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低身長の基準と受診の目安読む時間 約6分

身長と体重のバランス(肥満度)のグラフの見方

公開日:2026年10月4日 更新日:2026年10月4日

身長と体重のバランスのグラフは、横軸に身長、縦軸に体重をとり、その子の点が肥満度の線のどこにあるかを見るものです。計算をしなくても、太りぎみかやせぎみかの目安が分かります。大切なのは1つの点より点の動き方で、とくに体重は増えているのに点が右へ進まない、つまり身長が伸びていない動きには注意が必要です。

身長と体重のバランスのグラフとは?

ふつうの成長曲線は、横軸が年齢です。これに対して、身長と体重のバランスのグラフは、横軸が身長、縦軸が体重で、年齢は軸にありません。同じ身長の子の標準的な体重を結んだ線と、そこから何%重いか軽いかを表す線(肥満度の線)が引かれています。

日本でよく使われるのは、母子健康手帳に載っている「幼児の身長体重曲線」と、日本小児内分泌学会が公開している学童向けの「肥満度判定曲線」です。肥満度の計算式そのものは「子どものBMIと肥満度」のコラムで説明しているので、ここではグラフの読み方を中心に説明します。

出典 [1] [2]

母子手帳の「幼児の身長体重曲線」は、どう読む?

こども家庭庁が示す母子健康手帳の様式には、令和5年乳幼児身体発育調査をもとにした男女別の「幼児の身長体重曲線」が載っています。横軸は身長70〜120cm、縦軸は体重です。調査結果の概要によると、1歳以上の子どもの身長に対する体重を、身長の2次式で表して作られています。

グラフには、肥満度+30%、+20%、+15%、−15%、−20%の線が引かれ、区分ごとに下の表の名前が付いています。「ふつう」の帯は灰色で示されています。

手帳には、子どもの体つきは成長とともに変わり個人差も大きいので、この曲線を肥満とやせの一応の目安にすること、「ふつう」に入らないからといってただちに異常というわけではなく、心配な場合は医師などに相談すること、が書かれています。

肥満度の区分手帳での名前
+30%以上ふとりすぎ
+20%以上+30%未満ややふとりすぎ
+15%以上+20%未満ふとりぎみ
−15%超+15%未満ふつう
−20%超−15%以下やせ
−20%以下やせすぎ

出典 [1] [3]

小学生以上の「肥満度判定曲線」は?

日本小児内分泌学会の肥満度判定曲線(6〜17歳)は、2000年度の学校保健統計調査の69万5,600人分の測定値から、身長ごとの体重の中央値を求めて作られています。線は、肥満度+50%、+30%、+20%、0%、−10%、−20%の6本です。作成した研究者は、計算をしなくても肥満度がすぐ分かり、点と線から肥満が始まった時期などを読み取る手がかりになると説明しています。

日本小児内分泌学会は、学童では肥満度20%以上を軽度肥満、30%以上を中等度肥満、50%以上を高度肥満としています。グラフの+20%、+30%、+50%の線は、この区切りにあたります。

幼児用と学童用では、使っているデータの年と線の引き方が違います。小学校に入って用紙を替えたときは、区分の線の数字を読み直しましょう。

出典 [4] [5] [6]

点は、どう打てばよい?

同じ日に測った身長と体重を使い、横軸の身長と縦軸の体重が交わるところに点を打ちます。身長と体重を別の日に測った値を組み合わせると、とくに伸びの速い時期には位置がずれます。

点の横に、測った日付や年齢を小さく書いておきましょう。このグラフは年齢が軸にないため、日付がないと、点がどの順番で動いたかが分からなくなります。何回か打ったら、古い順に点を線でつなぎます。

出典 [1]

どのくらいの間隔で、点を打てばよい?

国立保健医療科学院の実践ガイドは、体重を測る間隔について、1歳以上では1か月に1回より頻繁に測る必要はないとしています。身長は6歳未満では正確に測るのが難しく、測るたびに多少の誤差が出るため、伸びる速さの評価は、期間をあけて何回か測ってから行うよう勧めています。

このグラフでも、毎週のように点を打つと、測定のずれで点が細かく揺れて、かえって流れが読みにくくなります。健診のときや、季節ごとなど、間隔をあけて打つほうが動き方をつかみやすくなります。

出典 [7]

点の動き方から、何が分かる?

