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成長ホルモンは22時〜2時に出る?「ゴールデンタイム」は本当?

公開日:2026年10月3日 更新日:2026年10月3日

「22時〜2時に成長ホルモンが出る」という時刻を示す記載は、公的機関や学会の資料にはありませんでした。厚生労働省のe-ヘルスネットは、眠りについた直後の深い睡眠に一致して成長ホルモンの分泌がみられると説明しています。時計の時刻にこだわるより、毎日決まった時刻に寝て、年齢に合った睡眠時間をとることが大切です。

「ゴールデンタイム」とは、どんな説?

子どもの身長に関する情報では、「22時から2時は成長ホルモンがたくさん出るゴールデンタイムなので、その時間に眠っていないと背が伸びない」という説明を見かけることがあります。

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」やe-ヘルスネット、日本小児内分泌学会のページを確認しましたが、成長ホルモンが「22時〜2時」という決まった時刻に出ると書いたものは見つかりませんでした。

日本小児内分泌学会は、成長ホルモンは生涯を通じて分泌されていて、身長を伸ばす働きのほかに、代謝の調節や筋肉量、体の機能を正常に保つ働きもしていると説明しています。

この記事では、公的な資料で確認できたことと、確認できなかったことを分けて説明します。

出典 [1] [2] [3]

成長ホルモンは、眠っている間のいつ出るの?

e-ヘルスネットの「ノンレム睡眠」の解説では、眠りについた直後の徐波睡眠(深いノンレム睡眠)に一致して、成長ホルモンの分泌がみられることが知られていると説明されています。

同じくe-ヘルスネットの「眠りのメカニズム」によると、睡眠は深いノンレム睡眠から始まり、朝に向けて少しずつ浅いノンレム睡眠が増えていきます。つまり、深い眠りは夜の前半に多く出やすいということです。

このことから、成長ホルモンの分泌は「何時か」よりも「眠りについてからの深い眠り」と結びつけて説明されていると考えられます。

なお、成長ホルモンが睡眠中以外にも分泌されるかどうか、1日の中でどのように変化するかについては、資料では詳しく確かめられませんでした。

出典 [2] [4]

22時を過ぎて寝ると、成長ホルモンは出ないの?

寝る時刻が22時を過ぎたら成長ホルモンが出なくなる、ということを示す公的な資料は確認できませんでした。ですから、たまに遅くなった日があっても、過度に心配する必要はありません。

ただし、寝る時刻が遅いのに起きる時刻が同じなら、その分だけ睡眠時間は短くなります。問題になりやすいのは、時刻そのものより、夜更かしが習慣になって睡眠時間が足りなくなることです。

厚生労働省の睡眠ガイドは、小学生は9〜12時間、中学・高校生は8〜10時間を参考に睡眠時間を確保することを勧めています。この時間がとれる時刻に寝ることを、まずの目標にしましょう。

出典 [1]

それでも早寝が勧められるのはなぜ?

睡眠ガイドは、小学生以降は早起きの習慣を保ったうえで、推奨される睡眠時間から逆算して寝る時刻を決めることを勧めています。学校の始まる時刻は決まっているため、十分な睡眠時間をとるには、結果として早めに寝る必要があります。

e-ヘルスネットによると、私たちは朝に目覚めて明るい光を浴びてから約14時間後から、少しずつ眠気を感じるように体内時計が整えられています。毎日の起きる時刻と寝る時刻がばらばらだと、体内時計の時刻合わせもばらばらになり、寝つきや目覚めがさらに不規則になっていきます。

睡眠ガイドによると、小学生は早寝・早起きが得意ですが、思春期になると夜更かし・朝寝坊になりやすくなります。小学生のうちから、毎日同じ時刻に起きて寝る習慣をつくっておくことが役立ちます。

早寝が勧められるのは、「特別な時間帯に眠るため」というより、十分な長さの睡眠を、毎日同じリズムでとるためだと考えるとよいでしょう。

出典 [1] [5]

メラトニンと成長ホルモンは、同じもの?

