訂)
  10. 厚生労働省「診療情報の提供等に関する指針」
  11. ノビケア「お問い合わせ」