成長ホルモン治療読む時間 約6分
成長ホルモン治療は大人の身長になるまでいくらかかる?期間と総額の考え方
公開日:2026年10月4日 更新日:2026年10月4日
成長ホルモン治療をいつまで続けるかは、年齢ではなく、骨端線の状態と1年の伸びで決まるため、総額を前もって一つの数字で示すことはできません。総額は「その月の本数×1本の値段」を、続けた月の数だけ足したものに、検査の費用を加えて考えます。体が大きくなると本数が増えるため、後の年ほど1年の費用は上がります。ノビケアの値段で、仮に1年目は1か月3本、2〜3年目は4本で3年続けた場合、通常プランだけでは7,860,000円(目安)になります。まずは保険診療の対象になる病気がないかを確かめましょう。
治療は、いつまで続く?
成長ホルモンが身長を伸ばすのは、骨端線が開いている間だけです。日本小児内分泌学会は、成長ホルモン分泌不全性低身長症について、1年の伸びが1cm未満のときや骨端線が閉じたときは中止、2cm未満のときは中止を積極的に考えることを勧めています。骨年齢で男子16.0歳、女子14.6歳を超えた場合は、骨端線が閉じたのに相当するとしています。
そのため、治療を始めた年齢や、思春期がいつ始まりどう進むかによって、続ける期間は一人ひとり大きく違います。自由診療には、保険診療のような公的な続け方・やめ方の基準がありません。何がどうなったら終えるのかを、始める前に医師と決めておくことが、総額を考える出発点になります。
出典 [1]
総額は、どう計算する?
自費の成長ホルモン治療の費用は、ほとんどがお薬代です。お薬の量は体重に合わせて決めるため、総額は次の式で考えます。
ノビケアでは、1か月の本数の目安は、体重21kgまでが2本、28kgまでが3本、43kgまでが4本、57kgまでが5本です。体重がこの区切りを超えると、1か月の金額が1本分上がります。実際の本数は医師が決めます。体重57kgを超える場合の本数は、医師にご確認ください。
- 総額(目安)=(毎月の本数×1本の値段)を、続けた月の数だけ足したもの+検査の費用
- ノビケアの1本の値段(税込):治療開始月40,000円、2か月目以降の通常プラン60,000円、6か月分一括プラン50,000円(換算)
- 検査の費用:医師が必要と判断した場合の郵送検査20,000円(送料込み)
出典 [2]
3年続けた場合の目安は?
ここでは、1年目は1か月3本(体重28kgまで)、途中で体重が増えて2年目と3年目は1か月4本(体重43kgまで)になった、という仮の例で計算します。体重の増え方を予測したものではなく、計算のしかたを示すための例です。郵送検査の費用は含めていません。
通常プランだけで続けた場合、1年目は、治療開始月の40,000円×3本=120,000円と、通常プランの60,000円×3本×11か月=1,980,000円を足して2,100,000円です。2年目と3年目は、60,000円×4本×12か月=2,880,000円ずつです。3年の合計は、2,100,000円+2,880,000円×2年で7,860,000円(目安)になります。
6か月分一括プランを使える期間に使った場合、1年目は120,000円+50,000円×3本×6か月(900,000円)+60,000円×3本×5か月(900,000円)で1,920,000円です。2年目と3年目は、50,000円×4本×6か月(1,200,000円)×2回で2,400,000円ずつです。3年の合計は、1,920,000円+2,400,000円×2年で6,720,000円(目安)です。6か月分一括プランは、医師が6か月分の処方を適切と判断した場合に選べ、途中でやめても残りの期間分は返金されません。
| 年 | 1か月の本数(仮の例) | 通常プランだけの場合(目安) | 6か月分一括プランを使った場合(目安) |
|---|---|---|---|
| 1年目 | 3本 | 2,100,000円 | 1,920,000円 |
| 2年目 | 4本 | 2,880,000円 | 2,400,000円 |
| 3年目 | 4本 | 2,880,000円 | 2,400,000円 |
| 3年の合計 | ― | 7,860,000円 | 6,720,000円 |
この計算は、どう読めばよい?
