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カルシウムで身長は伸びる?子どもの必要量ととりすぎの注意

公開日:2026年10月3日 更新日:2026年10月3日

カルシウムは骨や歯をつくる大切な栄養素ですが、不足していない子が多くとっても身長が伸びるという科学的なデータはありません。必要量は年齢と性別で決まっていて、12〜14歳の男の子では1日1,000mgが推奨量です。まずは食事からとり、サプリメントを使う前には医師に相談しましょう。

カルシウムは体の中で何をしている?

厚生労働省のe-ヘルスネットによると、カルシウムは体の中に最も多くあるミネラルで、そのほとんどが骨と歯に含まれています。残りは血液や筋肉、神経にあり、血液を固めたり、筋肉を動かしたりする働きにも関わっています。

カルシウムの吸収は、成長期には高くなるとされています。また、ビタミンDが不足するとカルシウムの吸収が悪くなるため、ほかの栄養素とあわせてとることが大切です。

骨は、カルシウムだけでつくられているわけではありません。日本小児内分泌学会は、骨はコラーゲンなどのたんぱく質と、カルシウムやリンなどのミネラルからできていて、コラーゲンの線維にカルシウムとリンの結晶がたまることで硬くなると説明しています。

出典 [1] [2]

カルシウムをとると身長は伸びる?

日本小児内分泌学会は、カルシウムなどを含むサプリメントについて見解を示しています。栄養の不足によって成長がさまたげられている場合には、補うことで成長が正常に戻る可能性があるとしています。

一方で、不足していない場合に、さらにとることで成長が促されるという科学的なデータはないとしています。多くとれば健康を損なうおそれがあるとも述べています。

カルシウムやビタミンDが不足して骨が軟らかくなる「くる病」では、O脚やX脚、歩き方の異常に加えて、身長の伸びが悪くなることがあります。これは不足による病気で、早くに治療を始めれば改善することが多いとされています。「多くとれば伸びる」こととは別の話です。

骨の材料が十分にあることと、骨が長く伸びることは同じではありません。身長の伸びには、ホルモンや体質など多くの要因が関わっています。

出典 [3] [2] [4]

子どもは1日にどのくらい必要?

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、年齢と性別ごとにカルシウムの推奨量が決められています。推奨量は、その年齢のほとんどの人が必要量を満たせると考えられる量です。

表のとおり、必要量は思春期に多くなり、男の子では12〜14歳がいちばん多い1,000mgです。女の子は8〜11歳で750mg、12〜14歳で800mgです。成人(18〜29歳)の推奨量は男性800mg、女性650mgなので、思春期は大人と同じかそれ以上が必要になります。

毎日ぴったり同じ量をとる必要はありません。数日から1週間ほどの食事で、だいたい満たせているかを考えましょう。

なお、推奨量は健康な人を対象にした値です。持病がある子や、医師から食事の指示を受けている子は、その指示を優先してください。

年齢男の子(mg/日)女の子(mg/日)
1〜2歳450400
3〜5歳600550
6〜7歳600550
8〜9歳650750
10〜11歳700750
12〜14歳1,000800
15〜17歳800650

出典 [5]

カルシウムはどんな食品からとれる?

農林水産省は、カルシウムが多い食品として、牛乳・ヨーグルト・チーズなどの乳製品、骨ごと食べられる小魚、豆腐や納豆などの大豆製品、野菜、海藻を挙げています。なかでも乳製品は吸収率が高く、1回の量も多いため、とりやすい食品です。

日本食品標準成分表(八訂)増補2023年では、100gあたりのカルシウムは、普通牛乳で110mg、プロセスチーズで630mg、しらす干し(微乾燥品)で280mg、小松菜(生)で170mg、木綿豆腐で93mgです。

食事バランスガイドでは、牛乳・乳製品の「1つ」をカルシウム約100mg分としています。小学生から高校生では1日「2〜3つ」が目安です。乳製品と、小魚や大豆製品、青菜などを組み合わせると、無理なくとりやすくなります。

医薬基盤・健康・栄養研究所は、日本人のカルシウム摂取量は全体として目標に届いていないとしています。思春期(12〜14歳)では、国民健康・栄養調査をもとに、男の子で特にカルシウムが不足していると紹介しています。

出典 [6] [7] [8] [9] [10]

カルシウムの吸収をさまたげるものはある?

