成長ホルモン治療読む時間 約5分
成長ホルモン治療の費用は何で決まる?体重・期間と、自費の見積もりを比べるときの注意
公開日:2026年10月3日 更新日:2026年10月3日
成長ホルモン治療の費用は、おもに「1週間に使う薬の量(病気と体重で決まる)」「製剤の価格」「治療を続ける期間」で決まり、そこに診察や検査の費用が加わります。保険診療では国が決めた薬価をもとに計算され、自己負担は2〜3割で、高額療養費や医療費助成で軽くなることがあります。自由診療の料金は医療機関ごとに決められるため、見積もりを比べるときは単位、含まれるもの、期間をそろえることが大切です。
成長ホルモン治療の費用は、何で決まる?
成長ホルモン製剤の量は、添付文書で「1週間に体重1kgあたり何mg」と決められています。そのため、薬の費用は、病気の種類、子どもの体重、使う製剤の価格の3つでおおよそ決まります。
そこに、診察、血液や尿の検査、注射の指導、注射針などの費用が加わります。さらに、治療は年単位で続くことが多く、その間に体重が増えると薬の量も増えます。1か月分の金額だけでなく、何年続くかも費用を左右します。
- 病気の種類(病気ごとに体重あたりの量が違う)
- 体重(成長とともに増える)
- 製剤の価格
- 診察・検査・指導・注射針などの費用
- 治療を続ける期間
- 保険・医療費助成が使えるかどうか
出典 [1]
体重と病気で、薬の量はどう変わる?
毎日型のソマトロピン製剤では、1週間に体重1kgあたり、成長ホルモン分泌不全性低身長症は0.175mg、ターナー症候群は0.35mg、SGA性低身長症は0.23mg(効果が不十分なときは0.47mgまで)とされています。同じ体重でも、病気によって量は2倍ほど違うことがあります。
計算の例として、体重25kgの子が成長ホルモン分泌不全性低身長症の量(1週間に体重1kgあたり0.175mg)で治療する場合を考えます。1週間の量は25×0.175で約4.4mg、4週間で17.5mgです。
体重が30kg、35kgと増えると、同じ病気でも量はそれに比例して増えます。治療を始めた時点の月額が、ずっと同じとは限りません。
保険診療だと、自己負担はどうなる?
保険診療の窓口負担は、小学校入学前の子どもは2割、それ以降は3割です。成長ホルモン治療は薬の額が大きいため、ひと月の医療費が高くなることがあります。
1か月の自己負担が上限を超えた場合は、高額療養費制度で超えた分が払い戻されます。上限額は年齢や所得で決まり、2026年8月からは年単位の上限も設けられています。
対象の病気であれば、小児慢性特定疾病の医療費助成で、自己負担の上限がさらに低くなります。市区町村による子どもの医療費の助成が使える場合もあります。くわしくは「小児慢性特定疾病の医療費助成とは?」の記事で説明しています。
治療を続ける期間は、費用にどう影響する?
成長ホルモン治療は、年単位で続くことが多い治療です。総額は、おおよそ「月ごとの費用×続ける期間」で考えますが、体重が増えると月ごとの費用も上がります。
保険診療では、添付文書に治療を続けるための基準が書かれている病気があります。たとえばターナー症候群やSGA性低身長症では、1年ごとに伸びの基準を満たしているかを判定し、満たさない場合や骨年齢が一定に達した場合は中止するとされています。
日本小児内分泌学会は、成長ホルモン分泌不全性低身長症について、1年間の伸びが1cm未満なら中止、2cm未満なら中止を積極的に検討することを推奨しています。費用を考えるときも、どうなったら終わるのかを始める前に確認しておきましょう。
自由診療の料金は、薬価と同じ?
自費診療のため薬価は適用されません。自由診療では、薬の料金も診察や検査の料金も、医療機関がそれぞれ決めます。
厚生労働省の医療広告ガイドラインは、自由診療について、通常必要とされる治療の内容、標準的な費用、治療期間と回数を掲載するよう求めています。標準的な費用がはっきりしない場合は、よく発生する追加費用も含めて、最低額から最高額までの範囲を示すなどして分かりやすくすることとしています。
原因の見つからない低身長への使用は適応外使用で、保険や医療費助成、高額療養費の対象になりません。適応外使用の意味は「自由診療の成長ホルモン治療とは?」の記事で説明しています。
出典 [6]
自費の見積もりを比べるときは、何に気をつける?
見積もりの金額は、単位や含まれるものがそろっていないと比べられません。次の点を確認しましょう。
たとえば製剤の使用期限は、ノルディトロピンが使い始めて35日以内、ジェノトロピンゴークイックは溶かしてから4週間以内などと決まっています。期限内に使い切れない量は余ってしまうため、1本の量と使う量の関係も確かめておくと安心です。
- 「1本」「1か月」「初月」など、金額の単位は何か
- 1本に何mg入っているか、体重あたり何mgで計算しているか
- 体重が増えたときに、料金がどう変わるか
- 診察、検査、注射針、配送、保冷などの費用が含まれているか
- 定期的な検査の費用と頻度
- 途中でやめたり、量が変わったりしたときの精算や返金の条件
- 見込まれる治療期間と、その間の総額の目安
費用について、どこで確かめればよい?
保険診療の費用は、受診する医療機関や薬局で確かめられます。助成や高額療養費の手続きは、加入している健康保険や自治体の窓口が案内しています。
ノビケアの成長ホルモン治療は自由診療です。料金は「成長ホルモン治療について」のページに載せており、医師による無料相談(ビデオ通話、0円)でも、続ける期間の見通しとあわせてご説明しています。
成長ホルモン治療の費用についてよくある質問
Q. 週1回型は、毎日型より費用が高いですか?
A. 成分と量の決め方が違うため、1mgあたりの価格では比べられません。体重と病気から計算した1か月分の薬の額で比べる必要があります。
Q. 見積もりは、治療を始める前にもらえますか?
A. 自由診療では、治療内容と費用の説明を受けてから同意するのが基本です。総額の目安や追加費用も、支払いの前に確認しましょう。
出典 [6]
まとめ
成長ホルモン治療の費用は、病気と体重で決まる薬の量、製剤の価格、治療を続ける期間でおおよそ決まります。保険診療では自己負担や助成の仕組みがあり、自由診療では医療機関ごとの料金になるため、見積もりは単位、含まれるもの、期間をそろえて比べましょう。
出典 [3]
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