ノビケア トップ > コラム > 低身長の原因と成長ホルモンのしくみ

低身長の原因と成長ホルモンのしくみ読む時間 約6分

負荷試験の途中で気分が悪くなることはある?検査中の子どもの様子と付き添いの役割

公開日:2026年10月5日 更新日:2026年10月5日

負荷試験の途中で、眠気、吐き気、元気がないといった様子が出ることはあります。病院の案内では、多くは自然におさまるものとされ、検査は医師や看護師が時間ごとに採血や血圧の測定をしながら進めます。付き添う家族の役割は、子どもの様子の変化に気づいて看護師に伝えること、決められた安静や飲食のきまりを守れるよう支えること、不安な気持ちを受け止めることです。

検査の途中で、気分が悪くなることはある?

あります。ある病院の成長ホルモン分泌刺激試験の入院計画表には、使う薬の種類によって、眠気、吐き気、元気がないなどの副作用が出ると書かれています。別の大学病院の解説でも、検査中に眠くなったり、少し気持ち悪くなったりすることがあるものの、ほとんどは自然に治るとしています。

検査の日は、前の晩から食事をとらずに迎えることが多く、おなかがすいて機嫌が悪くなる子もいます。ベッドの上で2時間ほど過ごし、30分ごとなどに点滴の管から採血をするため、体がつらいというより、退屈や空腹で落ち着かなくなることもあります。検査そのものの流れは「成長ホルモン分泌刺激試験(負荷試験)とは?」のコラムで説明しています。

出典 [1] [2]

使う薬によって、出やすい様子は違う?

違います。小児慢性特定疾病情報センターの診断の手引きでは、分泌刺激試験に使う薬として、インスリン、アルギニン、L-DOPA、クロニジン、グルカゴン、GHRP-2が挙げられています。どの薬を使うかは、医療機関と子どもの状態によって決まります。

ある小児病院の薬剤部が患者向けに作った説明書では、薬ごとの副作用や注意を下の表のように説明しています。表にない薬でも、眠気や吐き気が出ることがあるため、どの薬を使う日か、どんな様子が出やすいかを、検査の前に看護師に聞いておきましょう。

使う薬説明書にある副作用・注意
インスリン(注射)低血糖の症状(冷や汗、空腹感、脈が速くなる、腹痛、眠気、顔色が悪くなる)
アルギニン(点滴)副作用はほとんどない
L-DOPA(飲み薬)吐き気、腹痛
GHRP-2(注射)体があたたかくなる

出典 [3] [4] [1]

低血糖のサインには、どんなものがある?

インスリンを使う試験では、薬で血糖を下げて成長ホルモンの出方を調べるため、低血糖の様子が出ることがあります。日本小児内分泌学会は、子どもの低血糖の症状として、不機嫌、空腹感、顔色が悪い、うとうとする、あくびなどを挙げ、症状には個人差があるとしています。

検査中は医師や看護師が血糖を確かめながら進めますが、ふだんの様子を知っている家族だからこそ気づける変化もあります。「いつもと違う」と感じたら、遠慮せずに伝えてください。ある病院の入院計画表では、検査が終わったら食事が出るので、低血糖にならないよう必ず食べるよう案内し、食べた量が少ないときは点滴を追加するとしています。

出典 [5] [1]

眠くなったら、寝かせてもよい?

病院の指示に従ってください。ある病院の入院計画表では、検査中は成長ホルモンのバランスが崩れるため、眠らない程度に安静にするよう案内し、眠ってしまうと正確な結果にならないとしています。一方で、薬の副作用として眠気が出ることもあります。

眠そうにしているときは、無理に起こし続けるより、「眠そうですが、このままでよいですか」と看護師に聞くのが確実です。絵本を読む、小さな声で話しかける、しりとりをするなど、静かに過ごせる工夫を用意しておくと役に立ちます。

出典 [1]

付き添う家族の役割は?

付き添う家族は、医療の代わりをするわけではありません。様子を見守り、変化を伝え、子どもが安心して検査を終えられるよう支えることが役割です。病院の案内をもとに、次のような点に気をつけましょう。

小児病院のチャイルド・ライフの専門部門は、処置の前に「怖いのね」と子どもの気持ちを受け止めること、処置の間はおもちゃや会話、クイズなどで気をそらすこと、終わったら「じっとしていられたね」とできたことを認めることを勧めています。採血の痛みが少ない検査でも、同じ考え方が役に立ちます。

出典 [6] [1] [7]

どんなときに、すぐ看護師を呼ぶ?

