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思春期の子が身長を測らせてくれないとき:記録の続け方と本人への声かけ

公開日:2026年10月5日 更新日:2026年10月5日

思春期の子が身長を測るのを嫌がるのは、珍しいことではありません。体の変化への戸惑いや、親と距離をとりたい気持ち、背のことを気にしている気持ちなど、理由はさまざまです。無理に測るより、学校の健康診断の結果を年1回きちんと残すだけでも、成長の記録は続けられます。測る・測らないは本人の気持ちを尊重しつつ、伸び方で気になることがあれば医療機関で測ってもらいましょう。

思春期の子が測られるのを嫌がるのは、なぜ?

厚生労働省研究班監修のヘルスケアラボは、思春期を「第二の誕生」と呼べるほど体にも心にも大きな変化が起きる時期とし、自立したい気持ちが強まる一方で、親から離れる不安も感じる時期だと説明しています。親に体のことを見られたり、数字で確かめられたりすることを嫌がるのは、こうした心の変化の表れのことがあります。

ほかにも、背が低いことを気にしていて数字を見たくない、友だちと比べられるのがいや、体型や体重のことに触れられたくない、単に面倒、といった理由もあります。どの理由かで、声のかけ方は変わります。

思春期には、男女とも体つきが大きく変わり、自分の体を人と比べて気にする気持ちが強くなりやすくなります。背が伸びていないと感じている子にとって、測ることは、気にしていることを数字で突きつけられることでもあります。嫌がる様子を「反抗」とだけとらえず、背のことで悩んでいるサインかもしれないと考えてみることも大切です。

出典 [1]

無理に測らないほうがよい?

嫌がっているのに無理に測ると、身長の話そのものを避けるようになり、本当に相談が必要なときに話しにくくなることがあります。家での測定は、成長を見守るための手段の一つにすぎません。本人が嫌がる時期は、家で測ることにこだわらなくてかまいません。

ヘルスケアラボは、家族は安心できる存在として、ほどよい距離感でサポートしていくことが必要で、親がゆとりをもって接することで、不安定な気持ちが自然とおさまってくることも多いとしています。「測らせない」こと自体を問題にしすぎず、記録の取り方を変えて続けていきましょう。

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学校の健康診断の記録で、続けられる?

学校保健安全法施行規則では、学校の健康診断は毎学年6月30日までに行い、身長と体重は検査の項目に入っています。結果は21日以内に本人と保護者に知らせることになっています。この通知を毎年なくさずに保管し、測った日付と一緒に記録しておけば、年1回の身長の記録が続けられます。

健康診断票は学校で作られ、進学や転校のときには次の学校に送られ、5年間保存されることになっています。家での記録が途切れても、あとから学校の記録をたどれることがあります。文部科学省も、健康診断では子どものプライバシーや心情に配慮し、ほかの子に結果が知られないよう注意することを学校に求めています。学校での測定は、家で測るより本人の抵抗が少ないこともあります。

結果の通知が見当たらないときは、本人に「学校からのお知らせを見せてね」と頼むか、担任や養護教諭の先生に相談してみましょう。卒業した学校の記録の取り寄せ方は「母子手帳・学校の身長記録を集めるには」のコラムで説明しています。

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家で測るなら、どんな工夫がある?

本人が完全に嫌がっているわけでなければ、測り方を工夫すると受け入れやすくなることがあります。本人の気持ちを確かめながら、できそうなものを選んでみましょう。

本人には、どう声をかける?

厚生労働省のサイトでは、子どもの話を聞くときは、意見を差しはさまず、まず気持ちを受け止めること、「あなた」ではなく「私」を主語にして伝えることが勧められています。「どうして測らせないの」と理由を問い詰めるより、「測られるの、いやなんだね」と受け止め、「私は、元気に育っているかを知りたいだけなんだ」と親の気持ちを伝えるほうが、本人は話しやすくなります。

記録をつける理由を、本人にも分かる言葉で説明しておくことも大切です。「もし背のことで困ったとき、昔からの記録があるとお医者さんが伸び方を見やすいから」と伝えると、記録が本人のためのものだと分かってもらいやすくなります。

出典 [6]

親が記録を続けるときに、気をつけることは?

