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自費の成長ホルモン治療、医療費控除を使うと実際の負担は?控除の計算のしかた

公開日:2026年10月5日 更新日:2026年10月5日

医療費控除で軽くなるのは、払った医療費そのものではなく、税金です。軽くなる額の目安は「医療費控除の額×所得税の税率(復興特別所得税を含む)」と「医療費控除の額×住民税の税率(10%)」の合計で、所得税の税率は所得に応じて5%から45%までです。たとえば1年に1,400,000円を払い、所得税の税率が10%の場合、軽くなる税金は合わせて約26万円(目安)です。ただし、原因の見つからない低身長への自費の成長ホルモン治療が控除の対象になるかは、国税庁の資料に直接の記載が見当たらないため、申告の前に税務署に確かめてください。

医療費控除は、払ったお金が戻る制度?

医療費控除は、所得から一定の額を差し引く「所得控除」の一つです。国税庁によると、自分や、生計を一にする家族のために、その年の1月1日から12月31日までに実際に払った医療費が一定額を超えたとき、超えた部分を所得から差し引けます。

所得が小さく計算されると、その分だけ所得税と住民税が軽くなります。つまり、払った医療費がそのまま戻るのではなく、戻ってくる(または軽くなる)のは税金の一部です。「医療費控除を使えば治療費の多くが戻る」と考えていると、実際の負担との差が大きくなるので注意しましょう。

出典 [1]

控除の額は、どう計算する?

医療費控除の額は、下の表の順に計算します。最高は200万円です。差し引く「10万円」は、総所得金額等が200万円未満の人では、総所得金額等の5%になります。生命保険の給付金や、健康保険の高額療養費など、補てんされる金額は先に差し引きます。

手順計算すること
1その年に、家族の分も含めて実際に払った医療費を合計する
2保険金や高額療養費など、補てんされる金額を差し引く
310万円(総所得金額等が200万円未満の人は、その5%)を差し引く
4残った額が医療費控除の額(最高200万円)

出典 [1]

軽くなる税金は、どう計算する?

所得税の税率は、課税される所得金額に応じて5%、10%、20%、23%、33%、40%、45%の7段階です。2037年分(令和19年分)までは、所得税に加えて、その2.1%の復興特別所得税もあわせて納めます。住民税の所得割の税率は、標準で10%(道府県民税4%、市町村民税6%)で、前の年の所得で計算されます。

住民税にも、所得控除として医療費控除があります。そこで、軽くなる税金の目安は次の式で考えられます。自分の所得税の税率は、前の年の源泉徴収票や確定申告書の「課税される所得金額」を、国税庁の税率の表に当てはめると分かります。住民税の医療費控除は、所得税と同じ考え方で計算されるのが一般的です。

出典 [2] [3] [4]

ノビケアの値段で計算すると、どうなる?

ここでは、自費の治療の費用が仮に医療費控除の対象と認められた場合の計算例を示します。対象になるかどうかは、次の見出しで説明するとおり税務署の判断です。

例として、体重21kgまで(1か月2本)で治療1年目を通常プランで続けた場合、ノビケアの値段では2本×(40,000円+60,000円×11)で1,400,000円(目安)です。ほかの医療費や補てんがないとすると、医療費控除の額は1,400,000円−10万円で1,300,000円です。この額に税率を掛けた目安を表にしました。計算上の目安で、実際の税額は端数の処理や、ほかの控除によって変わります。

所得税の税率所得税で軽くなる額(目安)住民税で軽くなる額(目安)実際の負担(目安)
5%約66,365円(1,300,000円×5%×1.021)130,000円(1,300,000円×10%)約1,203,635円
10%約132,730円(1,300,000円×10%×1.021)130,000円約1,137,270円
20%約265,460円(1,300,000円×20%×1.021)130,000円約1,004,540円

出典 [5] [1] [2] [3]

本数が多いと、控除の上限に届くことがある?