医薬基盤・健康・栄養研究所は、野菜に含まれるシュウ酸や穀物に含まれるフィチン酸がカルシウムの吸収をさまたげること、多量の脂質も吸収に悪い影響を与えるといわれることを紹介しています。

農林水産省は、肉類やインスタント食品に多いリンをとりすぎると、カルシウムの吸収がさまたげられると説明しています。特定の食品を避けるより、加工食品にかたよらない食事を心がけるほうが現実的です。

同じ研究所は、カルシウムは1食でまとめてとるより、何回かに分けたほうが効率よくとれるとしています。ビタミンDが不足すると吸収が悪くなることも覚えておき、魚やきのこ、卵などを食事に取り入れましょう。

農林水産省は、ビタミンDは日光を浴びることで体の中でもつくられるため、外で元気に遊ぶことも大切だとしています。食事と生活の両方から、カルシウムを生かせる体づくりを考えましょう。

出典 [9] [6] [1]

とりすぎるとどうなる?サプリで補ってもいい?

食事摂取基準(2025年版)では、18歳以上のカルシウムの耐容上限量(これ以上とると健康障害のリスクが出てくる量)を2,500mgとしています。17歳以下には耐容上限量の値が示されていません。値が示されていないことは、いくらとっても安全という意味ではありません。

e-ヘルスネットは、通常の食事でとりすぎることはないものの、サプリメントを使うと高カルシウム血症や結石などを起こす可能性があるとしています。医薬基盤・健康・栄養研究所も、ミルクアルカリ症候群や、ほかのミネラルの吸収が悪くなることなどを挙げています。

同じ研究所のコラムは、健康な子どもが3食とおやつを十分に食べられていれば、サプリメントを考える必要はおそらくないとしています。成長途中の子どもは、大人より有害な影響を受けやすいとも指摘しています。

食物アレルギーや強い偏食などで、食事からとるのが難しい場合もあります。その場合は保護者の判断でサプリメントを始めず、医師や管理栄養士に相談してください。

出典 [5] [1] [9] [11]

受診したほうがよいのはどんなとき?

O脚やX脚が目立つ、歩き始めが遅い、歩くときに体が左右に大きく揺れる、関節のあたりがふくらんでいる、といった様子は、くる病で見られることがある症状です。気になる場合は小児科に相談してください。

1歳未満の赤ちゃんでは、ビタミンD不足によって血液中のカルシウムが下がり、けいれんを起こすことがあります。けいれんが起きたときは、すぐに119番に連絡してください。

身長の伸びそのものが気になる場合は、まず成長曲線で伸び方を確かめましょう。伸びが落ちてきている場合は、カルシウムの量だけで様子を見ず、記録を持って医師に相談してください。

身長の伸び方が気になる場合は、ノビケアの医師による無料相談(ビデオ通話、0円)で、お手元の記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEから受け付けています。

出典 [2] [12]

カルシウムと身長についてよくある質問

Q. カルシウムを多くとると、骨端線が早く閉じてしまいますか?

A. 食事からとるカルシウムで骨端線が早く閉じる、という信頼できるデータは見当たりません。必要量を食事からとることを心がけましょう。

Q. 牛乳を飲むとおなかがゴロゴロします。

A. ヨーグルトやチーズ、小魚、大豆製品、青菜などからもカルシウムはとれます。症状が続く場合は医師に相談してください。

Q. お菓子のようなカルシウム製品を毎日食べてもよいですか?

A. 食事のかわりにはなりません。表示された量を守り、ほかのサプリメントや強化食品と重ならないようにしましょう。迷うときは医師や管理栄養士に相談してください。

出典 [6] [11]

まとめ

カルシウムは骨や歯に欠かせない栄養素ですが、不足していない子が多くとっても身長が伸びるという科学的なデータはありません。年齢に合った量を乳製品や小魚、大豆製品などの食事からとり、サプリメントを使う前には医師に相談しましょう。

出典 [3] [5]

お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。

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この記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。

参考にした資料

  1. 厚生労働省 e-ヘルスネット「カルシウム」
  2. 日本小児内分泌学会「くる病」
  3. 日本小児内分泌学会「「身長を伸ばす効果がある」と宣伝されているサプリメント等に関する学会の見解」(2025年9月8日改定)
  4. 日本小児内分泌学会「低身長」
  5. 厚生労働省「「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書」
  6. 農林水産省「大切な栄養素カルシウム」
  7. 文部科学省「食品成分データベース」(日本食品標準成分表(八訂)増補2023年)
  8. 農林水産省「「何を」「どれだけ」材料と料理区分」(食事バランスガイド)
  9. 医薬基盤・健康・栄養研究所「「健康食品」の安全性・有効性情報:カルシウム」
  10. 医薬基盤・健康・栄養研究所「「健康食品」の安全性・有効性情報:子どもとサプリメント」
  11. 医薬基盤・健康・栄養研究所「「健康食品」の安全性・有効性情報:【第30回】子どもにサプリメントを与える前に」
  12. ノビケア「お問い合わせ」