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低身長の基準と受診の目安読む時間 約7分

3〜5歳で背が低いと感じたら:幼児期の伸び方と相談の目安

公開日:2026年10月4日 更新日:2026年10月4日

3〜5歳で背が低いと感じたら、まず母子健康手帳や園の記録を成長曲線に書き込み、今の位置と、線に沿って伸びているかを確かめましょう。この時期は1年の伸びが少しずつ落ち着いていく時期で、低めの位置でも線に沿って伸びていれば、体質によることが多いと考えられます。3パーセンタイルの線より下にある、線を横切って下がってきた、両親の身長から考えるより明らかに低い、といったときは、記録を持って小児科で相談しましょう。

3〜5歳は、どんな伸び方をする時期?

国立保健医療科学院に掲載されている「乳幼児身体発育曲線の活用・実践ガイド」は、平均的な子どもは2歳から3歳までに約8cm、3歳から4歳までに約7cm伸び、4歳で身長が約1mになると説明しています。その後、思春期の前の時期には、1年の伸びは約5〜6cmになるとしています。

つまり3〜5歳は、赤ちゃんのころの大きな伸びから、小学生のころの落ち着いた伸びへと移っていく途中にあたります。1年の伸びが前の年より小さくなること自体は、ふつうの変化です。「去年ほど伸びていない」と感じても、それだけで心配する必要はありません。

同じガイドは、生後半年を過ぎて成長が安定すると、多くの子は成長曲線の同じ帯の中で伸びていくとしています。この年ごろに大切なのは、伸びの量そのものより、これまでと同じ帯に沿って伸びているかどうかです。年齢ごとの平均身長は「3歳の平均身長は?」「4歳の平均身長は?」のコラムにまとめています。

出典 [1]

母子健康手帳の成長曲線は、どう読む?

乳幼児の成長曲線には、下から3、10、25、50、75、90、97パーセンタイルの7本の線が描かれています。実践ガイドは、この線を「基準線」、となり合う線のあいだを「チャンネル」と呼んでいます。3パーセンタイルの線は、同じ月齢・性別の子100人を背の順に並べたとき、低いほうから3人目くらいの位置にあたります。

一方、医療機関で「低身長」というときは、平均より2SD(標準偏差)以上低いことを目安にします。実践ガイドも、医療機関では低身長の定義が−2SD以下のため、3パーセンタイル未満でも低身長に入らない子がいると説明しています。母子健康手帳の線と、医療機関で使う線は、目盛りの考え方が少し違うということです。

日本小児内分泌学会は、平均と±1SD、±2SDなどの線が入った0〜6歳用と0〜18歳用の成長曲線を公開しています。小学校に入ってからの記録も同じ用紙に続けて書き込めるので、長く記録したいときに便利です。SDとパーセンタイルの関係は「SDとパーセンタイルの違いは?」のコラムで説明しています。

出典 [1] [2]

家で測った身長が、健診の数字と合わないのはなぜ?

実践ガイドは、立って測ると横になって測るより身長が低くなるため、2歳未満は横になって、2歳以降は立って測るよう勧めています。2歳前後で測り方が変わると、その間の伸びが小さく見えることがあります。

また、6歳未満の子の身長を正確に測るのは難しく、測るたびに多少の誤差が出ることがあるとしています。3〜5歳の子は、じっと立っていることがまだ苦手です。かかとが浮く、ひざが曲がる、あごが上がるといった姿勢の違いでも、数字は変わります。そのため、伸びの評価は、期間をあけて何度か測ってから行うよう勧められています。家で測るときは、次の点をそろえておくと比べやすくなります。

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どんな伸び方だと、注意したほうがよい?

実践ガイドは、幼児期の身長について、3パーセンタイル未満の子、成長とともに身長が基準線を1つ横切って下がってきた子、両親の身長から予測される身長のパーセンタイルと比べて身長のパーセンタイルが著しく低い子を、医療機関に紹介する目安に挙げています。両親の身長からの予測は、男の子は両親の身長の平均に6.5cmを足した値、女の子は6.5cmを引いた値で計算します。体重は急に増えているのに、身長の伸びが止まっている場合にも注意が必要だとしています。

こども家庭庁が掲載している「乳幼児健康診査 身体診察マニュアル」(改訂2版)は、3歳児健診で、身長が3パーセンタイル以上でもそれまでと比べて伸びが止まっている場合は、経過観察が必要だとしています。また、家族性の低身長や小さく生まれた子の低身長では、ふつう伸びる速さは落ちないとし、伸びる速さが落ちている場合は、栄養不足や慢性の病気、ホルモンの病気などを考えるとしています。

低めの線に沿ってずっと伸びている子と、途中から線を横切って下がってきた子では、意味が違います。健診での判定の流れは「1歳半・3歳児健診で身長が小さいと言われたら」のコラムで説明しています。

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3〜5歳で気づかれやすい原因には、どんなものがある?

