ノビケア トップ > コラム > 低身長の基準と受診の目安

低身長の基準と受診の目安読む時間 約6分

中高生の子が身長の受診を嫌がるとき:話し合い方と、本人が納得しやすい受診のしかた

公開日:2026年10月5日 更新日:2026年10月5日

中高生が身長の受診を嫌がるのには、体の診察が恥ずかしい、治療を勧められたら困る、学校や部活を休みたくないなど、本人なりの理由があります。無理に連れて行く前に、まず理由を聞き、「今の状態を知るための相談で、決めるのは本人と家族」と伝えましょう。保護者だけで先に相談する、本人だけで医師と話す時間をつくるなど、受診のしかたを本人と選ぶことで、納得しやすくなります。

中高生が受診を嫌がるのは、どんな理由から?

思春期は、体の変化が大きく、自分の体を人に見られたり話題にされたりすることに敏感になる時期です。あいち小児保健医療総合センターは、思春期が遅い子では、二次性徴が来ないことによる精神的な負担も問題になるとしています。受診を嫌がる理由としては、たとえば次のようなものが考えられます。

出典 [1]

最初の話し合いは、どう始める?

受診の話は、予約を入れる前にしましょう。親が先に決めてしまうと、本人は「自分のことなのに、勝手に決められた」と感じやすくなります。

厚生労働省は、子どもの話を聞くときは、親の意見をはさまずに聞き役に徹すること、「あなたは」ではなく「私は心配している」のように自分を主語にして伝えること、「なぜ」より「どんなふうに」と聞くことを勧めています。たとえば「背のことで病院に行くの、どんなところが気が進まない?」と聞き、出てきた理由をまず「そうなんだね」と受け止めます。

話す場所や時間も大切です。きょうだいの前や、出かける直前の慌ただしい時間は避け、本人がゆっくり話せるときを選びましょう。身長のことを家族の話題にしすぎていないかも、振り返ってみてください。

1回で結論を出す必要はありません。本人が話したがらないときは、「考えておいてね。行くなら、行き方は一緒に決めよう」と伝えて、時間をおきましょう。

出典 [2]

受診の目的は、どう伝える?

「背を伸ばしに行く」ではなく、「今の伸び方が順調かどうか、あとどのくらい伸びる時期が残っているかを知りに行く」と伝えると、本人も受け止めやすくなります。受診したからといって、治療を始めることが決まるわけではありません。治療を考える場合も、本人が説明を聞いたうえで決めることだと、はっきり伝えましょう。

日本小児内分泌学会の移行期医療の提言は、思春期から若年期は、医療の管理の主体を養育者から本人へ移していく時期だとし、患者自身の意思と自己決定権が尊重されなければならないとしています。中高生の受診は、本人が自分の体のことを自分で確かめる練習の場でもあります。

「病院に行けば背が伸びる」「行かないと後悔する」といった言い方は避けます。約束や脅しは、本人の不信感を強めることがあります。

出典 [3]

本人が納得しやすい受診のしかたは?

嫌がる理由に合わせて、受診のしかたを工夫できることがあります。本人と一緒に、どの方法なら受けられそうかを選びましょう。

出典 [4]

本人だけで医師と話す時間は、つくってもらえる?

日本小児科学会の成人移行支援の提言(2023年)は、慢性の病気がある子について、医療者が、おおむね12歳くらいから本人だけで診療する場面を設けることを求めています。身長の相談は慢性の病気の診療とは限りませんが、親の前では言いにくいことを話せる時間があると、本人は受診を「自分の相談」と感じやすくなります。

本人が望むなら、予約のときや診察のはじめに「途中で本人だけで話す時間をいただけますか」と頼んでみましょう。本人が話した内容を、あとで親が根掘り葉掘り聞き出さないことも大切です。

出典 [4]

待っていてもよい?考える時間はどのくらいある?

