成長と遺伝読む時間 約5分
1年に何cm伸びるのが普通?年齢別の伸びの目安
公開日:2026年10月3日 更新日:2026年10月3日
1年に伸びる量は、年齢によって大きく違います。公的な統計で年齢ごとの平均の差を見ると、生まれてから1年は20cm以上、1歳から6歳ごろは1年に10cm近くから6〜7cmほどへと少しずつ小さくなり、小学生のころは6cm前後で、思春期に一度大きくなったあと小さくなります。ただし「普通」かどうかは一律のcmでは決まらず、年齢・性別ごとの基準と比べて医師が判断します。
0〜6歳では、1年にどのくらい伸びる?
こども家庭庁の「令和5年乳幼児身体発育調査」では、乳幼児の身長の中央値(50パーセンタイル値)が示されています。中央値は、その値より小さい子と大きい子が半分ずついる値です。表は、その中央値を1年ごとに並べて差を計算したものです。
生まれたときの中央値は男の子49.4cm、女の子48.8cmで、生後11〜12か月未満では男の子73.1cm、女の子71.9cmです。生まれてからの1年で、もっとも大きく伸びることが分かります。
その後は、1歳台から2歳台で10cm近く、5歳台から6歳台では6〜7cmほどと、年齢が上がるにつれて1年の差は小さくなっていきます。乳幼児の時期の伸び方は、平均身長の記事でもくわしく紹介しています。
| 時期(中央値どうしの比較) | 男の子(差) | 女の子(差) |
|---|---|---|
| 出生時 → 生後11〜12か月未満 | 49.4cm → 73.1cm(23.7cm) | 48.8cm → 71.9cm(23.1cm) |
| 1歳0〜6か月未満 → 2歳0〜6か月未満 | 76.5cm → 86.3cm(9.8cm) | 75.3cm → 85.2cm(9.9cm) |
| 2歳0〜6か月未満 → 3歳0〜6か月未満 | 86.3cm → 94.3cm(8.0cm) | 85.2cm → 93.2cm(8.0cm) |
| 3歳0〜6か月未満 → 4歳0〜6か月未満 | 94.3cm → 101.3cm(7.0cm) | 93.2cm → 100.4cm(7.2cm) |
| 4歳0〜6か月未満 → 5歳0〜6か月未満 | 101.3cm → 108.0cm(6.7cm) | 100.4cm → 107.5cm(7.1cm) |
| 5歳0〜6か月未満 → 6歳0〜6か月未満 | 108.0cm → 114.5cm(6.5cm) | 107.5cm → 114.1cm(6.6cm) |
出典 [1]
小学生から高校生では、1年にどのくらい伸びる?
文部科学省の令和7年度学校保健統計の平均身長から、1歳ごとの差を計算すると表のとおりです。年齢は4月1日時点の満年齢です。
6歳から9歳ごろまでは、男女とも1年の差が6cm前後で、比較的安定しています。そのあと、女子では9歳から11歳ごろ、男子では11歳から13歳ごろに差が大きくなり、それを過ぎると急に小さくなります。
女子は12歳から13歳で2.6cm、14歳から15歳で0.6cmと、中学生のうちに差が小さくなります。男子は14歳から15歳で2.5cm、16歳から17歳で0.7cmです。
| 年齢 | 男子の平均身長の差 | 女子の平均身長の差 |
|---|---|---|
| 6歳 → 7歳 | 6.1cm | 6.0cm |
| 7歳 → 8歳 | 5.6cm | 5.9cm |
| 8歳 → 9歳 | 5.7cm | 6.3cm |
| 9歳 → 10歳 | 5.5cm | 7.1cm |
| 10歳 → 11歳 | 6.6cm | 6.5cm |
| 11歳 → 12歳 | 7.7cm | 5.0cm |
| 12歳 → 13歳 | 7.3cm | 2.6cm |
| 13歳 → 14歳 | 5.0cm | 1.4cm |
| 14歳 → 15歳 | 2.5cm | 0.6cm |
| 15歳 → 16歳 | 1.3cm | 0.5cm |
| 16歳 → 17歳 | 0.7cm | 0.4cm |
平均の差と、一人ひとりの伸びはどう違う?
