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祖父母や親せきの家に預けるとき、注射はだれが打つ?頼む前に伝えることと練習のしかた

公開日:2026年10月5日 更新日:2026年10月5日

祖父母や親せきの家に子どもを預けるときの注射は、保護者が打てる時間に合わせる、本人が自分で打つのを大人が見守る、預け先の家族に打ってもらう、そのあいだは休む、のどれかになります。どれを選ぶかは、預ける日数や本人の年齢によって違うので、前もって主治医に相談しましょう。だれかに頼む場合は、量や場所、保管のしかたをメモにまとめて渡し、保護者がそばにいるうちに練習しておくと安心です。

預けるときの注射には、どんな選び方がある?

日本内分泌学会などがまとめた診療ガイドライン(2023年版)の手引きでは、毎日の注射は、毎日忘れずに打てる時間に行うこととし、一般には寝る前に打つことが多いとしています。預ける日も、まずは「だれが、何時に、どこで打つか」を決めることから始めます。

出典 [1]

祖父母や親せきに打ってもらってもよい?

同じ手引きでは、医療機関が患者本人か親に皮下注射のしかたを教え、家で注射するとしています。祖父母など、ふだん打っていない家族に頼みたいときは、自分たちで決めずに、前もって主治医に相談しましょう。

添付文書には、感染症の原因になるおそれがあるため、1本のお薬を複数の患者に使わないことが書かれています。打つ人が変わっても、使うのはその子専用のお薬と注入器です。同じ家に、ほかに注射の治療をしている人がいる場合は、取り違えないよう置き場所を分けてもらいましょう。

数日の預かりであれば、休むという選び方もあります。手引きでは、2〜3日の旅行などで短く休むことが大人の身長に与える影響はほとんどないと考えられるとしています。ただし、続けたほうがよい子もいるため、休むかどうかも主治医が判断します。

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頼む前に、何を伝える?

口で説明するだけでは、いざというときに思い出しにくいものです。次のことを1枚のメモにまとめ、お薬の説明書の写しと一緒に、冷蔵庫の近くなど見やすい場所に置いてもらいましょう。

出典 [3]

練習は、どんな順番で進める?

はじめて打つ人がいきなり一人で打つのは、打つ人にも子どもにも負担です。保護者がいるうちに、次のような順番で少しずつ慣れてもらいましょう。

患者向けの説明書では、針のキャップを外したあとは針先に何も触れないよう扱い、使ったあとはキャップをはめ直そうとしないよう注意しています。針を刺してしまう事故を防ぐため、この点はとくにていねいに伝えます。不安が残るときは、本人が打つのを見守ってもらうだけでも助けになります。

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お薬は、どう運び、どう保管してもらう?

成長ホルモン製剤は、凍らせないようにして2〜8℃で保管し、凍ったものや高温の場所に置かれたものは使わないこととされています。運ぶときは保冷バッグを使い、お薬が保冷剤に直接ふれないよう包みましょう。着いたら、すぐに冷蔵庫に入れてもらいます。

患者向けの説明書には、使ったあとの針は容器に入れて、子どもの手の届かないところに置くよう書かれています。預け先に小さな子どもが出入りする場合は、針の容器とお薬の置き場所をとくに気をつけてもらいましょう。使い終わった針の容器は持ち帰り、ふだんどおり処理します。

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子どもには、どう伝える?

国立成育医療研究センターのチャイルドライフサービス室は、注射があることを子どもに前もって伝え、だましたり脅したりしないよう勧めています。打つ人がいつもと違うことも、「今度の週末は、おばあちゃんが打ってくれるよ」と、前もって話しておきましょう。

だれに打ってほしいか、本人の希望を聞いておくのもよい方法です。打ち終わったら、打った人からも「じっとしていられたね」と、できたことを認める声をかけてもらうと、子どもも打つ人も安心しやすくなります。

出典 [5]

祖父母が不安そうにしているときは?

頼まれた側も「失敗したらどうしよう」と緊張するものです。1型糖尿病の子どもについての診療ガイドライン(日本糖尿病学会・日本小児内分泌学会、2024年)では、家族が協力して管理し、だれが何を受けもつかについて合意ができていることが、治療を続けやすくすることと関係していると紹介されています。

無理に頼まず、打つのは本人で見守りだけをお願いする、保護者がビデオ通話でつないで手順を一緒に確かめる、といった形でもかまいません。家族のなかでの分担のしかたは「毎日の注射を続ける家族の負担を軽くするには」のコラムで紹介しています。

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預けているあいだに、体調をくずしたら?

