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身長を伸ばす食べ物はある?成長期の食事で大切なこと
公開日:2026年10月3日 更新日:2026年10月3日
健康な子の背を高くする効果が科学的に証明された食べ物や成分はありません。ただし、栄養が大きく不足すると成長に影響することはあるため、主食・主菜・副菜・乳製品・果物をそろえた食事が大切です。特定の食品にこだわるより、3食を食べるリズムと全体のバランスを整えましょう。
身長を伸ばす食べ物はある?
日本小児内分泌学会は、インターネット広告やSNSで子どもの背を伸ばすとうたう商品が見られるものの、健康な子の背を高くする効果が科学的に証明された成分は存在しないとしています。
同じ学会は、子どもの成長に一番役立つのは、適度な運動、バランスのとれた食事、しっかりした睡眠であり、これは以前から変わらないと述べています。
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所のコラムも、「背が伸びる」という働きと、カルシウムなどの成分、牛乳などの食品が、一対一で結びつくわけではないと説明しています。ある食品を食べられなくても、ほかの食品が食べられていれば、過度に心配する必要はないとしています。
「身長を伸ばす食べ物」を探すより、「成長に必要な栄養が足りているか」を考えるほうが、実際の食事の役に立ちます。
栄養と身長の伸びはどう関係する?
日本小児内分泌学会は、身長の伸びに関わる要因として、遺伝や体質、ホルモン、持病や薬のほか、栄養、睡眠、運動、心の状態などの環境要因を挙げています。栄養は大切な要因の一つですが、それだけで身長が決まるわけではありません。
栄養が大きく不足すると、成長に影響することがあります。たとえば、ビタミンDが不足するとくる病になり、身長の伸びが悪くなることがあります。亜鉛の不足でも、子どもでは身長の伸びが悪くなることがあると、日本臨床栄養学会は説明しています。
一方で、同じ学会の見解では、こうした栄養素が不足していない場合に、多くとって成長が促されるという科学的なデータはないとされています。「足りないものを補う」ことと「多くとれば伸びる」ことは、分けて考えましょう。
日本小児内分泌学会は、心臓や肝臓、消化器などの病気があると、体に十分な栄養を取り込めずに身長の伸びが低下することもあると説明しています。よく食べているのに体重や身長が増えない場合は、医師に相談してください。
成長期の食事で大切なことは?
農林水産省の食事バランスガイドでは、毎日の食事を「主食」「副菜」「主菜」「牛乳・乳製品」「果物」の5つに分けて考えます。どれかが欠けたり、一つだけが多すぎたりしないようにすることが大切です。
主食はご飯やパン、麺など、副菜は野菜やきのこ、海藻などのおかず、主菜は肉・魚・卵・大豆製品のおかずです。農林水産省は、小学生から高校生では牛乳・乳製品を1日「2〜3つ」(牛乳なら200〜300mL)を目標としています。
医薬基盤・健康・栄養研究所は、子どもの食事でいちばん大切なのは3食をバランスよくとることで、その近道として朝食をとることを勧めています。
食事バランスガイドでは、主菜の「1つ」はたんぱく質約6g分、牛乳・乳製品の「1つ」はカルシウム約100mg分です。卵1個の料理や納豆1パックが主菜の「1つ」、牛乳1本(200mL)が乳製品の「2つ」と、身近な量で数えられます。
成長期に意識したい栄養素は?
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、思春期にカルシウムや鉄、たんぱく質などの必要量が大人と同じか、それ以上になります。たとえばカルシウムの推奨量は、12〜14歳の男の子で1日1,000mgです。
医薬基盤・健康・栄養研究所は、国民健康・栄養調査をもとに、思春期(12〜14歳)では、男の子でカルシウム、女の子で鉄が特に不足していると紹介しています。乳製品や小魚、大豆製品、赤身の肉や魚、青菜などを意識して取り入れましょう。
それぞれの栄養素の必要量や多い食品は、個別の記事で詳しく説明しています。特定の栄養素だけを増やすより、いろいろな食品を食べることで、自然と多くの栄養素がそろいます。
同じ研究所は、朝食の工夫として、牛乳やじゃこ、チーズトースト、ヨーグルトなどを少しずつ取り入れることを例に挙げています。忙しい朝でも、手軽な食品を1つ加えることから始めてみましょう。
「〇〇を食べると背が伸びる」という情報はどう見る?
