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低身長の基準と受診の目安読む時間 約6分
次の受診は何か月後?身長の再診が3か月・6か月ごとと言われる理由
公開日:2026年10月5日 更新日:2026年10月5日
身長の再診が3か月や6か月ごとになるのは、伸びる速さを確かめるには、ある程度の時間をあける必要があるからです。子どもは一定の速さではなく波をもって伸び、1回ごとの測定にも数mmのずれがあるため、短い間隔では本当の伸びが分かりにくくなります。米国の家庭医向けの総説は、伸びの速さを正しく出すには、少なくとも3〜6か月、できれば6〜12か月あけた2回の測定が必要だとしています。
すぐに測り直さないのは、なぜ?
身長の相談で医師が見ているのは、今の高さだけではありません。その高さに向かって、どのくらいの速さで伸びてきたかがとても大切です。伸びる速さは、2回の測定の差を、あいだの期間で割って求めます。
米国家庭医学会誌の総説(2015年)は、子どもは波をもって伸びるため、伸びの速さを正しく出すには、少なくとも3〜6か月、できれば6〜12か月あけた2回の測定が必要だとしています。初めての受診で「次は数か月後に」と言われるのは、そのあいだの伸びを見ないと判断できないことがあるためです。何もしないのではなく、伸びる速さを確かめるための時間だと考えましょう。
出典 [1]
1回の測定には、どのくらいのずれがある?
身長は、慣れた人がていねいに測っても、1回ごとに少しずつずれます。英国の学校で子ども53人を調べた研究(Archives of Disease in Childhood誌、1997年)では、専門の測定者が身長計で測っても、くり返し測ったときのばらつきは約0.3cmでした。同じ研究では、朝から昼過ぎにかけて身長が0.5cmほど低くなることも示されています。
1年に5cm伸びる子なら、3か月の伸びは1.2cmほどです。測定のずれが数mmあると、3か月の比較では、ずれが伸びの大きな部分を占めてしまいます。英国の別の研究(1991年)でも、身長の位置は1回の測定で比較的安定していた一方、1年間の伸びは誤差の影響で大きくぶれることが示されました。間隔をあけるほど、伸びの数字は確かになります。くわしくは「身長の測定誤差」のコラムで説明しています。
季節によって、伸び方は変わる?
国立の小児医療の研究機関は、日本の0歳児では、冬より夏に身長が伸びやすく、夏と冬では1か月の伸びに1割ほどの差があったという研究を紹介しています。0歳児の研究ですが、短い期間の伸びを比べると、季節の影響が入りうることが分かります。
6か月や1年の間隔で比べると、季節による伸びやすさの違いがならされ、本来の伸び方をつかみやすくなります。学校の健康診断は、学校保健安全法施行規則で毎学年6月30日までに行うと決まっているため、毎年ほぼ同じ時期の記録が残ります。受診の記録と学校の記録を並べると、1年ごとの伸びを確かめやすくなります。
3か月と6か月は、どう決まる?
次の受診までの間隔に、全国で決まった基準はありません。医師は、今の身長の位置、これまでの伸び方、年齢や思春期の進み方、検査の予定などを見て決めます。下の表は、よくある考え方の例です。
小児慢性特定疾病情報センターの診断の手引きでは、成長ホルモン分泌不全性低身長症の主な症状の一つとして、1年あたりの伸びが2年以上続けて標準の−1.5SD以下であることが挙げられています。伸び方の判断には、年単位の記録が必要になることがあるということです。
| 言われた間隔 | 考えられる理由の例 | 家庭で気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 3か月ごと | 伸び方や体調の変化を早めに確かめたい。検査の結果を待っている | 測る条件をそろえ、気づいた変化をメモする |
| 6か月ごと | 伸びる速さを、ずれの影響を少なくして確かめたい | 学校の記録が届いたら加える |
| 1年ごと | 今のところ大きな心配は少なく、年ごとの伸びを見ていく | 学校の記録を集め、気になる変化があれば早めに相談する |
出典 [6]
年齢によって、間隔の考え方は違う?
伸びる速さは年齢によって変わります。先に紹介した米国の総説は、5歳ごろから思春期までの子どもは、1年におよそ5cm伸びるとしています。乳幼児期はこれより速く伸び、思春期に入ると一時的に伸びが大きくなったあと、ゆっくりになっていきます。
乳幼児期は、1歳6か月児健診や3歳児健診など、健診で測る機会があります。思春期の前後では、伸びが落ち着く時期と大きくなる時期が続けて来るため、伸びの変化と思春期のサインをあわせて見る必要があります。間隔の理由は年齢によって違うことがあるため、「この年齢では、なぜこの間隔なのか」を聞いておくと、次の受診までの見通しが立ちやすくなります。
次の受診では、何を比べる?