どちらも眠りに関わる話題で出てくるホルモンですが、別のものです。日本小児内分泌学会は、成長ホルモンは脳の底にある下垂体で作られて血液中に出され、骨の軟骨成長板(骨端線)に働いて骨を縦の方向に伸ばすと説明しています。

一方、e-ヘルスネットによると、メラトニンは体内時計に関わるホルモンで、ふだん寝る時刻の1〜2時間前ごろから分泌が始まり、眠りを促します。明るい光の下では分泌が止まるとされています。

睡眠ガイドは、思春期が始まるころからメラトニンの分泌が始まる時刻が遅くなり、夜寝る時刻が遅く、朝起きるのが難しくなる傾向があると説明しています。中学生・高校生で寝る時刻が遅くなりやすいのは、体の変化も関係しているということです。

出典 [3] [4] [1]

深い眠りをとるために、家庭でできることは?

厚生労働省の睡眠ガイドとe-ヘルスネットでは、子どもの睡眠を整える工夫として、次のようなことが挙げられています。どれも、身長を伸ばす方法としてではなく、よい睡眠のための生活習慣として紹介されているものです。

e-ヘルスネットは、眠りを促すメラトニンというホルモンは明るい光の下では分泌が止まると説明しています。寝る前の部屋は暗めにし、消灯して休むことが大切です。

出典 [1] [4]

成長ホルモンが足りているか心配なときは?

成長ホルモンが足りているかどうかは、寝る時刻や睡眠時間から判断することはできません。日本小児内分泌学会は、成長ホルモン分泌不全性低身長症と診断するには、原則として2種類以上の成長ホルモン分泌刺激試験で不足を確かめる必要があると説明しています。

同学会は、成長ホルモンはたんぱく質でできているため、飲んでも胃で分解されて効果がなく、注射以外の方法での有効性は認められていないとも説明しています。睡眠中の分泌を増やすとうたう商品なども、うのみにしないでください。

睡眠を整えたうえで身長の伸び方が気になる場合は、成長の記録を持って小児科に相談しましょう。身長の伸び方が気になる場合は、ノビケアの医師による無料相談(ビデオ通話、0円)で、お手元の記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEから受け付けています。

出典 [3] [6]

成長ホルモンのゴールデンタイムについてよくある質問

Q. 習い事で寝るのが22時半になる日があります。背が伸びなくなりますか?

A. 22時を過ぎると成長ホルモンが出なくなるという根拠は、公的な資料にはありませんでした。それより、睡眠時間が目安より短い日が続かないように、起きる時刻と寝る時刻のリズムを整えることを意識しましょう。

Q. 昼寝でも成長ホルモンは出ますか?

A. 昼寝のときの成長ホルモン分泌について、資料では確かめられませんでした。睡眠ガイドは、4〜5歳以降は昼寝の必要性が低下し、夜の寝つきが悪くなる可能性があるとしています。

Q. 早く寝かせようとしても眠れないときは?

A. e-ヘルスネットは、まず早起きをして朝の光を浴びる「早起き・早寝」から始めることを提案しています。1〜2週間ほど続けると、体内時計が少しずつ朝型に変わるとされています。

出典 [1] [5]

まとめ

成長ホルモンが「22時〜2時」に出るという時刻の説は、公的資料では裏づけが見つかりませんでした。分泌は眠りについた直後の深い睡眠と結びつけて説明されているため、時刻にこだわるより、毎日同じリズムで年齢に合った睡眠時間をとることを大切にしましょう。

出典 [2] [1]

お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。

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この記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。

参考にした資料

  1. 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(PDF)
  2. 厚生労働省 e-ヘルスネット「ノンレム睡眠」
  3. 日本小児内分泌学会「成長ホルモンとは」
  4. 厚生労働省 e-ヘルスネット「眠りのメカニズム」
  5. 厚生労働省 e-ヘルスネット「こどもの睡眠」
  6. ノビケア「お問い合わせ」