身長も体重も順調に増えていると、点は線に沿うように右上へ進みます。肥満度の線をまたいで上へずれていく場合は、体重の増え方が身長の伸びより大きいことを表します。

注意したいのは、点が右へ進まずに、真上に近い向きへ動く場合です。これは、体重は増えているのに身長が伸びていないことを表します。国立保健医療科学院の実践ガイドは、乳幼児について、急な体重の増加にもかかわらず身長の伸びが止まっている場合を、医療機関に紹介する目安の一つにしています。日本小児内分泌学会も、肥満とともに身長の伸びが悪いときは、病気が隠れていることがあると説明しています。

反対に、点が下や左下に下がっていく、同じところにとどまって動かない、といった場合は、体重が減っている、体も身長も増えていないことを表します。どの場合も、年齢を軸にした成長曲線と見比べて、身長の伸びを確かめましょう。

点の動き方表していること
線に沿って右上へ進む身長と体重がつり合って増えている
線をまたいで上へずれる身長の伸びより体重の増え方が大きい
右へ進まず、真上に近い向きへ動く体重は増えているのに、身長が伸びていない
下や左下に下がる体重が減っている
ほとんど動かない身長も体重も増えていない

出典 [7] [6]

学校の肥満度とは、どう違う?

学校の健康診断では、性別・年齢別・身長別の標準体重から肥満度を計算することが多くあります。日本成長学会・日本小児内分泌学会の合同標準値委員会は、この方法は集団の評価には向いている一方で、誕生日をはさんで年齢が1歳変わると、同じ身長・体重でも肥満度が変わってしまうことを問題点に挙げています。

同じ委員会は、性別・身長別の標準体重を使った肥満度は、グラフにすると目で見て判断しやすく、一人の子どもの変化を追うのに向いているとしています。そのため、学校の数字とグラフで読んだ数字が少し違うことがあります。どちらの方法の数字かを確かめて比べましょう。

出典 [8]

背が低い子で、気をつけることは?

同じ委員会は、性別・身長別の標準体重による肥満度は、全体に標準体重が低めに出て、肥満を多めに評価している可能性があるとしています。とくに13歳以降で身長が140〜150cmの、背が低い子では、肥満度を高めに評価する点に注意が必要だとしています。

また、肥満度判定曲線を作った研究者は、身長と性別だけで標準体重を決めると、思春期の体つきの変化を十分に反映できないため、思春期の進み方もあわせて評価すべきだとしています。背が低い子や思春期の子は、グラフの区分だけで判断せず、成長曲線や体の変化とあわせて医師に見てもらいましょう。成長期の子どもの食事制限は、自己判断で行わないようにしてください。

身長の伸び方が気になる場合は、ノビケアの医師による無料相談(ビデオ通話)で、お手元の記録を見ながらご相談いただけます。1回目は保護者の方だけでもかまいません。

出典 [8] [4] [9]

身長と体重のバランスのグラフについてよくある質問

Q. 「ふとりぎみ」の帯に入りました。食事を減らしたほうがよいですか?

A. 手帳の曲線は一応の目安です。点の動き方を何回か見て、気になるときはかかりつけの医師に相談しましょう。成長期の食事制限は自己判断で行わないようにしてください。

Q. 古い母子手帳には、違う年の曲線が載っています。

A. 手帳の発行時期によって、もとにした調査の年が違います。グラフの題名で調査の年を確かめましょう。線の位置は少し違っても、点の動き方を見る使い方は同じです。

Q. 120cmを超えたら、どのグラフを使えばよいですか?

A. 幼児の身長体重曲線は120cmまでです。小学生以上では、日本小児内分泌学会の学童用の肥満度判定曲線が公開されています。

出典 [1] [2]

まとめ

身長と体重のバランスのグラフは、横軸の身長と縦軸の体重が交わる点を、肥満度の線と比べて読みます。1つの点の区分より、点の動き方が大切で、体重が増えるのに右へ進まない動きは、身長の伸びを確かめるきっかけになります。背が低い子や思春期の子は、成長曲線とあわせて見ましょう。

出典 [1] [7]

お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。

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この記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。

参考にした資料

  1. こども家庭庁「母子健康手帳 府令様式」(令和8年4月1日施行、PDF。令和5年調査の乳幼児身体発育曲線と幼児の身長体重曲線を掲載)
  2. 日本小児内分泌学会「成長評価用チャート・体格指数計算ファイル ダウンロードサイト」
  3. こども家庭庁「令和5年乳幼児身体発育調査 調査結果の概要」(PDF)
  4. Clinical Pediatric Endocrinology「Weight-for-height charts for Japanese children based on the year 2000 Report of School Health Statistics Research」(Ito Y ほか、2016年、学童の肥満度判定曲線、PMC)
  5. 日本小児内分泌学会「肥満度判定曲線(6-17歳)男子(2000年度学校保健統計調査)」(PDF)
  6. 日本小児内分泌学会「肥満」
  7. 国立保健医療科学院掲載「乳幼児身体発育曲線の活用・実践ガイド」(令和3年3月、厚生労働行政推進調査事業、PDF)
  8. 日本成長学会・日本小児内分泌学会合同標準値委員会「2000年日本人小児の体格 標準値」(身長・体重の標準値、肥満度の標準体重、BMI)
  9. ノビケア「お問い合わせ」