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中学1年生の男子の身長:平均と「低い」の目安、相談したほうがよい場合
公開日:2026年10月4日 更新日:2026年10月4日
文部科学省の令和7年度学校保健統計では、中学1年生にあたる12歳の男子の平均身長は153.8cm、標準偏差は8.06cmです。この標準偏差は、この調査の5〜17歳の男子で最も大きく、思春期の伸びのさなかの子と、まだ始まっていない子が同じ学年にいることを表しています。今の高さだけでなく、声変わりなどの体の変化と1年ごとの伸びをあわせて見ましょう。
中学1年生の男子の平均身長は?
文部科学省の学校保健統計調査は、全国の学校の健康診断の結果から一部の子どもを選んでまとめた調査です。最新の令和7年度は、令和7年4月1日から6月30日の健康診断の結果をもとにしています。年齢は4月1日時点の満年齢で、中学1年生は12歳にあたります。
下の表のとおり、男子の平均は小学6年生から中学1年生で7.7cm、中学1年生から2年生で7.3cmと、学年ごとの差が大きい時期が続きます。中学1年生では、女子の平均(152.4cm)を男子が1.4cm上回り、小学5・6年生で女子が高かった関係が逆転します。
標準偏差8.06cmは、同じ12歳の男子でも身長の幅がとても広いことを意味します。思春期の時期の違いがそのまま身長の差に出やすい学年なので、平均との差だけで判断しないことが大切です。
| 学年(4月1日時点の年齢) | 男子の平均身長 | 標準偏差 |
|---|---|---|
| 小学6年生(11歳) | 146.1cm | 7.37cm |
| 中学1年生(12歳) | 153.8cm | 8.06cm |
| 中学2年生(13歳) | 161.1cm | 7.46cm |
「低い」の目安(−2SD)は何cm?
低身長は一般に、同じ性別・同じ年齢の平均より2SD以上低い身長が目安です。日本小児内分泌学会は、成長曲線には肥満の増加などの影響を含まない2000年のデータでつくったものを使うとしています。この基準による小児慢性特定疾病情報センターの表では、男子の−2.0SDの値は12歳0か月で133.9cm、13歳0か月で140.7cmです。
12歳から13歳の1年で基準の値は6.8cm上がり、小学生のころより月ごとの上がり方が大きくなっています。4〜6月の健康診断では、3月生まれの子は12歳になったばかり、4月生まれの子はすでに13歳です。基準と比べるときは、測った日の年齢を「何歳何か月」まで合わせましょう。
学校保健統計の平均は令和7年度、−2SDの基準は2000年のデータで、もとにした年も年齢の区切り方も違います。二つの数字の差を2SDと読むことはできないので、成長曲線に点を打って位置を確かめましょう。くわしくは「低身長の基準は?」のコラムで説明しています。
中学1年生の男子は、思春期のどのあたり?
日本小児内分泌学会によると、男子の思春期の変化は12歳ごろから出てきます。精巣が大きくなることから始まり、陰毛、ひげ・声変わりの順に進みます。あいち小児保健医療総合センターは、声変わりは13歳ごろと説明しています。
伸びがいちばん速くなる年齢は、2001年に生まれた全国の子ども約1万3千人を追いかけた調査(Pediatric Research誌、2023年)で、男子の平均は12歳台後半、ばらつきは約0.9歳でした。1992年に報告された日本の研究では平均13.05歳で、平均的な時期にピークを迎えた子のピークの伸びは、1年に平均9.9cmでした。中学1年生は、平均的にはピークの前後にあたる学年です。
日本小児内分泌学会は、声変わりが始まると、その後の身長の伸びはわずかになるとしています。声変わりのあとの伸びの考え方は「声変わりのあと身長はどのくらい伸びる?」のコラムで説明しています。
中学1年生の1年の伸びは、どう見ればよい?
小児慢性特定疾病情報センターの「成長速度基準表」では、男子の1年の伸びの低いほうの目安(−1.5SDの値)は11歳後半から12歳0か月ごろに7.7cmと高くなり、そこから12歳11か月の5.3cmへと下がっていきます。基準表が、この年齢で思春期の大きな伸びを見込んでいるためです。
思春期がまだ始まっていない子は、小学生のころと同じゆるやかな伸びのままで、この表の値を下回ることがあります。反対に、早めにピークを過ぎた子は伸びが小さくなっていきます。どちらにあたるかは、声変わりなどの変化とあわせないと分からないため、伸びの数字だけで判断せず医師に見てもらいましょう。
あいち小児保健医療総合センターは、男子で14歳になっても二次性徴がまったく見られない場合を思春期遅発の目安としています。中学1年生で変化がないことは珍しくありませんが、背が低く伸びも小さい場合は早めに相談しましょう。くわしくは「思春期遅発症とは?」のコラムで説明しています。
部活や睡眠は、どう考えればよい?
中学生になると、部活動で生活が大きく変わります。文部科学省のガイドラインは、成長期の生徒がバランスのとれた生活を送れるよう、休養日を週2日以上設け、活動は長くとも平日1日2時間程度、休日1日3時間程度、週11時間程度までとする目安を示しています。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、中学・高校生は8〜10時間を参考に睡眠時間を確保するよう勧めています。思春期が始まるころから寝つく時刻が遅くなりやすいことにも触れており、朝練や塾がある日は寝る時刻を意識して決めましょう。
運動や睡眠で身長が伸びると約束できるものはありません。部活の練習量が増えて体重が減ってきた、疲れが抜けない、膝やかかとが痛むといった変化があるときは、身長の記録とあわせて相談しましょう。膝の痛みについては「オスグッドは身長が伸びるサイン?」のコラムで説明しています。
中学の健康診断と、記録の残し方は?
