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成長ホルモン分泌刺激試験(負荷試験)とは?流れと注意点
公開日:2026年10月3日 更新日:2026年10月3日
成長ホルモン分泌刺激試験(負荷試験)は、薬を使って成長ホルモンの分泌を促し、どのくらい出るかを何回かの採血で調べる検査です。成長ホルモン分泌不全性低身長症を診断するために行い、原則として2種類以上の薬で確かめます。多くは入院して行い、食事を控えることや安静などの準備が必要です。
どんなときに行う検査?
小児慢性特定疾病情報センターの診断の手引きでは、成長ホルモン分泌不全性低身長症の主な症状として、身長が標準の−2.0SD以下であること、または1年あたりの伸びが2年以上続けて標準の−1.5SD以下であることなどを挙げています。
こうした成長の遅れがあり、成長ホルモンの不足が疑われる場合に、分泌刺激試験を行います。身長の相談をしたすべての子が受ける検査ではありません。
成長の記録、診察、血液検査、骨年齢などから、この検査が必要かどうかを医師が判断します。
日本内分泌学会は、成長ホルモンの分泌が弱いことを確かめるために、この分泌刺激試験を行うとしています。必要に応じて、頭部MRIなどで下垂体の様子を調べることもあります。
なぜ、2種類以上の薬で調べるの?
日本内分泌学会は、成長ホルモン分泌刺激試験は、注射や飲み薬で投与した薬に反応して、成長ホルモンがどのくらい出るかを調べる検査だと説明しています。
同学会は、成長ホルモンの分泌不全を確実に診断するためには、少なくとも2種類の薬で検査を行い、そのすべてで成長ホルモンを出す力が弱いことを確かめる必要があるとしています。
診断の手引きは、甲状腺の働きの低下、肥満、副腎皮質ホルモン(ステロイド)の使用などが検査結果に影響することに注意が必要だとしています。飲んでいる薬や持病は、検査の前に忘れずに伝えましょう。
どんな薬を使うの?
診断の手引きでは、インスリン、アルギニン、L-DOPA、クロニジン、グルカゴン、GHRP-2という薬の中から選んで行うとしています。
日本内分泌学会によると、たとえばアルギニンを使う試験は2時間にわたる検査で、薬を入れる前、入れ終わった直後(30分)、60分、90分、120分と、合計5回採血します。
どの薬を、どの順番で使うかは、子どもの年齢や体の状態、医療機関によって変わります。事前の説明で、使う薬と予定を確認しておきましょう。
入院した場合、どんな流れになる?
兵庫医科大学病院小児科の入院計画表(クリニカルパス)では、3泊4日の入院で、3日間に1種類ずつ薬を使って検査を行う流れが示されています。
検査の日は、朝食はとらず、検査が終わるまで水かお茶だけを飲めます。検査が終わるまでベッドの上で安静にし、トイレに歩いて行くことだけができるとしています。検査が終われば昼食を食べられます。
慶應義塾大学病院の解説では、検査の前日の午後に点滴の管を入れ、採血はその管から行うため、検査中の採血には痛みがないとしています。点滴の管を入れるときには、針を刺す必要があります。
兵庫医科大学病院の例では、検査が終わったあとは、点滴の場所にカバーをしてシャワーを浴びられるとしています。検査の日以外は、病棟の中で自由に過ごせる予定になっています。
| 日 | おもな内容(兵庫医科大学病院の例) |
|---|---|
| 入院日 | 14時までに入院。夕食後に点滴を始める。医師から検査の説明 |
| 検査1日目 | アルギニンの点滴。前と30・60・90・120分後に採血と血圧測定 |
| 検査2日目 | クロニジン(飲み薬)。1日目と同じ時間に採血と血圧測定 |
| 検査3日目(退院日) | L-DOPA(飲み薬)。同じ時間に採血と血圧測定。点滴を抜き、昼食後に退院 |
検査中に、どんなことが起こりうる?