次の受診では、前回と今回の身長の差から1年あたりの伸びを出し、年齢と性別の基準と比べます。小児慢性特定疾病情報センターは、1年あたりの伸びの基準表を公開しています。家では「伸びた長さ÷あいだの月数×12」で目安を出せますが、少ないかどうかの判断は医師に任せましょう。受診の日に測った身長と体重は、その日のうちに家の記録に書き写しておくと、次の受診で前回の値を探す手間が省けます。
身長のほかに、体重の変化、思春期の始まりのサイン、体調の変化も、伸び方を考える手がかりになります。次の受診までに家でしておくことは「「様子を見ましょう」と言われてから、次の受診までに家でしておくこと」のコラムでまとめています。
出典 [8]
予定より早く受診したほうがよいのは?
東京の大学病院の小児科は、身長の伸びが悪くなっている場合は早めの受診を勧めています。次のような変化に気づいたときは、予定の日を待たずに、受診している医療機関に連絡してください。
- 家や学校の記録で、伸びが明らかに小さくなった
- 成長曲線の線を横切って下がってきた
- 疲れやすい、寒がる、体重が増えたのに背が伸びないなど、体調の変化がある
- のどが渇いて水をたくさん飲む、尿の回数が増えた
- 思春期の変化が、とても早い、またはなかなか始まらない
- 強い頭痛、何度も吐く、見え方がおかしい(すぐに医療機関へ。けいれんや意識がおかしいときは119番)
出典 [9]
予定の時期を過ぎてしまったら?
予定より受診が遅れても、記録が無駄になるわけではありません。あいだが長くなっても、2回の測定の差を期間で割れば、1年あたりの伸びを出せます。気づいた時点で医療機関に連絡し、予約を取り直しましょう。そのあいだに学校の健康診断の記録があれば、持っていくと役に立ちます。
成長ホルモン治療を始めたあとは、効果と副作用を確かめるため、通院の間隔はまた違った考え方になります。治療中の通院は「成長ホルモン治療中の通院と検査」のコラムで説明しています。
身長の伸び方が気になる場合は、ノビケアの医師による無料相談(ビデオ通話)で、お手元の記録を見ながらご相談いただけます。1回目は保護者の方だけでもかまいません。お薬の処方を検討する2回目には、お子さまにも参加していただきます。
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再診の間隔についてよくある質問
Q. 半年も待つあいだに、手遅れになりませんか?
A. 伸びる速さを確かめるには、ある程度の間隔が必要です。待つあいだに気になる変化があれば、予定より早く相談できます。心配なときは、どんな変化があれば早めに受診するかを医師に聞いておきましょう。
Q. 家で毎月測っていれば、受診の間隔を短くできますか?
A. 家の記録は役に立ちますが、1か月の伸びは測定のずれに隠れやすい小さな数字です。間隔は、記録全体を見て医師が判断します。
Q. 医師によって、3か月後と言われたり6か月後と言われたりします。
A. 間隔は、子どもの状態や検査の予定で変わります。理由が気になるときは「なぜこの間隔なのですか」と聞いてかまいません。
まとめ
身長の再診が3か月や6か月ごとになるのは、伸びる速さを確かめるには時間が必要で、短い間隔では測定のずれや季節の影響が大きくなるためです。次の受診までは同じ条件で記録を続け、気になる変化があれば予定を待たずに相談しましょう。
お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。
公式LINEで無料相談を予約するこの記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。
参考にした資料
- American Family Physician「Evaluation of Short and Tall Stature in Children」(米国家庭医学会誌の総説、2015年)
- Archives of Disease in Childhood「Diurnal variation in stature: is stretching the answer?」(Voss LD、Bailey BJ、1997年、英国の学校の子ども53人、PubMed)
- Archives of Disease in Childhood「The reliability of height and height velocity in the assessment of growth (the Wessex Growth Study)」(Voss LD ほか、1991年、PubMed)
- 国立成育医療研究センター「0歳児の身長が伸びやすい季節は夏」(2017年9月28日)
- e-Gov法令検索「学校保健安全法施行規則」(第5条)
- 小児慢性特定疾病情報センター「成長ホルモン(GH)分泌不全性低身長症(脳の器質的原因によるものを除く。) 診断の手引き」
- こども家庭庁「乳幼児健診に関する取組み」(1歳6か月児・3歳児健診と、1か月児・5歳児健診の支援)
- 小児慢性特定疾病情報センター「成長速度基準表(標準身長の−1.5SD値)」(PDF)
- 東京慈恵会医科大学 小児科学講座「低身長」
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