日本小児内分泌学会はっきり「成長を促す」とは言わなくても、そのように受け取れる強い印象を与える宣伝があると注意しています。体操や生活習慣を紹介するアプリについても、特別な方法でさらに伸びると誤解させる表現があるとしています。
「飲み始めてから伸びた」「食べさせたら背が高くなった」という話は、成長期の自然な伸びと区別できません。一人の経験ではなく、信頼できる研究で確かめられているかどうかが大切です。
医薬基盤・健康・栄養研究所によると、低身長を気にした家族が購入したアミノ酸のカプセルを毎日飲んでいた子どもに、食道の炎症が起きたという報告もあります。食品の形をしていても、体に合わないことがある点に注意しましょう。
医薬基盤・健康・栄養研究所は、子どもへのサプリメントは、ベネフィットよりリスクのほうが大きいと判断できることが多いとしています。食品やサプリメントに頼る前に、毎日の食事と睡眠、運動を見直しましょう。
朝ごはんやおやつはどう考える?
こども家庭庁の資料は、幼児期は食生活の基礎ができる時期で、規則正しく食事をとる習慣をつけることが大切だとしています。寝る時間が遅く、朝食を抜くことが続かないよう、生活のリズムを整えることも勧めています。
同じ資料は、子どもにとって間食は食事の一部であり、量や栄養のバランスに気を配るよう勧めています。ジュースやお菓子のとりすぎに気をつけ、牛乳やヨーグルト、果物、おにぎりなどを取り入れるのも一つの方法です。
家族と一緒に楽しく食べることも、食べる意欲を育てます。食事の時間が、子どもにとって安心できる時間になるよう心がけましょう。
医薬基盤・健康・栄養研究所のコラムは、子どもの食習慣は身近な大人の影響を強く受けるとして、子どもにサプリメントを与える前に家族全員の食生活を見直すことを勧めています。
食事や身長の伸びが気になるときは?
食べる量が少ない、食べられる食品がかなり限られている、体重が増えないといった場合は、市町村の管理栄養士や保健センター、かかりつけの小児科に相談できます。食物アレルギーで除いている食品がある場合は、代わりに何で補うかも一緒に相談しましょう。
身長の伸びが気になる場合は、食事を変える前に、これまでの身長の記録を成長曲線に書き込み、伸び方を確かめましょう。伸びが落ちてきているときは、食事以外の原因が隠れていることもあるため、食べ物で様子を見続けず、記録を持って小児科に相談してください。
身長の伸び方が気になる場合は、ノビケアの医師による無料相談(ビデオ通話、0円)で、お手元の記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEから受け付けています。
身長を伸ばす食べ物についてよくある質問
Q. 卵や納豆を毎日食べさせると背が伸びますか?
A. 卵や納豆はたんぱく質などをとりやすい食品ですが、特定の食品で背が伸びるという科学的な裏づけはありません。ほかの食品と組み合わせて、バランスよく食べることが大切です。
Q. 給食をしっかり食べていれば十分ですか?
A. 給食は栄養のバランスが考えられていますが、1日のうちの1食です。朝食と夕食、休日の食事もあわせて考えましょう。
Q. 背を伸ばすために、たくさん食べさせたほうがよいですか?
A. 食べすぎは肥満につながることがあります。身長と体重のバランスを成長曲線で確かめながら、年齢に合った量を食べることが大切です。
まとめ
身長を伸ばす効果が科学的に証明された食べ物や成分はありませんが、栄養が不足しないよう、主食・主菜・副菜・乳製品・果物をそろえた食事が大切です。特定の食品に頼らず、3食のリズムと睡眠、運動を整え、身長の伸びが気になるときは記録を持って医師に相談しましょう。
お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。
公式LINEで無料相談を予約するこの記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。
参考にした資料
- 日本小児内分泌学会「「身長を伸ばす効果がある」と宣伝されているサプリメント等に関する学会の見解」(2025年9月8日改定)
- 医薬基盤・健康・栄養研究所「「健康食品」の安全性・有効性情報:【第7回】子どものサプリメント利用の考え方」
- 日本小児内分泌学会「低身長」
- 日本小児内分泌学会「くる病」
- 日本臨床栄養学会「亜鉛欠乏症の診療指針2024」(PDF)
- 農林水産省「「何を」「どれだけ」材料と料理区分」(食事バランスガイド)
- 農林水産省「大切な栄養素カルシウム」
- 医薬基盤・健康・栄養研究所「「健康食品」の安全性・有効性情報:子どもとサプリメント」
- 厚生労働省「「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書」
- 医薬基盤・健康・栄養研究所「「健康食品」の安全性・有効性情報:【第30回】子どもにサプリメントを与える前に」
- 医薬基盤・健康・栄養研究所「「健康食品」の安全性・有効性情報:アルギニン」
- こども家庭庁 母子健康手帳情報支援サイト「乳幼児期の栄養」(PDF)
- ノビケア「お問い合わせ」
- 日本小児内分泌学会「肥満」