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成長ホルモン治療読む時間 約10分

成長ホルモン注射は毎日型と週1回型どちらを選ぶ?違いと続けやすさの比べ方

公開日:2026年10月27日 更新日:2026年10月27日

毎日型と週1回型のどちらにするかは、まず診断された病気でその製剤が承認されているかで候補が決まり、そのうえで家族の生活と子どもの気持ちに合うほうを医師と選びます。週1回型は注射の回数が減る一方で、1回ごとの痛み、打ち忘れたときの決まり、長く使ったデータの量が毎日型と違います。週1回型の2つの製剤どうしにも、成分の作りや承認の範囲に違いがあります。

毎日型と週1回型は、どこが違うのですか?

毎日型は、体の中で作られる成長ホルモンと同じ形の成分(ソマトロピン)の製剤です。1週間分の量を6〜7回に分けて、皮下に注射します。週1回型は、成長ホルモンに手を加えて体の中に長くとどまるようにした別の成分の製剤で、毎週同じ曜日に1回注射します。

週1回型は、毎日型の1週間分をまとめて打つものではありません。成分の作りが違うため、量も製剤ごとに決められています。成長ホルモン分泌不全性低身長症では、毎日型のソマトロピンBS(ソマトロピンのバイオ後続品)は1週間に体重1kgあたり0.175mgを6〜7回に分けます。週1回型は、ソマプシタンが体重1kgあたり0.16mg、ソムアトロゴンが0.66mgを週1回です。mgの数字を並べても、どちらが多いかは比べられません。

比べるときは、打つ回数のほかに次の点を並べると違いが見えやすくなります。製剤ごとの一覧は「成長ホルモン製剤の種類は?」のコラムで説明しています。

出典 [1] [2] [3]

選べる製剤は、何で決まるのですか?

最初に決まるのは、診断された病気でその製剤が承認されているかどうかです。子どもの低身長で承認されているのは、ソマプシタンが成長ホルモン分泌不全性低身長症、SGA性低身長症、ヌーナン症候群です。ソムアトロゴンは成長ホルモン分泌不全性低身長症です。どれも骨端線(骨の端にある、骨が伸びる部分)が閉じていないことが条件です。

ターナー症候群、慢性腎不全、プラダー・ウィリ症候群による低身長は、週1回型の承認の範囲に入っていません。毎日型のソマトロピンBSの添付文書には、これらの病気も載っています。病気によっては、今のところ毎日型しか選べません。

原因となる病気が見つからない低身長(特発性低身長)は、毎日型・週1回型のどちらも承認の範囲に入っていません。どちらの型を選んでも、同じ適応外使用です。

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続けやすさは、どう比べればよいですか?

成長ホルモン治療は年単位で続く治療で、続けやすさは効果にも関わります。ニュージーランドで治療中の子ども177人の研究(2011年)では、打ち忘れが多い子ほど伸びが小さい傾向がありました。

毎日の注射の負担は、家庭によって感じ方が違います。フランスで毎日型の治療を受けていた子ども275人の研究(2023年)では、生活への影響が大きい場面として、外泊と旅行が挙げられていました。イタリアの70人の研究(2025年)では、治療にストレスを感じていた子が41.4%、針がこわいと答えた子が25.7%いました。

小児内分泌の専門医による国際的な合意声明(2025年)は、週1回型の利点が大きい例を挙げています。注射への不安が強い子、打ち忘れが多くなりやすい子、旅行や移動の多い家庭などです。回数が減ることから、週1回型を好む子どもや家族が多いことも報告されています。

一方、週1回型は打ち忘れの決まりが違います。予定日から3日を過ぎると、その回は打たずに次の曜日を待つため、1回の打ち忘れが1週間分の休みになります。曜日を家族全員が覚えていられるか、だれが打つか、毎晩の時間を確保できるかを、実際の1週間の予定に当てはめて考えてみましょう。

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痛みや、打ったところの反応は違いますか?

