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教室の机やいすが合わないとき:学校に相談できることと伝え方
公開日:2026年10月5日 更新日:2026年10月5日
教室の机やいすの高さは、子どもの成長に合わせて、学校がふだんから一人ひとりに配慮することになっています。足が床に届かない、いすに浅く腰かけているといった様子があれば、担任の先生に相談してかまいません。机やいすには体の大きさに合わせた「号」があり、高さを調整できるものもあります。相談するときは、困っている様子を具体的に伝え、本人の気持ちにも配慮してもらいましょう。
机やいすが合っていないサインは?
授業参観や子どもの話から、次のような様子に気づいたら、机やいすが体に合っていない可能性があります。背の低い子では、いすが高すぎて足が床に届かないことがよくあります。
文部科学省の資料は、子どもが机の横に足を出して座っている場合、机やいすの高さが合わないことに加えて、机の構造が原因のこともあるとしています。
- いすに座ると、足の裏が床につかず、ぶらぶらしている
- いすの前のほうに浅く腰かけて、背もたれを使っていない
- 机が高く、ひじや肩が上がった姿勢で書いている
- 反対に机が低く、前かがみになっている
- 机の横に足を出して座っている
- 「授業中に足が疲れる」「座っているのがつらい」と話す
出典 [1]
体に合った机・いすの目安は?
文部科学省の学校環境衛生管理マニュアルは、机・いすで学習を続けるときに疲れにくく、体にとって自然な姿勢として、次のような姿勢を挙げています。この姿勢がとれるような机・いすを配当することが必要だとしています。
同じマニュアルは、高さの目安として、いすの高さは下腿長(ひざの裏側あたりの太ももの下から足の裏までの長さ)、机の面の高さは座高の3分の1に下腿長を足した高さが望ましいとしています。家で確かめるときは、細かく測るより、足の裏が床につき、ひざが直角に曲がっているかを見るとよいでしょう。
- いすに深く腰かける
- ひざを直角に曲げ、足の裏が床につく
- 背すじを伸ばし、肩の力を抜く
- 腕を自然に体の横におろし、ひじを直角に曲げたとき、腕の下側が机の面とほぼ同じ高さになる
出典 [1]
学校の机・いすには、大きさの「号」がある?
教室用の机・いすには、日本産業規格(JIS)の「学校用家具-教室用机・椅子」(JIS S 1021)という規格があります。この規格では、体の大きさに合わせて机・いすを「号」で分け、号ごとに参考となる標準身長を示しています。座面の高さを調節できるいすについての決まりもあります。
学校によって使っている机・いすの種類は違います。古い規格の机・いすを使っている学校や、高さを変えられる机・いすを使っている学校もあります。お子さんの教室の机・いすがどのような種類かは、担任の先生に聞いてみましょう。
学校は、机やいすの高さをどう決めている?
以前は、机・いすの高さが子どもに合っているかを、毎年1回の定期検査で調べることになっていました。文部科学省は平成30年にこの検査項目を学校環境衛生基準から削除しました。年1回調べるより、子どもの成長に合わせて日常的に個別に対応するほうが適切だという理由です。
同じ通知は、学校が日常的に机・いすの適合状況に配慮し、疲れが少なく自然な姿勢を保てる机・いすを配当する必要があるとしています。検査の項目がなくなっても、一人ひとりに合わせて配慮することは求められています。
2000年にある市の公立小学校8校、児童2,973人の机・いすを調べた研究では、9割以上で体に合っていませんでした。成長を見越して、2〜3号大きいものが配当される傾向があったと報告されています。20年以上前の一つの地域の調査ですが、背の低い子では、まわりと同じ大きさの机・いすが高すぎることがあると分かります。
学校には、だれにどう相談する?
まずは担任の先生に、連絡帳や面談の機会に相談してみましょう。体のことなので、養護教諭に相談してもかまいません。伝えるときは、身長の数字よりも、困っている様子を具体的に伝えると、学校も対応を考えやすくなります。
学校でできることは、机・いすの在庫や種類によって違います。文部科学省のICT活用のガイドブックは、教室の環境を見直すときの留意点として、高さを調整できる机・いすを挙げています。お願いの形で伝え、学校の事情も聞きながら一緒に考えましょう。
- 「足が床に届かず、授業中に足が疲れると言っています」
- 「いすの高さを調整したり、小さい号のものに替えたりすることはできますか」
- 「替えるのが難しい場合、足を置く台などを使える方法はありますか」
- 「本人が目立つのを気にしているので、ほかの子に分からないように配慮してもらえると助かります」
出典 [5]
本人が目立つのを嫌がるときは?
