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寝る子は育つは本当?成長ホルモンと睡眠
公開日:2026年10月3日 更新日:2026年10月3日
睡眠が子どもの成長に大切だという意味では、「寝る子は育つ」は本当です。厚生労働省の睡眠ガイドは睡眠に「脳と体を成長させる役割」があると説明し、深い眠りに一致して成長ホルモンが分泌されることも知られています。ただし、長く眠るほど身長が伸びるとは確かめられていません。
「寝る子は育つ」は、医学的に正しいの?
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、睡眠には心と体の休養と、脳と体を成長させる役割があると説明しています。また、睡眠には成長や記憶の定着など、環境に適応する力を高める働きがあり、睡眠が悪くなると成長や適応力の向上も損なわれると述べています。
日本小児内分泌学会も、身長の伸びに関わる要因として、遺伝や体質、ホルモン、病気などとならんで、栄養、睡眠、運動、心理状態などの環境の要因を挙げています。
このように、睡眠が成長に関わることは公的機関や学会も認めています。ただし、それは「よく寝れば寝るほど背が伸びる」という意味ではありません。
眠っている間、体の中では何が起きているの?
e-ヘルスネットによると、人の睡眠は、脳を休める「ノンレム睡眠」と、夢を見ることが多い「レム睡眠」が約90分の周期でくり返されています。睡眠は深いノンレム睡眠から始まり、朝に向けて浅い眠りが増えていきます。
e-ヘルスネットの「ノンレム睡眠」の解説では、眠りについた直後の深いノンレム睡眠(徐波睡眠)に一致して、成長ホルモンの分泌がみられることが知られているとされています。
日本小児内分泌学会は、成長ホルモンは脳の下垂体で作られ、骨の軟骨成長板(骨端線)に働いて骨を縦の方向に伸ばすと説明しています。成長ホルモンのはたらきについて詳しくは、「成長ホルモンとは?」の記事をご覧ください。
長く眠るほど、背は伸びるの?
推奨される時間より長く眠れば身長がより伸びる、ということを示した公的な資料は見当たりません。
睡眠ガイドが示しているのは、小学生は9〜12時間、中学・高校生は8〜10時間を参考に睡眠時間を確保するという目安です。まずはこの範囲の睡眠を、毎日安定してとることを目標にしましょう。
必要な睡眠には個人差もあります。睡眠ガイドは、睡眠で休養がとれている感覚(睡眠休養感)は睡眠の質を表す指標で、朝目覚めたときの睡眠休養感は、睡眠が足りているかの個人差をつかむ目安にもなると説明しています。
身長は遺伝や体質、ホルモン、栄養、病気など多くの要因で決まります。睡眠をしっかりとっていても小柄な子もいれば、睡眠が短めでも背が高い子もいます。睡眠だけで身長を変えようとするのではなく、生活全体を整える一つとして考えましょう。
睡眠不足は、成長にどう影響するの?
睡眠ガイドは、子どもの睡眠時間が足りないと、肥満のリスクが高くなること、気分が落ち込みやすくなること、学業成績が下がること、生活の質が下がることが報告されていると説明しています。
e-ヘルスネットも、子どもの睡眠不足や睡眠障害が続くと、肥満や生活習慣病、うつ病などの発症率を高めたり、症状を悪くしたりする危険があるとしています。睡眠ガイドは、夜更かしや朝寝坊の習慣が慢性的な睡眠不足をともないやすく、肥満のリスクにもなると説明しています。
睡眠不足が身長の伸びそのものにどの程度影響するかについて、具体的な数値を示した公的な資料は見当たりません。睡眠不足は身長以外の面でも子どもの健康に影響するため、身長にかかわらず避けたいものです。
いびきや無呼吸は、関係あるの?
睡眠ガイドによると、閉塞性睡眠時無呼吸では、眠っている間に空気の通り道が狭くなって呼吸が止まり、目が覚めかける反応がくり返されます。その結果、実際に眠っている時間や深い睡眠が減ってしまいます。
国立成育医療研究センターは、2歳以下の重症睡眠時無呼吸の解説で、睡眠時無呼吸は日中の眠気や集中力の低下を起こすほか、成長や発達にも影響を及ぼすことがあると説明しています。同センターは、子どもの睡眠時無呼吸症候群の原因はアデノイドや扁桃が大きいことが多いとしています。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、鼻づまりや肥満も関係することがあるとしています。
深い睡眠が減ることが成長ホルモンの分泌や身長にどう影響するかは、医師の確認が必要な点です。大きないびき、呼吸が止まる、息を吸うときに鎖骨の上やみぞおちがへこむ、夜中に何度も起きるといった様子があれば、小児科や耳鼻咽喉科に相談しましょう。
眠っている間に呼吸が止まって顔色が悪い、呼びかけても反応がおかしいなど、呼吸の状態が心配なときは、すぐに救急を受診するか119番に連絡してください。
よく眠れているかは、どこを見ればいい?
睡眠時間に加えて、朝に自分で起きられるか、日中に強い眠気がないか、授業や遊びに集中できているかを見てみましょう。e-ヘルスネットは、平日に比べて週末に3時間以上遅くまで寝ている子どもは、睡眠不足があると考えてよいとしています。
e-ヘルスネットは、眠っている途中に呼吸が止まる、眠りの質が悪い、寝入りばなや夜中に体の異常な動きがある、日中の眠気が強すぎるといった症状が1か月以上続くときは、かかりつけの小児科に相談するよう勧めています。
国立成育医療研究センターは、睡眠時無呼吸の診察のために、寝ているときの様子を撮った動画を持参するよう案内しています。気になる様子があれば、スマートフォンで短い動画を撮っておくと、受診のときに役立ちます。
睡眠を整えても、背の伸びが気になるときは?
睡眠は身長に関わる要因の一つですが、身長が伸びにくい原因には、家族の体格に似た体質のほか、ホルモンの不足や小さく生まれたこと、体のほかの病気などもあります。睡眠を整えても伸び方が気になる場合は、記録を持って小児科に相談しましょう。
相談するときは、身長の記録に加えて、ふだん寝る時刻と起きる時刻、休日の睡眠の様子、いびきや呼吸が止まる様子の有無をメモしておくと、医師が生活の様子をつかみやすくなります。
身長の伸び方が気になる場合は、ノビケアの医師による無料相談(ビデオ通話、0円)で、お手元の記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEから受け付けています。
睡眠と成長ホルモンについてよくある質問
Q. 寝る前に成長ホルモンを増やす食べ物や飲み物はありますか?
A. 日本小児内分泌学会は、成長ホルモンそのものを飲んでも胃で分解されて効果がないと説明しています。特定の食品で睡眠中の分泌が増えるかどうかは、公的な資料では確かめられませんでした。
Q. うつぶせ寝など、寝る姿勢で身長は変わりますか?
A. 寝る姿勢と身長の伸びの関係を示した公的な資料は見当たりません。乳児については、睡眠ガイドが1歳ごろまではあお向けに寝かせ、柔らかすぎる寝具を避けることを勧めています。
Q. 夜中に何度も起きる子は、成長に影響がありますか?
A. 夜中に起きる理由によって考え方が変わります。いびきや呼吸が止まる様子がともなう場合は睡眠時無呼吸の可能性もあるため、小児科や耳鼻咽喉科で相談してください。
まとめ
睡眠には脳と体を成長させる役割があり、深い眠りに一致して成長ホルモンが分泌されることが知られています。ただし、長く眠るほど背が伸びるとは確かめられていません。年齢に合った睡眠時間を安定してとり、いびきや呼吸が止まる様子があれば早めに相談しましょう。
お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。
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