思春期の子の身長や体重の記録は、本人にとって人に知られたくない情報になることがあります。記録したノートやファイルを家族の目につく場所に置きっぱなしにしない、親せきや友人との会話で数字を話題にしない、といった配慮をしましょう。

身長を測った写真や記録の画面を、本人の許可なくSNSに載せることも避けましょう。総務省は、インターネットに載せた写真の写り込みから、撮影場所や生活の範囲が分かってしまう例を紹介しています。成長の記録は、家族と、相談する医療機関のあいだで使うものと考えておくと安心です。

本人が背のことを強く気にしているときは、記録の話より先に、気持ちの話を聞くことを大切にしましょう。背の低さと自信のかかわりは「背が低いことと子どもの自信」のコラムでも取り上げています。

出典 [7]

心配なサインは、どんなとき?

測るのを嫌がることに加えて、次のような様子があるときは、身長以外の悩みが隠れていることがあります。厚生労働省のサイトは、食欲が落ちる、急にやせる、学校に行きたがらない、友だちと遊ばなくなるなどを、こころのSOSのサインの例として挙げています。

出典 [8]

身長の伸びが心配なときは、どう相談する?

家で測れなくても、学校の記録を成長曲線に打つと、伸び方の大まかな流れは分かります。線を横切って下がってきた、1年の伸びが前より小さくなった、思春期の変化がなかなか来ないといったときは、小児科で相談しましょう。医療機関では、決まった方法で身長を測ってもらえます。

受診のことも、本人にあらかじめ話しておきましょう。何を測り、何を聞かれるかを前もって伝えておくと、本人の不安が少なくなります。ノビケアの医師による無料相談(ビデオ通話)でも、身長の記録を見ながらご相談いただけます。1回目は保護者の方だけでもかまいません。お薬の処方を検討する2回目には、お子さまにも参加していただきます。

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身長を測らせてくれないときによくある質問

Q. 年1回の学校の記録だけで、伸び方は分かりますか?

A. 1年の伸びを見るには、年1回の記録でも役立ちます。毎回、測った日付を一緒に残しておくことが大切です。気になることがあれば、医療機関で測ってもらいましょう。

Q. 本人が測った数字は、信用してよいですか?

A. 測り方が毎回同じであれば、伸びの流れを見る参考になります。測る時間帯や、かかとを壁につけるなどの基本をそろえるよう、一度だけ一緒に確かめておくとよいでしょう。

Q. 測らせてくれない時期に、記録が抜けてしまいました。

A. あとから学校の健康診断の結果を集めることで、抜けた期間を補えることがあります。卒業した学校の記録の取り寄せ方は、別のコラムで説明しています。

出典 [4]

まとめ

思春期の子が身長を測らせてくれないのは、心と体の変化の時期にはよくあることです。無理に測らず、学校の健康診断の結果を日付と一緒に残せば、記録は続けられます。気持ちを受け止める声かけを心がけ、伸び方や心の様子で気になることがあれば、早めに相談しましょう。

出典 [1] [2]

お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。

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この記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。

参考にした資料

  1. 厚生労働省研究班監修 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ「思春期は第二の誕生」(国立成育医療研究センター監修、2025年8月更新)
  2. e-Gov法令検索「学校保健安全法施行規則」(第5条)
  3. e-Gov法令検索「学校保健安全法施行規則」(第9条)
  4. e-Gov法令検索「学校保健安全法施行規則」(第6条・第8条)
  5. 文部科学省「児童生徒等のプライバシーや心情に配慮した健康診断実施のための環境整備について(通知)」(PDF、令和6年1月22日)
  6. 厚生労働省 こころもメンテしよう「話を聞くときのポイント」
  7. 総務省「インターネットトラブル事例:気をつけてアップしてたはずなのに」(写真の写り込みから撮影場所や生活範囲が分かる例)
  8. 厚生労働省 こころもメンテしよう「こころのSOSサインに気づく」
  9. 日本小児内分泌学会「低身長」
  10. ノビケア「お問い合わせ」