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成長ホルモン治療読む時間 約6分

治療中に「ひざや股関節が痛い」と言ったら:成長痛との見分けと早めに受診するサイン

公開日:2026年10月5日 更新日:2026年10月5日

成長ホルモン治療中の足の痛みの多くは、夕方から夜に出て翌朝には治まる成長痛のような痛みです。ただ、添付文書や診療ガイドラインには、治療中に気をつけたい病気として、太ももの骨のつけ根がずれる大腿骨頭すべり症が挙げられています。この病気は、ひざの痛みとして始まることもあります。足を引きずる、日中も痛い、痛みが続くといったときは、早めに主治医や整形外科に相談してください。

治療中の足の痛みには、どんなものがある?

成長ホルモン製剤の添付文書では、その他の副作用として「関節痛・下肢痛等の成長痛」が挙げられています。また、浮腫や関節痛などがあらわれることがあるため、十分に観察することとされています。

同じ添付文書には、頻度の高くない副作用として、大腿骨骨頭すべり症や大腿骨骨頭壊死も書かれています。診療ガイドライン(2023年版)の治療の手引きでも、注意すべき有害事象として側弯症、大腿骨頭すべり症、良性頭蓋内圧亢進症が挙げられ、治療中にペルテス病や大腿骨頭すべり症が起きたという報告があるとされています。

これらは治療を受ける子の多くに起きるものではありません。ただ、早く見つけることが大切な病気なので、どんな痛みなら様子を見てよく、どんなときに受診するかを知っておきましょう。

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成長痛は、どんな痛み?

日本小児整形外科学会は、成長痛を、3〜12歳ごろの子どもにみられ、夕方から夜に出て自然に治まり、翌朝には問題のない脚の痛みと説明しています。痛む場所はふくらはぎ、ひざ、太ももで、腫れや赤み、熱はなく、脚を動かせて歩けることが特徴です。

痛みは週1回から月1回程度と不定期で、30分〜1時間ほどで治まることが多く、日中は元気に過ごせるとされています。同学会は、熱がある、脚が腫れている、日中にも症状がある場合は、ほかの病気の可能性があるため整形外科を受診するよう勧めています。成長痛と身長の関係は「成長痛と身長の関係は?」のコラムで説明しています。

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大腿骨頭すべり症は、どんな病気?

大腿骨頭すべり症は、太ももの骨のつけ根(大腿骨頭)が、成長軟骨の部分でずれてしまう病気です。公立病院の小児整形外科による解説では、小学校高学年から中学生(10〜14歳)の男の子に多く、平均の発症年齢は男の子で12.7歳、女の子で11.2歳とされています。肥満傾向があり体の大きな子に起きやすく、ホルモンの異常との関係も指摘されています。

ふつうは股関節の痛みと足を引きずる歩き方であらわれますが、ひざやかかとの痛みとして出ることがあり、そのために発見が遅れることがあるとされています。日本小児整形外科学会も、股関節ではなく太ももやひざが痛むことがあり、肥満や過度のスポーツが原因となることが多いとしています。

急に起きて強く痛むこともあれば、痛みをほとんど感じないまま進むこともあります。治療は、ずれの程度などに応じて、ピンで固定する手術などが検討されます。

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ほかに、股関節の病気で気をつけることは?

診療ガイドラインの手引きには、治療中にペルテス病が起きたという報告も書かれています。ペルテス病は、子どもの股関節の骨(大腿骨頭)への血の流れが悪くなる病気で、股関節やひざの痛み、足を引きずる歩き方で気づかれることがあります。

日本小児整形外科学会は、幼児期に多い単純性股関節炎について、症状が長引く場合はペルテス病の可能性に注意が必要としています。いずれも、家庭で見分けることはできません。股関節やひざの痛みと歩き方の変化が続くときは、診察とエックス線検査などで確かめてもらう必要があります。

子どもは痛みをうまく言葉にできなかったり、部活を休みたくなくて黙っていたりすることがあります。「どこか痛いところはある?」と時々たずね、歩き方や走り方にいつもと違うところがないか、家族も気にかけておきましょう。

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早めに受診したいのは、どんなとき?

治療中の子どもが足の痛みを訴えたら、次のような様子がないかを見てください。当てはまるときは、成長痛と決めつけずに早めに受診しましょう。

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どこに相談すればよい?