自分だけ違う机やいすになることを、恥ずかしいと感じる子もいます。文部科学省は、学校の健康診断について、子どものプライバシーや気持ちに配慮することが大切だと通知しています。机・いすの相談でも、交換の時間や伝え方などに配慮してもらえないか、先生と相談しましょう。
学校に相談する前に、本人に「座っていて困っていることはある?」「先生に伝えてもいい?」と聞いておくと安心です。本人が伝えたくない内容は、その気持ちも先生に伝えておきましょう。
出典 [6]
家の勉強机やいすも見直したほうがよい?
家で宿題をする机やいすも、同じ考え方で見直せます。足が床に届かないときは、足を置く台を使うと、ひざを直角に曲げた姿勢をとりやすくなります。成長に合わせて、いすの高さもときどき確かめましょう。
文部科学省のICT活用のガイドブックは、一つの正しい姿勢があるわけではなく、無理な姿勢のまま長い時間続けないことが大切だとしています。タブレットを使うときは、目と画面を30cm以上離し、30分に1回は20秒以上、画面から目を離して遠くを見ることも勧めています。
出典 [5]
相談しやすい時期はある?
新しい学年になって教室や机・いすが変わる時期、席替えのとき、学期の変わり目などは、机・いすを見直してもらいやすい時期です。4月の家庭訪問や個人面談、学期末の面談の機会に、ほかの話とあわせて伝えるのもよいでしょう。
背の低い子は、1年のあいだに伸びて、春には高すぎたいすがちょうどよくなることもあります。一度合わせてもらったあとも、本人に座り心地をときどき聞き、合わなくなってきたら、また相談してかまいません。成長に合わせて見直していくものだと考えておくと、相談しやすくなります。
机が合わないほど小さいのは、相談したほうがよい?
机やいすが合わないこと自体は、身長の病気のサインではありません。ただ、まわりの子との差が年々広がっている、学年が上がっても机の大きさが合わないままといった様子が気になるときは、身長の伸び方を記録で確かめてみましょう。
日本小児内分泌学会は、成長曲線で伸び方が落ちてきている場合などは、早めに小児科に相談するよう勧めています。ノビケアの医師による無料相談(ビデオ通話)でも、お手元の記録を見ながらご相談いただけます。1回目は保護者の方だけでもかまいません。お薬の処方を検討する2回目には、お子さまにも参加していただきます。予約は公式LINEから受け付けています。
教室の机やいすについてよくある質問
Q. 足置きの台を家から持っていってもよいですか?
A. 学校によって決まりや安全の考え方が違うので、持っていく前に担任の先生に相談しましょう。学校にある備品で対応できることもあります。
Q. 一度合わせてもらっても、すぐに合わなくなりそうです。
A. 文部科学省は、子どもの成長に合わせて日常的に個別に対応することを求めています。学期の変わり目など、気になったときにまた相談してかまいません。
Q. 中学生でも相談してよいですか?
A. かまいません。中学生では身長の差が大きくなる時期もあるため、困っていることがあれば担任の先生や養護教諭に相談しましょう。本人が自分で伝えられるよう、一緒に伝え方を考えるのもよい方法です。
出典 [4]
まとめ
教室の机・いすは、子どもの成長に合わせて学校がふだんから配慮することになっています。足が床に届かないなど困っている様子があれば、具体的な様子を担任の先生に伝え、本人の気持ちにも配慮してもらいましょう。身長の伸び方そのものが気になるときは、記録を持って医師に相談してください。
お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。
公式LINEで無料相談を予約するこの記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。
参考にした資料
- 文部科学省「学校環境衛生管理マニュアル「学校環境衛生基準」の理論と実践[平成30年度改訂版]」(PDF。参考Ⅱ−3−7「机、いすの高さ」)
- 日本産業標準調査会(JISC)「JISリスト」(JIS S 1021 学校用家具-教室用机・椅子)
- 若井正一「小学校児童の体位の変化と学校用机・いすの使用実態」(人間工学 37巻 特別号、2001年、J-STAGE、PDF。ある市の公立小学校8校・児童2,973人の調査)
- 文部科学省「学校環境衛生基準の一部改正について(通知)」(平成30年4月2日 29文科初第1817号、PDF。検査項目から「机、いすの高さ」を削除した理由を含む)
- 文部科学省「児童生徒の健康に留意してICTを活用するためのガイドブック」(令和4年3月改訂版、PDF)
- 文部科学省「児童生徒等のプライバシーや心情に配慮した健康診断実施のための環境整備について(通知)」(PDF、令和6年1月22日)
- 日本小児内分泌学会「低身長」
- ノビケア「お問い合わせ」