学校保健安全法施行規則では、小学校の健康診断票は進学先の中学校へ送られ、中学校でも毎学年6月30日までに健康診断が行われます。小学校までの記録を手元にそろえておくと、中学で測った値を成長曲線の続きとして読みやすくなります。
学校から成長曲線のお知らせが届いた場合は、診断ではなく医師に確かめてもらうための案内です。日本学校保健会は、曲線が基準の線を横切って上向きや下向きになった場合を注意が必要な変化とし、とくに2本の線を横切る場合はすぐに対応が必要だとしています。
両親の身長から見た大人の身長の目安は、コラムの計算ツール(このページの下にあります)で確かめられます。中学生になると本人が自分で調べることもあるので、結果は幅のある目安だと一緒に確認しておきましょう。
どんなときに、小児科で相談したほうがよい?
次のような場合は、小学校からの記録と母子健康手帳を持って、小児科で相談しましょう。中学生は本人の気持ちも大切なので、なぜ相談するのかを先に本人と話しておくと受診しやすくなります。
強い頭痛や何度も吐く、けいれん、見え方がおかしいといった症状があるときは、身長の相談とは別に、すぐに医療機関を受診し、急ぐときは119番に連絡してください。
記録を見て気になる点があれば、ノビケアの医師による無料相談(ビデオ通話)で、お手元の記録を見ながらご相談いただけます。1回目は保護者の方だけでもかまいません。お薬の処方を検討する2回目には、お子さまにも参加していただきます。
- 成長曲線で、身長が−2SDの線の近くか、それより下にある
- これまで沿っていた線を横切って、下がってきた
- 声変わりなどの変化がまだで、1年の伸びが小さい年が続いている
- 背が低いまま声変わりが始まり、伸びが小さくなってきた
- 部活などで体重が減ってきた、疲れやすさが続いている
- 両親の身長から考える目安より、明らかに低い位置を伸びている
出典 [16]
中学1年生の男子の身長についてよくある質問
Q. 中学1年生で140cm台です。これから伸びますか?
A. 思春期が遅めの子は、中学2・3年生で大きく伸びることがあります。ただ、どのくらい伸びるかは今の身長だけでは分かりません。−2SDの線との位置と、思春期の変化の有無を医師に見てもらいましょう。
Q. 中学生から相談しても間に合いますか?
A. 日本小児内分泌学会は、骨年齢で男子15歳以上になった場合や、二次性徴が進んで1年の伸びが2cm以下になった場合には、成長ホルモン治療にほとんど効果がないとしています。治療を受けるかどうかに関わらず、気になる時点で早めに相談しましょう。考え方は「中学生から成長ホルモン治療は間に合う?」のコラムで説明しています。
Q. 本人が「背の話はしたくない」と言います。
A. 無理に話を進めず、本人が気にしていることを聞くところから始めましょう。中学生の相談先の考え方は「中学生・高校生の身長の悩みは何科に相談する?」のコラムで紹介しています。
出典 [17]
まとめ
令和7年度学校保健統計では、12歳の男子の平均身長は153.8cm、標準偏差は8.06cmで、中学1年生は思春期の時期の違いで身長の差が大きく開く学年です。−2SDの線との位置は測った日の月齢で確かめ、声変わりなどの変化と1年ごとの伸びを記録しましょう。位置が低い、変化がないまま伸びが小さいといったときは、伸びが残っているうちに相談しましょう。
出典 [1]
お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。
公式LINEで無料相談を予約するこの記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。
参考にした資料
- 文部科学省「令和7年度学校保健統計(学校保健統計調査の結果)について公表します」(PDF、令和8年2月13日)
- 政府統計の総合窓口(e-Stat)「学校保健統計調査 令和7年度 全国表 1 年齢別 都市階級別 設置者別 身長・体重の平均値及び標準偏差」
- 日本内分泌学会「成長ホルモン分泌不全性低身長症」
- 日本小児内分泌学会「低身長」
- 小児慢性特定疾病情報センター「標準身長の−2.0SD値」(PDF)
- 日本小児内分泌学会「思春期早発症」
- あいち小児保健医療総合センター「思春期早発症・遅発症「思春期が早い?遅い?治療が必要なの?」」
- Pediatric Research「Association between infant breastfeeding practices and timing of peak height velocity: A nationwide longitudinal survey in Japan」(Higuchi Y ほか、2023年、全国の縦断調査の1万3,074人、PMC)
- Clinical Pediatric Endocrinology「Longitudinal Standards for Height and Height Velocity for Japanese Children from Birth to Maturity」(Suwa S ほか、1992年、6〜17歳の男子439人・女子483人の記録、J-STAGE)
- 小児慢性特定疾病情報センター「成長速度基準表(標準身長の−1.5SD値)」(PDF)
- 文部科学省「部活動改革及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドライン」(令和7年12月、PDF)
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(PDF)
- e-Gov法令検索「学校保健安全法施行規則」(第5条)
- e-Gov法令検索「学校保健安全法施行規則」(第6条・第8条)
- 日本学校保健会 学校保健ポータルサイト「3.学校での成長曲線の活用について(なぜ、なに、どうして?学校保健 第1回「成長曲線」)」
- ノビケア「お問い合わせ」
- 日本小児内分泌学会「成長ホルモンとは」