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低身長の基準と受診の目安読む時間 約6分
子ども本人が診察で聞きたいことは?本人の質問を引き出す準備と、診察室での親の役割
公開日:2026年10月5日 更新日:2026年10月5日
身長の受診では、子ども本人にも「先生に聞いてみたいこと」があることが少なくありません。受診の数日前に、答えを評価せずに聞き出し、年齢に合った形でメモにしておくと、診察室で本人が自分で聞きやすくなります。診察室では、保護者は先に答えず、本人が話し終えるのを待ってから足りないところを補う役に回りましょう。
子どもが自分で質問することは、なぜ大切?
日本小児科学会の「医療における子ども憲章」は、子どもは年齢にかかわらず、自分が受ける治療やケアについて自分なりの気持ちや考えを持っているとしています。そして大人は、「説明しても子どもにはわからない」などと決めつけず、年齢や発達に合わせて分かりやすく伝え、子どもが気持ちや意見を表しやすいようにしなければならないとしています。
身長の相談は、本人の体のことです。自分の疑問に医師が答えてくれた経験は、「自分のことを自分で確かめられた」という安心につながります。反対に、大人だけで話が進むと、本人は「何か悪いことがあるのでは」と不安をふくらませることがあります。受診の伝え方そのものは「子どもに「身長の病院に行く」とどう伝える?」のコラムで説明しています。
こども基本法も、国のこども施策の基本理念として、すべてのこどもについて、年齢や発達の程度に応じて、自分に直接関係するすべてのことについて意見を表明する機会が確保されることを掲げています。診察室は、子どもが自分の体のことで意見や疑問を伝える身近な場の一つです。質問が上手かどうかより、「聞いてもいいんだ」と感じられることを大切にしましょう。
本人の質問は、どう引き出す?
質問を聞き出すのは、受診の前日の夜より、数日前の落ち着いた時間がおすすめです。車や電車での移動中、食事のあとなど、向かい合わずに話せる場面のほうが話しやすい子もいます。
厚生労働省は、子どもの話を聞くときは、途中で親の意見をはさんだり否定したりせず、聞き役に徹すること、「なぜ」より「どんなふうに」と聞くことを勧めています。「なんでそんなこと気にするの」ではなく、「背のことで、どんなことが気になってる?」と聞いてみましょう。出てきた質問には「いい質問だね、先生に聞いてみよう」と返し、親がその場で答えを出さないようにします。
すぐに質問が出てこなくてもかまいません。「思いついたら教えてね」と伝えておけば、あとから話してくれることもあります。
出典 [3]
子どもが気にしやすいのは、どんなこと?
子どもの疑問は、大人が予想するものと違うことがよくあります。次のような質問は、本人が口にしやすい例です。きっかけとして、「こんなことでも聞いていいんだよ」と見せてあげるのもよい方法です。
- 「今日は注射や採血をするの?痛い?」
- 「ぼく(わたし)の背は、病気なの?」
- 「大人になったら、どのくらいの背になる?」
- 「牛乳を飲んだり、早く寝たりしたら伸びる?」
- 「部活やスポーツは、ふつうにしていい?」
- 「友だちに背のことを言われたら、どうすればいい?」
- 「次は、いつ病院に来るの?」
質問メモは、年齢に合わせてどう作る?
メモの形は、年齢に合わせて変えましょう。質問は多すぎると時間内に聞ききれないため、本人が「いちばん聞きたいもの」を2〜3個選んで、上に書いておきます。
- 幼児:本人の言葉を保護者が書き取り、「これは〇〇ちゃんが聞きたいことです」と医師に渡す。絵を描いてもらってもよい
- 小学生:カードや小さな紙に、本人が自分の字で書く。読み上げるのが恥ずかしければ、医師に手渡すだけでもよい
- 中学生・高校生:スマートフォンのメモなど、本人が自分で管理できる形にする。保護者が中身を見るかどうかも本人に任せる
診察室で、親は何をする?
