ノビケア トップ > コラム > 成長ホルモン治療

成長ホルモン治療読む時間 約8分

ほかの病院で成長ホルモン治療をしてきた子が続けるには:転院と引き継ぎの手順

公開日:2026年10月27日 更新日:2026年10月27日

ほかの病院で成長ホルモン治療を受けてきた子が転院して続けるときは、まず今の主治医に相談し、これまでの記録を引き継ぎます。成長曲線、骨年齢、検査の結果、使っていたお薬の名前と量がそろっていると、検査のやり直しが減り、話が早く進みます。注射を自己判断でやめたり、2つの医療機関から同時にお薬をもらったりせず、切り替える日を決めてから移りましょう。

ほかの病院から移りたいと考えるのは、どんなときですか?

治療中の転院を考えるきっかけは、家庭によってさまざまです。よく聞くのは、通院先が遠く、学校や仕事を休むのが負担になった、主治医が異動した、引っ越すことになった、といった理由です。前の病院での治療が区切りを迎えたけれど、家族としてはもう少し続けたい、という場合もあります。

理由によって、次にすることは変わります。引っ越しが理由なら、通院先を探す手順は「引っ越しで通院先が変わるとき」のコラムでまとめています。今の病院で続ける道が残っているなら、それも含めて比べてから決めましょう。

転院先によって、治療の進め方は違います。何を引き継げばよいかを、順に確かめていきましょう。

出典 [1]

転院を考えたら、まず誰に何を伝えますか?

まず今の主治医に、転院を考えていることと、その理由を伝えましょう。そのうえで、紹介状(診療情報提供書)を書いてもらえるか相談します。紹介状は、これまでの診断と治療の経過を、医師から医師へ正確に伝える文書です。頼み方は「低身長で専門の病院に紹介してもらうには」のコラムで説明しています。

長くお世話になった主治医に転院を切り出すのは、気が引けるものです。ただ、通院の負担や家族の考えを正直に伝えることは、主治医を否定することではありません。経過をいちばんよく知っているのは今の主治医です。引き継ぎに協力してもらえるよう、早めに話しておきましょう。

次の診察日の少し前に伝えておくと、紹介状や検査結果の写しを準備してもらう時間がとれます。転院先が決まっていなくても、「記録をまとめておきたい」と相談することはできます。

出典 [2]

どんな記録を持ってくると、話が早く進みますか?

転院先の医師が最初に知りたいのは、治療を始める前と後で、伸び方がどう変わったかです。治療を行う医療機関では、身長の伸びを2〜3か月ごとに確かめるところもあります。治療の種類によっては、血液検査を3〜6か月ごと、骨年齢を半年から1年ごとに調べることが示されています。記録がそろうほど、同じ検査をくり返さずにすみます。次のものを、できる範囲で集めておきましょう。

出典 [3] [4]

それぞれの記録は、何の役に立つのですか?

成長曲線は、治療の効果を見るいちばんの材料です。治療前の1年あたりの伸びと、始めてからの伸びを比べると、今の治療がどのくらい効いているか、続ける意味がどのくらいあるかが見えてきます。

骨年齢は、骨の成熟の程度を表し、これから伸びる期間がどのくらい残っているかの手がかりになります。前回の骨年齢と撮った日が分かれば、次にいつ確かめればよいかも決めやすくなります。

使っていた量は、転院先で量を決めるときの出発点になります。成長ホルモン製剤の量は、病気の種類や体重などに合わせて医師が決めます。前の量と、その量での伸び方が分かれば、今の体重や検査の結果と合わせて、無理のない量を考えやすくなります。

出典 [4] [3]

記録の写しは、どうやってもらえばよいですか?

厚生労働省の「診療情報の提供等に関する指針」は、患者や家族が診療記録の開示を求めた場合、医療機関は原則として応じなければならないとしています。診療記録には、検査の結果、エックス線写真、紹介状なども含まれます。子どもの場合は、保護者が代わって開示を求めることができます。

同じ指針では、手続きの方法は医療機関が決めること、費用を求められることがあることも示されています。窓口で「転院のために、検査結果と画像の写しがほしい」と伝え、申し込み方法と、画像をCDなどのデータで受け取れるかを確かめましょう。

古い記録は、すでに残っていないこともあります。転院を考え始めた段階で、通っている間に写しを受け取っておくと安心です。写しのもらい方と家での保管は「検査の結果は紙でもらえる?」のコラムで説明しています。

出典 [2]

前の病院と同じお薬、同じ量で続けられますか?

ノビケアで使う成長ホルモン製剤は、毎日型のソマトロピンBS(ソマトロピンのバイオ後続品)で、ご自宅で毎日1回注射します。前の病院で別の製剤を使っていた場合は、注入器の形や使い方が変わります。注入器は製剤ごとに専用のものが決まっているため、前の注入器はそのまま使えないことがあります。

量は、前の量をそのまま引き継ぐとは限りません。患者向けの説明書では、量は症状などに合わせて医師が決めるとされています。成長ホルモン分泌不全性低身長症では、1週間あたりの量を体重から決め、6〜7回に分けて注射すると示されています。週1回型の製剤から毎日型に変わる場合は、量の考え方そのものが違うため、医師が改めて決めます。

注入器が変わるときは、最初に使い方の説明を受け、家で一度練習してから切り替えると安心です。自分で注射している子なら、本人にも手順を確かめてもらいましょう。

出典 [4] [5] [1]

切り替えの時期は、どう決めればよいですか?