診療ガイドラインの手引きでは、かぜなどで熱があるときは、本人の負担を考えて注射を休ませてもよいとしています。ただ、休むかどうかの判断を預け先の家族に任せるのは負担が大きいため、「熱や吐き気があるときは、打つ前に保護者に電話する」と決めておきましょう。

強い頭痛、何度も吐く、けいれんなどがあるときは、すぐに119番に連絡してもらいます。救急隊や受診先に、成長ホルモンの治療中であることと、最後に注射した日時を伝えられるよう、引き継ぎメモに書いておくと安心です。

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長期休みなど、長く預けるときは?

夏休みなどで長く預ける場合は、お薬と針が足りるか、受診日と重ならないかを先に確かめましょう。足りなくなりそうなときの考え方は「次の受診までにお薬が足りなくなりそう」のコラムで説明しています。

預けているあいだも、打った日時と場所、打てなかった日、注射したところの様子を記録してもらうと、迎えに行ったあとの診察で主治医に伝えやすくなります。患者向けの説明書には、ほかの医師にかかるときはこの薬を使っていることを伝えるよう書かれています。預け先の近くで受診することになったときも、治療中であることを伝えてもらいましょう。

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ノビケアで治療を受けている場合は?

ノビケアで治療を受けている方も、祖父母などに注射を頼みたいときや、預けているあいだ注射を休むか迷うときは、前もってご相談ください。治療を始めるかどうか迷っている段階では、医師による無料相談(ビデオ通話)をご利用いただけます。1回目は保護者の方だけでもかまいません。お薬の処方を検討する2回目には、お子さまにも参加していただきます。予約は公式LINEから受け付けています。

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祖父母や親せきに注射を頼むときによくある質問

Q. 1泊だけ預けるときも、だれかに頼む必要がありますか?

A. 迎えに行ったあとに打つ、休むなど、ほかの方法がとれる場合もあります。どれがよいかは主治医に相談してください。

Q. 祖父母が打つ時間を、家と少し変えてもよいですか?

A. 時間を変える場合の考え方は「成長ホルモン注射の時間を変えたいとき」のコラムで説明しています。変える前に主治医に確認しましょう。

Q. 祖父母が受診に連れていくこともあります。

A. 受診のときの引き継ぎは「ふだん付き添う親が行けないとき」のコラムで紹介しています。

まとめ

預けるときの注射は、保護者が打つ、本人が打つのを見守ってもらう、預け先の家族に打ってもらう、休む、の中から主治医と相談して選びましょう。頼む場合は、量・場所・保管・連絡先をメモにまとめ、保護者がいるうちに段階をふんで練習しておくと安心です。

出典 [1] [3]

お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。

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この記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。

参考にした資料

  1. 間脳下垂体機能障害と先天性腎性尿崩症および関連疾患の診療ガイドライン作成委員会(厚生労働科学研究班・日本内分泌学会)「間脳下垂体機能障害と先天性腎性尿崩症および関連疾患の診療ガイドライン2023年版」(日本内分泌学会雑誌 Vol.99 Suppl.、2023年7月、J-STAGE、PDF)
  2. PMDA「ソマトロピンBS皮下注「サンド」シュアパル 添付文書」(2026年8月改訂 第3版)
  3. PMDA「患者向医薬品ガイド ソマトロピンBS皮下注「サンド」シュアパル」
  4. 環境省「在宅医療廃棄物の処理に関する取組推進のための手引き」(平成20年3月、PDF)
  5. 国立成育医療研究センター チャイルドライフサービス室「お子さんが注射を受けることになったとき」
  6. 日本糖尿病学会掲載「小児・思春期糖尿病コンセンサス・ガイドライン2024」Ⅴ.患児・家族の支援(社会・日常生活、年齢時期別の支援、PDF)
  7. ノビケア「成長ホルモン治療について」(費用・副作用・適応外使用)
  8. ノビケア「お問い合わせ」