この例は、そのまま一人ひとりの総額になるものではありません。体重が早く増えれば本数が増える時期も早まり、伸びが小さくて早めに終える場合は、総額は小さくなります。反対に、低い年齢で始めて長く続ける場合は、年数の分だけ大きくなります。
1年の伸びや骨年齢を見ながら、1年ごとなど決めた時期に、続けるかどうかを見直すことが大切です。見直しのたびに「次の1年でかかる金額」を計算し直すと、家計の計画も立てやすくなります。医師が郵送検査を必要と判断した場合は、20,000円×受けた回数を足します。何回受けるかは医師が判断するため、例には含めていません。1年あたりの考え方は「成長ホルモン治療は1年でいくら?」のコラムで説明しています。
出典 [1]
早く始めると、総額は大きくなる?
低い年齢で始めるほど、骨端線が閉じるまでの期間は長くなり、続ければ総額は大きくなります。一方で、小さいころは体重が軽く本数が少ないため、1年あたりの費用は低めです。思春期に入ると体重が増えやすく、1年あたりの費用は上がりやすくなります。
効果は、期間や費用に比例して大きくなるものではありません。原因の見つからない低身長への使用について、学会は、承認された病気以外に使うと効果が得られないことが多く、有害なことが起こる可能性もあるとしています。原因となる病気が見つからない低身長への成長ホルモンの使用は、国内で承認された効能・効果に含まれない適応外使用です。健康保険や医療費助成は使えず、重い副作用が起きた場合も、国の医薬品副作用被害救済制度は原則として使えません。
保険診療なら、総額はどう変わる?
成長ホルモン分泌不全性低身長症などと診断され、保険診療で治療する場合は、窓口負担は小学校入学前が2割、それ以降は3割です。ひと月の自己負担には、高額療養費制度による所得に応じた上限があり、2026年8月からは年単位の上限も設けられました。小児慢性特定疾病の医療費助成の対象になれば、自己負担の上限はさらに低くなります。
長く続く治療だからこそ、保険診療の対象になる病気がないかを最初に確かめる意味は大きくなります。自費の治療を考える前に、かかりつけの小児科で相談しましょう。医療費控除の考え方は「成長ホルモン治療は医療費控除の対象になる?」のコラムで説明しています。
家計の計画で、決めておきたいことは?
総額が大きくなる治療なので、始める前に家族で話し合い、無理のない範囲を決めておきましょう。途中で家計が続かなくなってやめることは、本人にとってもつらい経験になりえます。続けられる年数や金額の上限を先に決めておけば、見直しの時期に、伸びの記録と家計の両方から落ち着いて判断できます。決めたことは、医師にも伝えておきましょう。
- 何年まで、いくらまでなら続けられるか(家計としての上限)
- 続けるかどうかを見直す時期(例:1年ごと)と、見る記録
- 体重が増えて本数が増えたときの金額
- 1か月ずつ払うか、まとめて払うか、それぞれのやめる場合の扱い
- 本人が注射を続けたいと思っているか
出典 [2]
大人の身長になるまでの費用についてよくある質問
Q. 途中で保険診療の対象になったら、総額はどうなりますか?
A. 保険診療に切り替わったあとは、保険の自己負担と助成の上限で考えることになります。保険の対象になる病気が疑われる場合は、小児の内分泌を専門とする医療機関で検査を受けます。
Q. 何年続ければ、大人の身長に近づきますか?
A. 年数では決まりません。骨年齢と1年の伸びを見て、医師が判断します。始める前に、どうなったら終えるかを決めておきましょう。
Q. 1年でやめた場合は、どのくらいですか?
A. 1か月3本の例では、通常プランで2,100,000円(目安)です。計算は上の「3年続けた場合の目安は?」と同じです。
まとめ
大人の身長になるまでの総額は、続ける期間と体重の増え方で決まり、前もって一つの数字にはなりません。本数×1本の値段を月ごとに足す式で、見直しのたびに次の1年を計算し直しましょう。医師による無料相談(ビデオ通話、0円)の1回目は、保護者の方だけでもかまいません。お薬の処方を検討する2回目には、お子さまにも参加していただきます。
出典 [2]
お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。
公式LINEで無料相談を予約するこの記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。