注射の回数は減っても、1回ごとの反応は製剤によって違います。ソムアトロゴンの国内の臨床試験では、最初の12か月に注射したところが痛んだ子は、ソムアトロゴンで72.7%(22人中16人)でした。比べた毎日型のソマトロピンでは13.6%(22人中3人)です。海外の臨床試験でも、ソムアトロゴンで39.4%、毎日型のソマトロピンで25.2%と、ソムアトロゴンのほうが多く報告されています。

ソマプシタンの国際共同試験(成長ホルモン分泌不全性低身長症の子ども200人)では、安全性の傾向は比べた毎日型のソマトロピンと同様でした。成長ホルモン研究学会の合意声明(2026年)は、副作用では注射したところの反応が多く、その出方は製剤によって違うとしています。

トルコから報告された3人の例(2025年)では、ソムアトロゴンを二の腕の同じ場所にくり返し注射していた子に、皮下の脂肪がへこむ変化が出ました。注射の場所を替えると、3か月以内に元に戻っています。どちらの型でも、注射する場所は順番に替えましょう。

1回の痛みが強くても回数が少ないほうが楽と感じる子もいれば、細い針で毎日打つほうが気にならない子もいます。どちらがつらいかは子どもによって違うため、本人の感じ方を聞きながら選びましょう。

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週1回型のほうが、よく伸びますか?

承認のもとになった臨床試験では、週1回型は毎日型と同じくらいの伸びが確かめられています。ソマプシタンの国際共同試験では、52週の1年あたりの伸びは、ソマプシタンで平均11.2cm、比べた毎日型のソマトロピンで平均11.8cmでした。ソマプシタンが劣らないことが確かめられています。

ソムアトロゴンの海外の臨床試験では、12か月の1年あたりの伸びは、ソムアトロゴンで10.10cm、比べた毎日型のソマトロピンで9.78cmでした。ソムアトロゴンが劣らないことが確かめられています。国内の試験(各22人)では、ソムアトロゴンで9.65cm、毎日型のソマトロピンで7.87cmでした。

どれも成長ホルモン分泌不全性低身長症の子どもの試験の平均です。伸び方の違いより、続けられるかどうかのほうが結果を左右しやすいと考えて選びましょう。伸びの見方は「成長ホルモン治療の効果はいつから分かる?」のコラムで説明しています。

出典 [2] [3] [5]

週1回型のソマプシタンとソムアトロゴンは、何が違うのですか?

どちらも週1回型ですが、成分の作りが違います。ソマプシタンは、成長ホルモンの形を一部変えて、血液中に多いたんぱく質(アルブミン)とくっつくようにしたものです。くっつくことで体から出ていくのが遅くなり、効き目が続きます。ソムアトロゴンは、成長ホルモンに別のホルモン(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)の一部をつなげて、体の中に長く残るようにしたものです。

添付文書から、主な違いを並べると次のとおりです。打ち忘れたときの決まりは、2つの製剤で同じです。

どちらを使うかは、病気と承認の範囲、注入器の扱いやすさ、保管のしやすさなどから医師が判断します。家庭の生活で困りそうな点を先に伝えておくと、相談が進みやすくなります。

出典 [2] [3]

長く使ったときのデータは、どのくらいありますか?

毎日型のソマトロピン製剤は長く使われてきた薬です。欧州8か国で子どものころに治療を受けた23,984人を、大人になるまで追った調査(SAGhE)のような長い期間のデータがあります。

週1回型は新しい製剤です。成長ホルモン研究学会の合意声明(2026年)によると、週1回型のデータは最長7年、8,000人を超える規模です。毎日型より期間が短く、人数も少なくなっています。2025年の合意声明も、子どもの週1回型のデータは主に臨床試験のものとしています。

検査の読み方も違います。週1回型では、1週間の中で血液中のIGF-1(成長ホルモンの働きの目安になる物質)が上がったり下がったりします。採血が注射から何日目かで、値の意味が変わります。検査の日には、最後に打った日を伝えられるようにしておきましょう。

出典 [11] [9] [8]

ノビケアでは、どちらの型を使っていますか?

ノビケアの成長ホルモン治療では、国内で承認された毎日型のソマトロピンBS(ソマトロピンのバイオ後続品)を使い、ご自宅で毎日1回注射します。

毎日の注射を続けられるか心配なときは、治療を始める前に医師と一緒に考えておきましょう。打つ時間、担当する人、旅行や行事の日の過ごし方を決めておくと、続けやすくなります。

どちらの型でも、頭痛が続く、吐く、見えにくい、足を引きずる、股や膝が痛いといった様子があるときは、次の診察を待たずに早めに医療機関へ相談してください。

出典 [12] [1]