まずは、成長ホルモンを処方している主治医に連絡しましょう。痛みの様子によっては、整形外科、できれば子どもの骨や関節にくわしい小児整形外科での診察が勧められます。整形外科を受診するときは、成長ホルモン治療をしていること、使っている製剤と始めた時期を伝えてください。

痛みがある間に注射を続けるか休むかは、自己判断で決めず、主治医の指示に従いましょう。

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部活やスポーツで痛むときは?

成長期にスポーツをしている子では、ひざのお皿の下が痛むオスグッド病など、使いすぎによる痛みもよくみられます。日本スポーツ整形外科学会は、オスグッド病は跳ぶ・蹴るといった動作のくり返しで起こる成長期の痛みだとし、この時期はスポーツを控えることや、太ももの前のストレッチ、痛むところを冷やすことなどを紹介しています。ただし、運動の痛みだと思っていたら股関節の病気だったということもあるため、痛みが続くときは受診しましょう。オスグッド病については「オスグッドは身長が伸びるサイン?」のコラムで紹介しています。

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受診の前に、まとめておくとよいことは?

次のことをメモしておくと、診察で痛みの様子が伝わりやすくなります。

ノビケアで治療を受けている場合は?

ノビケアで治療を受けている方も、足の痛みや歩き方の変化があれば、早めにご相談ください。ノビケアでは診察をオンラインで行っており、エックス線検査はしていません。診察や画像検査が必要な場合は、対面の医療機関をご紹介します。急に強く痛がる、立てないなど急ぐ様子があるときは、ご連絡を待たずに近くの医療機関を受診してください。治療を始めるかどうか迷っている段階では、医師による無料相談(ビデオ通話)をご利用いただけます。1回目は保護者の方だけでもかまいません。お薬の処方を検討する2回目には、お子さまにも参加していただきます。予約は公式LINEから受け付けています。

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治療中のひざや股関節の痛みについてよくある質問

Q. 夜だけ痛がって、朝はけろっとしています。

A. 日本小児整形外科学会が説明する成長痛の特徴に近い様子です。ただし、くり返すときや歩き方が気になるときは、主治医に伝えておきましょう。

Q. 痛いと言うけれど、ふつうに走っています。様子を見てよいですか?

A. 大腿骨頭すべり症は、痛みをほとんど感じないまま進むこともあるとされています。ひざや太ももの痛みが続くときは、走れていても受診して確かめてもらいましょう。

Q. 痛みがあったら、治療はやめることになりますか?

A. 原因によって違います。注射を続けるかどうかは、診察の結果をふまえて主治医が判断します。

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まとめ

治療中の足の痛みの多くは成長痛のような痛みですが、大腿骨頭すべり症など、早く見つけたい股関節の病気もあります。足を引きずる、日中も痛い、痛みが続く、股関節を動かすと痛いといったときは、ひざの痛みであっても早めに主治医や整形外科に相談してください。

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この記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。

参考にした資料

  1. PMDA「ソマトロピンBS皮下注「サンド」シュアパル 添付文書」(2026年8月改訂 第3版)
  2. PMDA「ノルディトロピン フレックスプロ注 添付文書」(2025年9月改訂 第3版)
  3. 間脳下垂体機能障害と先天性腎性尿崩症および関連疾患の診療ガイドライン作成委員会(厚生労働科学研究班・日本内分泌学会)「間脳下垂体機能障害と先天性腎性尿崩症および関連疾患の診療ガイドライン2023年版」(日本内分泌学会雑誌 Vol.99 Suppl.、2023年7月、J-STAGE、PDF)
  4. 日本小児整形外科学会「成長痛」
  5. 滋賀県立総合病院 小児整形外科「大腿骨頭辷り症(大腿骨頭骨端線離開)」(滋賀県ホームページ)
  6. 日本小児整形外科学会「跛行」
  7. 日本スポーツ整形外科学会「スポーツ損傷シリーズ 1. オスグッド病」(PDF)
  8. 日本スポーツ整形外科学会「スポーツ損傷シリーズ 10. 膝の慢性障害」(PDF)
  9. ノビケア「成長ホルモン治療について」(費用・副作用・適応外使用)
  10. ノビケア「お問い合わせ」