身長が伸びるのは、骨端線が閉じるまでです。日本小児内分泌学会は、骨端線が閉じている場合、成長ホルモン治療に身長を伸ばす効果はないとしています。また、TW2法で骨年齢が男子15歳・女子14歳以上になると、治療をしてもほとんど効果がみられないとしています。

これは、本人を急がせるためではなく、選べる時間に限りがあることを親子で知っておくための情報です。「いつまでに、何を確かめて決めるか」を本人と話し合っておくと、気持ちの整理がつきやすくなります。伸びが止まりかけるサインは「中高生で身長の伸びが止まりかけたサインと、相談のタイミング」のコラムで説明しています。

出典 [5]

早めに相談したほうがよいのは、どんなとき?

本人が嫌がっていても、次のような様子があるときは、保護者だけでも早めにかかりつけの小児科に相談しましょう。強い頭痛や何度も吐く、見え方がおかしいといった様子があるときは、すぐに医療機関を受診してください。

出典 [1] [6]

親の不安が強いときは、どうする?

本人が嫌がるほど、親は「今行かないと手遅れになるのでは」と焦りやすくなります。その焦りが言葉や態度に出ると、本人はますます身構えてしまうことがあります。親の不安は、本人を説得する材料にするより、まず親自身が相談して整理するほうがうまくいくことがあります。

かかりつけの小児科で記録を見てもらい、急いだほうがよい状態かどうかを先に確かめておくと、本人と落ち着いて話しやすくなります。情報の集め方や不安との付き合い方は「子どもの身長が気になって不安な保護者へ」のコラムで紹介しています。

それでも「行きたくない」と言うときは?

本人の気持ちが固いときは、無理に連れて行くより、保護者だけで相談して情報を集め、本人がいつでも考え直せるようにしておくほうがよい場合があります。測定の記録を続ける工夫は「思春期の子が身長を測らせてくれないとき」のコラムで紹介しています。

ノビケアの医師による無料相談(ビデオ通話)は、1回目は保護者の方だけでもかまいません。お薬の処方を検討する2回目には、お子さまにも参加していただきます。家から受けられるため、本人が参加する場合も、学校を休まずにすむ時間を選びやすくなります。予約は公式LINEから受け付けています。

出典 [7]

中高生が受診を嫌がるときについてよくある質問

Q. 親だけで相談したことを、本人に伝えるべきですか?

A. 伝えるほうがよいでしょう。内緒にしていたことが分かると、本人の不信感につながることがあります。「心配だったから、まず話を聞いてきた」と、聞いた内容とあわせて伝えましょう。

Q. 本人が「背のことはもういい」と言います。

A. 本人の気持ちとして受け止めつつ、「気が変わったらいつでも言ってね」と伝えておきましょう。伸びが止まる時期が近い場合は、そのことだけは事実として伝えておくと、あとで本人が後悔しにくくなります。

Q. 異性の親が付き添うのを嫌がります。

A. もう一方の親や、本人が安心できる家族が付き添う方法もあります。付き添う人が変わるときの準備は「ふだん付き添う親が行けないとき」のコラムでまとめています。

まとめ

中高生が受診を嫌がるときは、まず理由を聞き、受診は今の状態を知るための相談で、決めるのは本人と家族だと伝えましょう。保護者だけで先に相談する、本人だけで話す時間をつくるなど、受診のしかたを本人と選ぶことが納得につながります。伸びが落ちた、二次性徴が来ないなどのサインがあるときは、早めに相談してください。

出典 [3] [4]

お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。

公式LINEで無料相談を予約する

この記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。

参考にした資料

  1. あいち小児保健医療総合センター「思春期早発症・遅発症「思春期が早い?遅い?治療が必要なの?」」
  2. 厚生労働省 こころもメンテしよう「話を聞くときのポイント」
  3. 日本小児内分泌学会「小児期発症内分泌疾患の成人への移行期医療に関する提言」(PDF)
  4. 日本小児科学会 移行支援に関する提言作成ワーキンググループ「小児期発症慢性疾患を有する患者の成人移行支援を推進するための提言」(日本小児科学会雑誌127巻1号、2023年、PDF)
  5. 日本小児内分泌学会「成長ホルモンとは」
  6. 厚生労働省 こころもメンテしよう「こころのSOSサインに気づく」
  7. ノビケア「お問い合わせ」