成長ホルモン製剤の患者向けの説明書には、自分の判断で使うのをやめたり、量を加減したりせず、医師の指示に従うよう書かれています。転院を決めたあとも、新しい医療機関で処方を受ける日までは、今の主治医の指示どおりに続けましょう。

前の病院でもらったお薬が残っている間に新しい医療機関に相談し、切り替える日を決めておくと、間があきません。2つの医療機関から同時にお薬をもらったり、2種類の製剤を重ねて使ったりしないでください。説明書には、ほかの医師にかかるときは、この薬を使っていることを伝えるようにとも書かれています。

切り替えたあとに前の製剤が余った場合は、ほかの人に渡さず、処分のしかたを薬局や医療機関に相談します。使い終わった針も、医療機関の指示どおりに捨てましょう。

出典 [4]

ノビケアで続ける場合は、どんな流れになりますか?

ほかの病院で治療してきた子の相談も、最初は医師による無料相談から始まります。お手元の記録を見ながら、これまでの経過と今の状態を医師と確かめ、続けるかどうか、続けるならどの量かを考えます。

出典 [1]

転院の前に、家族で確かめておきたいことは?

転院は、治療を見直すよい機会でもあります。記録がそろったら、次の点を家族で話し合っておくと、新しい医師との相談が進めやすくなります。ノビケアでは、同じ年齢・性別の基準より−2SD以下と大きく低い子の相談も受けています。診察や検査で病気が疑われるときは、医師が専門の小児科へご紹介します。

出典 [1]

成長ホルモン治療の転院についてよくある質問

Q. 紹介状がないと、相談できませんか?

A. 紹介状がなくても、ノビケアの医師による無料相談は受けられます。手元にある検査結果の写し、母子健康手帳や学校の身長の記録、お薬手帳、注射の記録を用意してください。足りない記録は、相談のあとで前の病院から取り寄せることもできます。

Q. 前の病院に転院を言い出しにくいです。

A. 「通院の負担が大きくなった」など、事情をそのまま伝えてかまいません。記録の写しは、診療記録の開示として窓口で申し込むこともできます。

Q. 前の病院で使っていた注入器や針は使えますか?

A. 製剤ごとに専用の注入器が決まっているため、製剤が変われば注入器も変わります。お手元の注入器の型をお知らせください。

出典 [2] [4]

まとめ

ほかの病院で成長ホルモン治療をしてきた子が転院して続けるときは、まず今の主治医に相談し、成長曲線、骨年齢、検査の結果、使っていた量の記録をそろえましょう。自己判断で注射をやめず、切り替える日を決めてから移ることが大切です。これまでの伸び方から、この先どこまでめざせるかは、記録を見ながら一緒に確かめられます。転院を考えている方は、ノビケアの医師による無料相談をご利用ください。予約は公式LINEから受け付けています。

出典 [6]

ノビケアの成長ホルモン治療について(自由診療)

ノビケアの成長ホルモン治療は自由診療で、健康保険や医療費助成は使えません。原因となる病気が見つからない低身長への使用は、国内で承認された効能・効果に含まれていない適応外使用です。重い副作用が起きた場合でも、国の医薬品副作用被害救済制度は原則として利用できません。

費用(税込)は、医師による無料相談が0円、医師が必要と判断した場合の郵送検査(指先の血液と尿)が20,000円(送料込み)です。お薬は1本あたり、治療を始める月が40,000円、2か月目以降が60,000円、6か月分一括プランでは50,000円です(注射器・注射針と冷蔵便の送料を含みます)。1か月に使う本数は体重によって変わり、2〜5本が目安です。

注射はご自宅で毎日1回行い、治療は年単位になることが多く、続けるかどうかを定期的に判断します。主な副作用は、注射したところの痛み・赤み・腫れ、関節の痛み、むくみ、頭痛などで、まれに頭の中の圧が高くなる、股関節の骨がずれる、側弯が進む、血糖値が上がる、甲状腺の働きが変わる、といったことがあります。詳しくは「成長ホルモン治療について」のページをご覧ください。ご質問はお問い合わせページから受け付けています。

出典 [1] [6]

お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。

公式LINEで無料相談を予約する

この記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。

参考にした資料

  1. ノビケア「成長ホルモン治療について」(費用・副作用・適応外使用)
  2. 厚生労働省「診療情報の提供等に関する指針」
  3. 横浜市立大学附属 市民総合医療センター「低身長」
  4. PMDA「患者向医薬品ガイド ソマトロピンBS皮下注「サンド」シュアパル」
  5. 日本小児内分泌学会「各種研究・調査」(「成長ホルモン製剤の一覧表」:災害時での使用を想定して作成、各製剤の適応症・専用注入器・注射針・問い合わせ先、2020年10月改訂)
  6. ノビケア「お問い合わせ」