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身長が伸びるスポーツはある?
公開日:2026年10月3日 更新日:2026年10月3日
特定のスポーツをすると身長が伸びる、という根拠は、学会・公的機関の資料にはありませんでした。一方で、体を動かすことは体力や骨の健康、心の健康によいことが示されています。身長のために競技を選ぶより、子どもが楽しく続けられる運動を選ぶことが大切です。
背が伸びるスポーツは、本当にあるの?
バスケットボールやバレーボール、ジャンプの多い競技をすると背が伸びる、という話を聞くことがあります。厚生労働省や日本小児内分泌学会、日本整形外科学会などの資料では、特定のスポーツで身長が伸びることを示したものは見つかりませんでした。
日本小児内分泌学会は、身長の伸びに関わる要因として、遺伝や体質、ホルモン、病気などのほかに、栄養、睡眠、運動、心理状態といった環境の要因を挙げています。運動は要因の一つですが、競技の種類によって身長が決まるわけではありません。
ある競技を選ぶことで身長が伸びると期待するより、運動を生活の一部として続けることを大切にしましょう。
出典 [1]
バスケやバレーの選手に背の高い人が多いのはなぜ?
バスケットボールやバレーボールの選手に背の高い人が多いのは、その競技を続けたから背が伸びたというより、背が高いことが有利な競技で、背の高い人が選手として選ばれやすいことが関係していると考えられます。
同じように、背の低い選手が多い競技があるとしても、その競技をしたから背が伸びなかったとは言えません。結果と原因を取り違えないように気をつけましょう。
日本小児内分泌学会は、身長には遺伝や体質も関わると説明しています。背の高い家族の子どもが背の高さを生かせる競技を選ぶ、ということもあるため、競技と身長の関係を見るときは、こうした背景も考える必要があります。
出典 [1]
運動は、成長期の体にどう役立つの?
厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」は、子どもの身体活動は体力(全身持久力や筋力)、心臓や血管・代謝の働き、骨の健康、認知機能、心の健康を高め、肥満の改善にも役立つと説明しています。
文部科学省の「幼児期運動指針」は、幼児期は運動機能が急速に発達する時期で、さまざまな遊びを通して多様な動きを身につけることが大切だとしています。
同じ指針は、遊びを中心とする身体活動を十分に行うことは、多様な動きを身につけるだけでなく、心肺機能や骨の形成にも役立つとしています。
睡眠ガイドも、適度な運動は良い眠りにつながると説明しています。体を動かすことは、眠りや食欲を通して、生活全体のリズムを整えることにもつながります。
どのくらい体を動かせばいいの?
国の指針やガイドでは、年齢に応じて次のような目安が示されています。どれも身長を伸ばすための目安ではなく、健康のための身体活動の目安です。
厚生労働省の身体活動・運動ガイドは、体を動かす時間が少ない子どもには、少しでも何らかの身体活動を行うことを勧めています。急に強い運動を始めるのではなく、少しずつ増やしていきましょう。
部活動のガイドラインは、長期休業中に一定期間のオフシーズンを設けることも求めています。運動量が多い子どもでは、休む日や休む期間をつくることも、体を守るための大切な目安です。
| 対象 | 目安 | 出典 |
|---|---|---|
| 幼児(3〜6歳) | さまざまな遊びを中心に、毎日、合計60分以上、楽しく体を動かす | 文部科学省「幼児期運動指針」 |
| 子ども(参考:WHOのガイドライン) | 少し息が上がる程度以上の身体活動を1日60分以上。高強度の運動や筋肉・骨を強くする活動を週3日以上 | 厚生労働省「身体活動・運動ガイド2023」 |
| 中学生などの部活動 | 週2日以上の休養日。活動は平日2時間程度、休日3時間程度、週11時間程度まで | 文部科学省「部活動改革及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドライン」 |
運動不足だと、背が伸びにくくなるの?
運動不足そのものが身長の伸びをどの程度下げるかを示した公的な資料は見当たりません。ただし、運動不足は体力や健康の面で問題になります。
日本整形外科学会は、子どもの身体活動は二極化していて、運動のしすぎによる「スポーツ障害」と、運動不足による「体力・運動能力の低下」の両方が問題になっていると説明しています。
厚生労働省の身体活動・運動ガイドによると、令和4年度の全国体力・運動能力、運動習慣等調査では、体育の授業以外の運動時間が1週間で60分未満の子どもは、小学5年生の男子で9%、女子で15%、中学2年生の男子で8%、女子で18%でした。学習以外でテレビやゲームの画面を1日2時間以上見る子どもは、小学5年生の男子で62%、女子で54%でした。
ガイドは、長い座りすぎは肥満の増加や体力の低下、睡眠時間の減少と関係していると説明しています。運動が苦手な子も、まずは画面の時間を少し減らし、外遊びや散歩から始めてみましょう。
一つの競技だけを続けるのは良くないの?
厚生労働省の身体活動・運動ガイドは、保護者や指導者が、子どもが楽しく、年齢や能力に合った多様な身体活動に参加できるよう、安全で公平な機会を用意するよう勧めています。
文部科学省の部活動のガイドラインは、過度の練習がスポーツ障害やけがのリスクを高め、必ずしも体力や技術の向上につながらないことを正しく理解するよう求めています。
文部科学省の幼児期運動指針は、幼児にとっては、特定のスポーツだけを続けるよりも、さまざまな遊びのほうが動きの多様性があり、運動を調整する力を身につけやすいとしています。
小さいうちから一つの競技に集中することが成長にどう影響するかは、資料では詳しく確かめられませんでした。いろいろな遊びやスポーツを経験しながら、本人が好きな運動を見つけていくとよいでしょう。
スポーツを続けるときに、気をつけたいことは?
練習量が多いのに食事が足りない状態が続くと、体が使えるエネルギーが不足します。日本スポーツ振興センターは、この状態は性別を問わずアスリートの健康に有害な影響をもたらすと説明しています。運動量に見合った食事をとることを意識しましょう。
睡眠ガイドは、運動は1日のどの時間に行っても睡眠の質を改善するとする一方で、寝る前1時間以内の激しい運動は睡眠の質を下げる可能性があるとしています。夜遅い練習のあとは、寝るまでの過ごし方にも気を配りましょう。
スポーツをしていても、身長の伸び方が気になる場合は、成長の記録を持って小児科に相談してください。身長の伸び方が気になる場合は、ノビケアの医師による無料相談(ビデオ通話、0円)で、お手元の記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEから受け付けています。
スポーツと身長についてよくある質問
Q. 背を伸ばすためにバスケットボールを習わせるべきですか?
A. 特定の競技で身長が伸びるという根拠は、資料にはありませんでした。身長のためより、子どもが楽しく続けられるかを大切に選びましょう。
Q. 運動が苦手な子は、身長が伸びにくいですか?
A. 運動が苦手なことで身長が伸びにくくなる、という根拠は確認できませんでした。ただ、体を動かすことは健康のために大切なので、散歩や外遊びなど、できることから少しずつ増やしましょう。
Q. 背が低いと、スポーツは不利になりますか?
A. 競技によって体格の影響はさまざまです。身長だけで向き不向きを決めず、本人の興味や得意なことを大切にしてください。
まとめ
特定のスポーツで身長が伸びるという根拠は、資料にはありませんでした。運動は体力や骨、心の健康のために大切なので、年齢に合った量を目安に、子どもが楽しく続けられる運動を選びましょう。
出典 [2]
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