診察室での保護者の役割は、本人の代わりに話すことではなく、本人が話せるように支えることです。国立成育医療研究センターのチャイルドライフサービス室は、思春期の子どもについて、医師や看護師に直接質問できるよう支え、励ますこと、プライバシーを大切にすることを挙げています。小学生くらいの子には、疑問や不安に「一緒に確認してみよう」と応じることを勧めています。
- 医師が本人に質問したときは、先に答えず、本人が話し終えるまで待つ
- 本人が言葉に詰まったら、「メモに書いてきたよね」と思い出すきっかけだけを出す
- 本人の話に、日付や記録などの事実を補う
- 体の診察があるときは、本人が一緒にいてほしいか、外で待っていてほしいかを事前に聞いておく
- きょうだいや友だちと比べる言い方は、診察室でもしない
中高生は、本人だけで話す時間をつくったほうがよい?
日本小児科学会の成人移行支援の提言(2023年)は、慢性の病気がある子について、医療者が、おおむね12歳くらいから本人だけで診療する場面を設けることを求めています。そして、自分のニーズを理解すること、使える支援を知ること、ニーズを人に伝えることを、自分のために主張する力(セルフアドボカシー)の要素として挙げています。
身長の相談でも、思春期の体の変化や、親の前では言いにくい気持ちがあるかもしれません。本人が望む場合は、診察の一部を本人だけで話せるか、医師に頼んでみましょう。中高生と治療を決める場面の話し合い方は「中高生の子と治療を決めるには」のコラムで説明しています。
答えが本人の期待と違ったときは?
「大人になったら何cmになる?」のような質問には、医師も「はっきりとは分からない」と答えることがあります。予測には幅があり、約束できるものではないからです。本人ががっかりした様子なら、家に帰ってから「どう思った?」と聞き、気持ちを受け止めましょう。
子ども憲章は、子どもの希望どおりにならないときは、その理由を分かりやすく説明し、納得できないときはさらに意見を伝える機会があるべきだとしています。本人が疑問を残しているようなら、次の受診で聞くことをメモに足しておきましょう。気持ちへの声かけは「背が低いことを気にする子どもへの声かけは?」のコラムを参考にしてください。
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受診のあとは、どう振り返る?
受診が終わったら、その日のうちか、翌日くらいまでに、本人と短く振り返る時間をとりましょう。「聞きたかったことは聞けた?」「先生の話で、分からなかったところはあった?」と尋ね、本人の答えを否定せずに聞きます。
答えてもらえなかったことや、新しく出てきた疑問は、次の受診用のメモに書き足しておきます。自分で質問できたときは、「自分で聞けたね」と、質問できたこと自体を認める言葉をかけましょう。結果がどうであっても、自分の体のことを自分で確かめようとした経験は、次の受診や、将来自分で医療を受けるときの支えになります。
オンラインの相談でも、本人は質問できる?
ノビケアの医師による無料相談(ビデオ通話)では、1回目は保護者の方だけでもかまいません。お薬の処方を検討する2回目には、お子さまにも参加していただきます。お子さまが参加するときは、聞きたいことを手元のメモに書いておくと、画面越しでも落ち着いて話しやすくなります。予約は公式LINEから受け付けています。
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子ども本人の質問についてよくある質問
Q. 子どもが「聞きたいことはない」と言います。
A. 無理に作らなくてかまいません。診察のあとに「何か気になったことはある?」と聞くと、そこで疑問が出てくることもあります。
Q. 子どもの質問が、医師にとって失礼にならないか心配です。
A. 子どもの素直な質問は、医師にとっても本人の気持ちを知る手がかりになります。言い方が気になるときは、メモを手渡す形にするとよいでしょう。
Q. 子どもの前で、親が聞きたいことを聞いてもよいですか?
A. 本人の前で聞きにくい内容は、診察の途中で本人に待合室で待ってもらえるか、医師に相談してみましょう。親の質問の準備は「低身長の初診で医師に聞いておきたい質問リスト」のコラムでまとめています。
まとめ
子ども本人の質問は、数日前の落ち着いた時間に、評価せずに聞き出し、年齢に合ったメモにしておきましょう。診察室では、保護者は先に答えず、本人が話せるように支える役に回ります。中高生では、本人だけで話す時間を医師に頼むのも一つの方法です。
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