ある病院の入院計画表は、検査中に気分が悪くなったり、頭痛や吐き気が出たりした場合は看護師に知らせるよう案内しています。次のような様子は、迷わずナースコールで知らせましょう。検査が始まる前に、ナースコールの場所と押し方を確かめておくと、いざというときに慌てずにすみます。付き添う家族がトイレや食事で席を外すときも、ひと声かけておきましょう。

出典 [6] [5]

子どもには、前もって何を伝えておく?

「気持ち悪くなったり、眠くなったりすることがあるけれど、看護師さんがそばで見ているから大丈夫」「つらいときは、がまんしないで言っていいよ」と、前もって伝えておきましょう。終わったら食事ができることも話しておくと、空腹の時間を乗り切りやすくなります。

入院の前日や当日に、熱がある、吐いているなど体調が悪いときは、検査を予定どおり行えるか分かりません。ある病院の案内では、体調の変化が特になければ予定どおり検査を行うとしています。体調がすぐれないときは、入院の前に医療機関に連絡して相談してください。

出典 [1]

検査が終わったあとは、何に気をつける?

検査が終わると、食事がとれるようになります。前の晩から何も食べていないため、急いで食べて気持ち悪くなる子もいます。ゆっくり食べるよう声をかけ、食べられる量が少ないときは看護師に伝えましょう。ある病院の入院計画表では、検査が終わったあとは点滴の場所にカバーをしてシャワーを浴びられるとしています。

試験を何日かに分けて行う場合は、次の日も同じように食事を控える時間があります。1日目に気持ち悪くなった、眠くなったなどの様子があれば、時刻と一緒に看護師に伝えておくと、次の日の見守りに役立ちます。退院のあと、家で体調が悪くなったときに連絡する先も、退院の前に確かめておきましょう。

出典 [6]

検査を受ける前に、相談しておきたいときは?

入院中の過ごし方は「検査入院中、子どもはどう過ごす?」のコラムで、診断までの流れと持ち物は「成長ホルモン分泌不全症と診断されるまでの流れ」のコラムで説明しています。

ノビケアは、分泌刺激試験などの検査入院を行っていません。医師による無料相談(ビデオ通話)で記録を見ながらお話をうかがい、こうした検査が必要と考えられる場合は、対面の医療機関をご紹介します。1回目は保護者の方だけでもかまいません。お薬の処方を検討する2回目には、お子さまにも参加していただきます。予約は公式LINEから受け付けています。

出典 [8]

負荷試験中の体調についてよくある質問

Q. 子どもが吐いてしまったら、検査は中止になりますか?

A. 続けるか、やり直すかは医師が判断します。吐いたときは、すぐ看護師に知らせてください。

Q. 検査中、親はずっとそばにいられますか?

A. 付き添いのきまりは病院によって違います。検査中にそばにいられるかを、入院の前に確かめておきましょう。

Q. 前の検査で気持ち悪くなりました。次の検査も同じですか?

A. 使う薬が違えば、出やすい様子も違います。前回の様子を医師や看護師に伝えておくと、対応を考えてもらいやすくなります。

まとめ

負荷試験の途中で、眠気や吐き気、空腹などで気分が悪くなることはありますが、多くは自然におさまり、医師や看護師が様子を見ながら進めます。付き添う家族は、飲食や安静のきまりを守れるよう支え、ふだんと違う様子に気づいたらすぐに看護師に伝えましょう。

出典 [2] [6]

お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。

公式LINEで無料相談を予約する

この記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。

参考にした資料

  1. 広島赤十字・原爆病院 小児科「成長ホルモン分泌刺激試験で入院される方へ」(入院計画表、PDF、2020年6月作成)
  2. 慶應義塾大学病院 KOMPAS「内分泌負荷試験」
  3. 小児慢性特定疾病情報センター「成長ホルモン(GH)分泌不全性低身長症(脳の器質的原因によるものを除く。) 診断の手引き」
  4. 兵庫県立こども病院 薬剤部「負荷試験を受けられる患者様へ(代謝内分泌内科の患者様)」(PDF、負荷試験の薬ごとの副作用・注意事項の説明書)
  5. 日本小児内分泌学会「糖尿病」
  6. 兵庫医科大学病院 小児科「成長ホルモン負荷試験を受けられる様とご家族の方へ」(入院計画表、PDF、2016年7月1日改訂)
  7. 国立成育医療研究センター チャイルドライフサービス室「お子さんが注射を受けることになったとき」
  8. ノビケア「お問い合わせ」