毎日型と週1回型についてよくある質問

Q. 毎日型から週1回型に変えることはできますか?

A. 今の病気で週1回型が承認されていれば、切り替えることがあります。量や最初に打つ日の決め方は「毎日型から週1回型の成長ホルモン製剤に切り替えるときに確認すること」のコラムで説明しています。

Q. 週1回型のほうが、副作用は少ないですか?

A. 少ないとは言えません。国内の試験では、注射したところの痛みは週1回型のソムアトロゴンで多く報告されていました。血糖や甲状腺などを定期的に調べる点は、どちらの型も同じです。

Q. 旅行や外泊が多い家庭には、週1回型が向いていますか?

A. 2025年の合意声明は、旅行や移動の多い家庭では週1回型の利点が大きいとしています。毎日型でも、保管のしかたや打つ時間を工夫して旅行に対応している家庭は多くあります。

Q. 週1回型でも、家で打てますか?

A. どちらの型も、家族や本人が自宅で皮下に注射する製剤です。注入器の使い方は製剤ごとに違うため、始めるときに手順を確かめます。

出典 [3] [2] [8]

まとめ

毎日型と週1回型は、まず病気ごとの承認の範囲で候補が決まります。そのうえで打つ回数、打ち忘れの決まり、痛み、保管、データの長さを比べて、家庭に合うほうを医師と選びます。毎日の注射を続けられるか心配なときは、ノビケアの医師による無料相談(予約は公式LINE)で、生活に合わせた続け方を一緒に考えられます。

出典 [13]

ノビケアの成長ホルモン治療について(自由診療)

ノビケアの成長ホルモン治療は自由診療で、健康保険や医療費助成は使えません。原因となる病気が見つからない低身長への使用は、国内で承認された効能・効果に含まれていない適応外使用です。重い副作用が起きた場合でも、国の医薬品副作用被害救済制度は原則として利用できません。

費用(税込)は、医師による無料相談が0円、医師が必要と判断した場合の郵送検査(指先の血液と尿)が20,000円(送料込み)です。お薬は1本あたり、治療を始める月が40,000円、2か月目以降が60,000円、6か月分一括プランでは50,000円です(注射器・注射針と冷蔵便の送料を含みます)。1か月に使う本数は体重によって変わり、2〜5本が目安です。

注射はご自宅で毎日1回行い、治療は年単位になることが多く、続けるかどうかを定期的に判断します。主な副作用は、注射したところの痛み・赤み・腫れ、関節の痛み、むくみ、頭痛などで、まれに頭の中の圧が高くなる、股関節の骨がずれる、側弯が進む、血糖値が上がる、甲状腺の働きが変わる、といったことがあります。詳しくは「成長ホルモン治療について」のページをご覧ください。ご質問はお問い合わせページから受け付けています。

出典 [12] [13]

お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。

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この記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。

参考にした資料

  1. PMDA「ソマトロピンBS皮下注「サンド」シュアパル 添付文書」(2026年8月改訂 第3版)
  2. PMDA「ソグルーヤ皮下注 添付文書」(2026年6月改訂 第4版)
  3. PMDA「エヌジェンラ皮下注ペン 添付文書」(2026年7月改訂 第3版)
  4. 日本小児内分泌学会「成長ホルモンとは」
  5. PLoS One「Non-compliance with growth hormone treatment in children is common and impairs linear growth」(ニュージーランドで成長ホルモン治療を受けていた子ども177人の全国調査、2011年、PubMed)
  6. Endocrine Connections「Treatment burden, adherence, and quality of life in children with daily GH treatment in France」(Coutant R ほか、2023年、毎日型の治療を受けていたフランスの子ども275人、PMC)
  7. Frontiers in Endocrinology「Discomfort towards peers causes therapy-related stress in children and adolescents on daily rhGH therapy」(Corica D ほか、2025年、イタリアで毎日型の治療を受けていた70人、PMC)
  8. Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism「Long-Acting Growth Hormone Therapy in Pediatric Growth Hormone Deficiency: A Consensus Statement」(Maniatis A ほか、2025年、10か国11人の小児内分泌専門医による合意声明、PMC)
  9. European Journal of Endocrinology「Long-acting growth hormone: an updated Growth Hormone Research Society consensus statement」(Schilbach K ほか、2026年、PubMed)
  10. Journal of Clinical Research in Pediatric Endocrinology「Reversible Injection-Site Lipoatrophy Induced by Long-Acting Growth Hormone (Somatrogon) in Pediatric Growth Hormone Deficiency: A Case Series」(Şen Küçük K ほか、2025年、トルコの3人、PubMed)
  11. Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism「Cancer Risks in Patients Treated With Growth Hormone in Childhood: The SAGhE European Cohort Study」(欧州8か国、子どものころに成長ホルモン治療を受けた23,984人、2017年、PMC)
  12. ノビケア「成長ホルモン治療について」(費用・副作用・適応外使用)
  13. ノビケア「お問い合わせ」