慶應義塾大学病院の解説は、検査中に眠くなったり、少し気持ち悪くなったりすることがあるものの、ほとんどは自然に治るとしています。
兵庫医科大学病院の入院計画表では、検査中に気分が悪くなったり、頭痛や吐き気が出たりした場合は、看護師に知らせるよう案内しています。各採血のときに血圧も測ります。
インスリンなど血糖を下げる薬を使う試験では、低血糖の症状に注意しながら行います。気になる症状があれば、がまんせずに伝えるよう子どもにも話しておきましょう。
子どもへの伝え方と、準備は?
検査の前には、なぜ入院するのか、何をするのかを、子どもの年齢に合わせた言葉で伝えておきましょう。「最初に点滴の針を入れるときはちくっとするけれど、そのあとの採血は管からとるので痛くない」など、分かっていることを正直に伝えると安心しやすくなります。
慶應義塾大学病院の解説では、検査の前日の夕食のあとから飲んだり食べたりできなくなり、水やお茶は飲めることもあるとしています。検査の日の朝も、水やお茶以外は口にできません。おなかがすいてつらくなることもあるため、あらかじめ子どもに伝えておきましょう。
入院中の付き添いや面会のきまりは、病院によって違います。仕事や、ほかのきょうだいの世話の調整も必要になるため、日程が決まったら早めに確認しておきましょう。
検査の間はベッドで過ごす時間が長くなります。本や静かに遊べるものなど、持ち込めるものを病院に確認しておくとよいでしょう。
ふだん飲んでいる薬がある場合は、入院のときに看護師に伝えるよう案内されています。お薬手帳も持っていきましょう。
検査は、どこで受けられる?
分泌刺激試験は、入院の設備があり、小児の内分泌の病気を診ている医療機関で行われることが多い検査です。まずはかかりつけの小児科で、紹介が必要かどうかを相談しましょう。
日本小児内分泌学会は、学会に所属する内分泌代謝科(小児科)の専門医の一覧を公開しています。紹介先を考えるときの参考になります。
紹介を受けるときは、これまでの身長の記録、母子健康手帳、学校の健康診断の結果、ほかの医療機関で受けた検査の結果をまとめて持参しましょう。
出典 [5]
結果は、どう判断する?
診断の手引きでは、成長ホルモンの最も高い値(頂値)が、多くの試験では6ng/mL以下、GHRP-2を使う試験では16ng/mL以下の場合に、分泌が低いと判断するとしています。
検査の結果は、成長の記録や、IGF-1などの血液検査、骨年齢、必要に応じて行う頭部MRIの結果とあわせて判断されます。結果を聞くときは、診断がどうなったか、保険診療の治療の対象になるか、今後どのように経過を見るかを確認しましょう。
結果が出るまでの期間や、説明を受ける日は医療機関によって違います。退院のときに、次の受診の予定を確かめておきましょう。
ノビケアでは分泌刺激試験は行っておらず、医師がこの検査が必要と判断した場合は、対面の医療機関をご紹介します。身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談(ビデオ通話、0円)で、お手元の記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEから受け付けています。
成長ホルモン分泌刺激試験についてよくある質問
Q. 入院せずに、外来で受けられますか?
A. 慶應義塾大学病院の解説では、内分泌の負荷試験は入院して行うとしています。実際の方法は医療機関によって違うため、紹介先に確認してください。
Q. 1種類目の試験で低い値が出たら、それで診断がつきますか?
A. 日本内分泌学会は、少なくとも2種類の薬で調べ、すべてで低いことを確かめる必要があるとしています。
Q. 検査の前日に気をつけることはありますか?
A. 食事を控える時間や、飲んでよいものは医療機関によって違います。事前の説明で確認し、体調が悪いときは早めに連絡しましょう。
まとめ
成長ホルモン分泌刺激試験は、薬を使って成長ホルモンの出方を何回かの採血で調べる検査で、原則として2種類以上の薬で確かめます。入院や食事を控えるなどの準備が必要なため、事前の説明で流れと注意点を確認しておきましょう。
お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。
公式LINEで無料相談を予約するこの記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。