上の2つの表は、どちらも「それぞれの年齢の子どもの平均」を比べた数字です。同じ子どもを1年ごとに追いかけて測ったものではありません。また、乳幼児身体発育調査と学校保健統計は調べ方が違うため、2つの表の数字をつなげて比べることもできません。
とくに思春期は、一人ひとりの伸びと平均の差が違って見えやすい時期です。思春期の始まる時期は人によってずれるため、平均すると伸びが大きい時期がならされて、なだらかに見えます。
たとえば日本産婦人科医会は、女の子は平均11歳前後で伸びる速さがもっとも大きくなり、そのころは平均で1年に8cmほど伸びると説明しています。学校保健統計の女子の1年の差は最大でも7.1cmなので、一人ひとりのピークは平均の差より大きくなることが分かります。
伸びが少ないかどうかは、何で判断する?
医療機関では、1年の伸びを「何cmなら普通」と一律に決めるのではなく、同じ年齢・性別の基準の値と比べて評価します。年齢によって、伸びる量そのものが違うからです。
たとえば小児慢性特定疾病情報センターに掲載されている成長ホルモン分泌不全性低身長症の診断の手引きでは、成長の速さが2年以上にわたって標準値の−1.5SD以下であることが、診断の目安の一つになっています。基準には、同じ子どもを追いかけて測った資料にもとづく、性別・年齢別の標準の成長率を使うとされています。
インターネットでは「1年に何cm以下なら要注意」といった数字を見かけることもあります。ただ、お子さんの年齢や思春期の進み具合によって当てはまり方が変わるため、ここでは一律の数字は示しません。
そのため、伸びが気になるときは、1年の伸びの数字だけで判断せず、成長曲線に記録を書き込み、医師に見てもらうことが大切です。
出典 [5]
1年の伸びを正しく知るには?
1年の伸びは、2回の測定の差から計算します。測った間隔が1年でない場合は、差を月数で割って12をかけると、1年あたりに直せます。
測定の誤差を小さくするため、靴下を脱ぎ、かかとを壁につけ、できるだけ同じ時間帯・同じ方法で測りましょう。数か月ごとの差は誤差の影響を受けやすいため、半年から1年の間隔で比べるのがおすすめです。
計算した1年の伸びと身長を成長曲線に書き込むと、曲線の線に沿って伸びているか、線から外れてきているかが見えやすくなります。成長曲線の見方は、別の記事で説明しています。
伸びが急に大きくなるのも、相談したほうがよい?
日本小児内分泌学会は、成長曲線の基準の範囲を大きく外れている場合だけでなく、身長が伸びすぎている場合も、早めに小児科に相談することを勧めています。
とくに、思春期の年齢より早い時期に急に伸び始め、胸のふくらみや陰毛などの変化もある場合は、思春期早発症の可能性があります。同学会は、思春期早発症では一時的に伸びたあと、小柄なまま身長が止まってしまうことがあると説明しています。
反対に、1年の伸びがそれまでより急に小さくなった場合も相談の対象です。身長の伸び方が気になる場合は、ノビケアの医師による無料相談(ビデオ通話、0円)で、お手元の記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEから受け付けています。
小さいころの記録は、どこで分かる?
乳幼児のころの身長は、母子健康手帳に記録されていることが多いです。健診のたびに測った身長を、日付と一緒に書き出してみましょう。
小学生以降は、学校の健康診断の記録が手がかりになります。毎年同じ時期に測るため、1年の伸びを比べやすい記録です。
これまでの記録を並べて1年ごとの伸びを計算すると、どの時期に伸びが大きかったか、小さくなったかが分かります。記録が一部欠けていても、今ある分だけで十分に役に立ちます。
1年の伸びについてよくある質問
Q. 去年は8cm伸びたのに、今年は3cmでした。大丈夫でしょうか?
A. 思春期の伸びが大きい時期を過ぎると、1年の伸びは小さくなっていきます。年齢や体の変化によって意味が変わるため、記録を持って医師に確認してもらうと安心です。
Q. 半年で1cmしか伸びていません。少ないですか?
A. 半年の差は、測り方の誤差の影響を受けやすくなります。同じ条件で測り直し、1年の間隔で比べてみてください。伸びが小さい状態が続く場合は相談してください。
Q. 身長は、どのくらいの頻度で測ればよいですか?
A. 学校の健康診断に加えて、家庭で数か月ごとに同じ条件で測っておくと、変化に気づきやすくなります。測った日付も一緒に残しておきましょう。
まとめ
1年の伸びは、乳児期がもっとも大きく、小学生のころは6cm前後で、思春期に一度大きくなったあと小さくなります。統計の数字は平均の差なので、お子さんの伸びは成長曲線で年齢・性別の基準と比べ、気になるときは記録を持って相談してください。
お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。
公式LINEで無料相談を予約するこの記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。