小さく生まれた子(SGA)の多くは、2歳ごろまでに身長が追いつきます。日本小児内分泌学会の手引きでは、2歳までに追いつかなかった場合をSGA性低身長症と呼び、3歳以上で、身長や伸びの速さなどの条件を満たせば、成長ホルモン治療の対象になるとしています。小さく生まれた子は、3歳前後にあらためて伸び方を確かめておくと安心です。

骨や軟骨の病気(骨系統疾患)の中には、幼児期になってから気づかれるものもあります。小児慢性特定疾病情報センターは、軟骨低形成症について、生まれたときには手足の短さがはっきりせず、乳児期に診断するのは難しいとしています。身長に比べて手足が短く見えるなど、体のつり合いが気になる場合は、相談のときに伝えてください。

身体診察マニュアルは、この時期の低身長の原因として、家族性、SGA性低身長、栄養不足、心臓・腎臓・消化器などの慢性の病気、成長ホルモンの不足や甲状腺の病気、染色体の病気、骨系統疾患を挙げています。どれにあたるかは、診察と必要な検査をもとに医師が判断します。

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毎日の暮らしで、気をつけたいことは?

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、米国睡眠医学会が3〜5歳児に10〜13時間の睡眠を勧めていることを紹介しています。昼寝も含めた1日の睡眠で考え、夜ふかしが続いていないかを見直してみましょう。

日本小児内分泌学会は、身長の伸びには遺伝や体質のほか、栄養、睡眠、運動、心理的な状態なども関わるとしています。ただし、特定の食べ物や習慣で背が伸びると約束できるものはありません。食が細い、好き嫌いが多いという悩みは、体重が順調に増えているかを目安に考えましょう。食事の悩みは「偏食・少食の子の身長は?」のコラムも参考にしてください。

お子さんの前で背の低さを何度も話題にしたり、きょうだいや友だちと比べたりすることは避けましょう。この年ごろの子も、大人の言葉をよく聞いています。

出典 [6] [7]

どんなときに、小児科で相談したほうがよい?

次のような様子があれば、母子健康手帳や園の記録を持って小児科で相談しましょう。

強い頭痛や何度も吐く、けいれん、ぐったりしているといった様子があるときは、身長の相談とは別に、すぐに119番や救急医療機関に連絡してください。

記録を見て気になる点があれば、ノビケアの医師による無料相談(ビデオ通話)で、お手元の記録を見ながらご相談いただけます。1回目は保護者の方だけでもかまいません。お薬の処方を検討する2回目には、お子さまにも参加していただきます。

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3〜5歳の身長の悩みについてよくある質問

Q. 4歳で、この1年の伸びは6cmでした。少ないでしょうか?

A. 実践ガイドでは、3歳から4歳の平均的な伸びは約7cmとされていますが、これは平均で、個人差があります。測り方の誤差もあるため、同じ条件で測った記録どうしで、線に沿っているかを確かめましょう。気になるときは、記録を持って相談してください。

Q. 3歳児健診では何も言われませんでした。それでも相談してよいですか?

A. 相談してかまいません。健診は、その時点の測定と記録で判断しています。健診のあとで伸びが落ちてきたと感じた場合も、記録を持って小児科で相談できます。

Q. 両親とも小柄です。様子を見てよいですか?

A. 両親の身長から考えられる範囲で、線に沿って伸びているなら、体質によることが多いと考えられます。ただ、両親が小柄なことだけで病気がないとは言えないため、線を横切って下がるなどの変化があれば相談しましょう。

出典 [1]

まとめ

3〜5歳は、1年の伸びが少しずつ落ち着いていく時期で、伸びが前の年より小さくなること自体はふつうの変化です。大切なのは、同じ条件で測った記録を成長曲線に書き込み、線に沿って伸びているかを見ることです。3パーセンタイルより下にある、線を横切って下がってきた、両親の身長から考えるより明らかに低いといったときは、記録を持って小児科で相談しましょう。

出典 [1]

お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。

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この記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。

参考にした資料

  1. 国立保健医療科学院掲載「乳幼児身体発育曲線の活用・実践ガイド」(令和3年3月、厚生労働行政推進調査事業、PDF)
  2. 日本小児内分泌学会「成長評価用チャート・体格指数計算ファイル ダウンロードサイト」
  3. こども家庭庁掲載「改訂2版 乳幼児健康診査 身体診察マニュアル」(国立成育医療研究センターほか、厚生労働科学研究、PDF)
  4. 日本小児内分泌学会「SGA性低身長症におけるGH治療の手引き」
  5. 小児慢性特定疾病情報センター「軟骨低形成症 概要」
  6. 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(PDF)
  7. 日本小児内分泌学会「低身長」
  8. ノビケア「お問い合わせ」