医療費控除には最高200万円の上限があります。たとえば体重57kgまで(1か月5本)で1年目を通常プランで続けると、5本×700,000円で3,500,000円(目安)です。10万円を差し引くと3,400,000円になりますが、控除の額は上限の200万円までです。

この場合、所得税の税率が20%なら、所得税で軽くなる額は200万円×20%×1.021で408,400円、住民税は200万円×10%で200,000円が目安です。払った額が大きくなるほど、軽くなる割合は小さくなります。6か月分一括プランは払った年の医療費になるため、年をまたぐ支払いでは、どの年に入るかで控除の額が変わることもあります。

出典 [1] [2] [3] [5]

自費の成長ホルモン治療は、控除の対象になる?

国税庁は、医療費控除の対象を、医師による診療や治療の対価、治療に必要な医薬品の購入の対価などで、一般的に支出される水準を著しく超えない部分としています。一方で、原因となる病気が見つからない低身長への自費の成長ホルモン治療が対象になるかを、直接示した資料は見当たりません。

この治療は、国内で承認された使い方とは違う適応外使用で、学会が勧めている治療ではないことにも注意が必要です。対象になるかは個別に判断されるため、申告の前に所轄の税務署に相談しましょう。医療機関の説明だけで、対象になると決めることはできません。控除を見込んで治療を決めるのではなく、控除がない場合の負担で家計の計画を立てておくと安心です。

出典 [6] [7]

申告の前に、そろえておくものは?

申告には、医療費控除の明細書を作り、確定申告書に付けて出します。領収書は、申告期限から5年間、提示や提出を求められることがあるので保管します。申告し忘れた年の分も、翌年1月1日から5年間は還付申告ができます。くわしい準備は「成長ホルモン治療は医療費控除の対象になる?」のコラムで説明しています。

出典 [1] [8]

医療費控除と実際の負担についてよくある質問

Q. 所得税の税率が分かりません。

A. 源泉徴収票などから「課税される所得金額」を確かめ、国税庁の税率の表に当てはめます。給与の金額そのものではなく、控除を差し引いたあとの金額で決まる点に注意しましょう。

Q. 共働きの場合、どちらが申告すると有利ですか?

A. 医療費控除は、実際に医療費を払った人が申告します。税率は人によって違うため、どちらが払ったかを記録しておき、迷うときは税務署に相談してください。

Q. 住民税は、いつ軽くなりますか?

A. 住民税は前の年の所得で計算されるため、控除が反映されるのは翌年度の住民税です。

出典 [2] [9] [3]

まとめ

医療費控除で軽くなるのは税金で、目安は「控除の額×所得税の税率×1.021」と「控除の額×10%」の合計です。控除には最高200万円の上限があり、自費の成長ホルモン治療が対象になるかは税務署の判断なので、控除がない場合の負担で計画を立て、申告の前に確かめましょう。料金の一覧は「成長ホルモン治療の値段は?」のコラムに載せています。

費用を考える前に、保険診療や医療費助成の対象になる病気がないかを確かめることも大切です。医師による無料相談(ビデオ通話、0円)の1回目は、保護者の方だけでもかまいません。お薬の処方を検討する2回目には、お子さまにも参加していただきます。

出典 [5] [10] [7]

お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。

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この記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。

参考にした資料

  1. 国税庁 タックスアンサー「No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)」
  2. 国税庁 タックスアンサー「No.2260 所得税の税率」(令和8年4月1日現在法令等)
  3. 総務省「地方税制度|個人住民税」(所得割の税率10%:道府県民税4%、市町村民税6%)
  4. 東京都主税局「個人住民税|暮らしと税金」(個人住民税の所得控除と医療費控除)
  5. ノビケア「成長ホルモン治療について」(費用・副作用・適応外使用)
  6. 国税庁 タックスアンサー「No.1122 医療費控除の対象となる医療費」(令和8年4月1日現在法令等)
  7. 日本小児内分泌学会「成長ホルモンとは」
  8. 国税庁 タックスアンサー「No.2030 還付申告」
  9. 国税庁 質疑応答事例「共働き夫婦の夫が妻の医療費を負担した場合」
  10. ノビケア「お問い合わせ」